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「大日本標準国語文詩」藤子・G・不ニ子

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 浅い海の中心地で屹立するは弥勒菩薩半伽像。
 他人には秘密のアパートで見つけた、天然痘のあと。
 卸売市場で食べた、原子の味が忘れられない。
 やはり、点と線ではなく、数字と符号が欲しいと思う。
 侘びしくて眠れぬ、色盲の夜だから、新生児に甘葛(あまずら)の湯を呑ませよう。
 嗚呼、熱力学。雨が降る前に鳴け。病的でも、いつかは絶滅。黄金色の、仏滅。
 東より昇りし、鋭利な感受性で娘が妊娠する。
 透明で、無味で、無臭な、黄色の花咲く、美しき、国家(笑)

 とにかく、働け。
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参加者一同 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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