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 たくさんあそんでとってもくたくたになったぼくは、どろだらけで、まっすぐおうちにかえります。
 おかあさんがきょうのよるごはんはカレーだといってました。とってもたのしみ。
 もうすぐおひさまもいなくなっちゃうから、おおいそぎでかえらなくちゃ。
 はしってたら、おうちのちかくで、おんなのこがないていました。
「どうしてないてるの?」
 おんなのこはなにもいわないので、ぼくはまえにしゃがみました。
「ないてるだけじゃ、なにもわからないよ」
 やっぱりなにもいわないから――
「――ちゃん、いっしょにかえろう?」
 おんなのこはやっと――


 いつも通りの平凡な春休みを終え、入学式当日を迎えていた。
 校門から校舎へと伸びる道を咲きかけの桜が飾っている様を、新たに高校生になった学生達を祝っているかのように思うのは、俺も新入生だからだろうか。
 桜を眺めながらのんびりと下駄箱へ向かう俺の横を足早に通り過ぎる人影。
 人影の正体である、中学生のように小さな女の子は、こげ茶色の髪を揺らして下駄箱の中へ消えていく。
 その後姿を見送って、これからの始まる高校生活に大きな不安と、ほんの少しの期待を抱いた。


(了)

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