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世界の涯



 寝過ごしたばかりに俺はずいぶん遠くの駅まで来てしまった。もう東京に戻ることはできないだろう。地球何個分も離れてしまったのだろう。もう文字も日本じゃないし、言語も必要ないほどの辺境だ。砂嵐と荒野がホームからぐるっと見渡しどこまでも続いている。俺は駅員にここはどこですかと尋ねた。駅員はあなたの望んだ世界ですと答えた。そうか、これが俺の望んだ世界か。誰もいない、だだっぴろい荒野だ。その空隙が埋まることは永遠にないのだろう。俺はブランケットを駅員に借りてホームのベンチで横になった。風切り音が子守唄だ。ぬくぬくとまどろみながら、あいつはいいやつだな、と思った。俺に必要なのはブランケット。人間じゃない。







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