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Report03 緑はなんだかいらない子かな、かな?  〜山奥キャンパスの漫研事情

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実に一ヶ月半ぶりの更新だったような気がします。
新学期がきてすぐさま月例会誌、そこから二週間で文化祭会誌、さらに一週間で文化祭イラストコンペ。
現在、これらが終わってしばらくしたあたりです。
そうかと思えば月例会誌の締め切りまであと一週間。ああ、ネタがない。

せっかくですので、看板絵にイラストコンペの絵を載せてみることにします。
奥さん、これがやる気のない漫研野郎のイラストですぜ。
票なんて入りませんでしたが。
様子を見て絵柄のビフォーアフターもおもしろいかもしれません。

新都社唯一の「実話を元にした漫研についてのコラム」、よろしければ少々おつきあいのほどを。

(今回の話題の種、コメント返信自体は別ページで行っております)
[5] どこら辺の大学なの? <'06 09/05 13:56> 11e160ef
[6] 美大? <'06 09/05 15:20> fe4ea44e
[7] どこの漫研? <'06 09/06 17:40> 48ce108c
[8] 70名って多くね? <'06 09/10 21:26> fadd0f40
[10] やっぱり周りからはアキバ系部とか、オタク部とか言われて馬鹿にされてんの? <'06 09/25 23:03> b954a475

ここでは仮に名前を「白陵大学」としまして、ちょっとした漫研の事情を説明してみます。
軽く中身を説明しますと、
学部が政治学・経済学・商学・工学・国際学に外国語学部が英語・スペイン語・中国語。
運動部が少し盛んで、たまにある「戦前は良かった」大学です。


Report03 緑はなんだかいらない子かな、かな?  ~山奥キャンパスの漫研事情

関東の某ターミナルから私鉄の急行で一時間。終着駅は登山口。
駅を降りて徒歩二十分、バスなら五分。坂を登れば緑だらけのキャンパスへご招待。
通用門から大教室棟まで五分、一番遠い国際学部棟へ十分、
校内最果ての駐車場まで二十分かかる素敵に広いキャンパスとなっております。
虫に緑に今なら植え込みに蜘蛛の巣も張り放題。
おまけに1980年代の建築で校舎も微妙に老朽化。
こんな所に二時間かけて通学する私はマゾヒストに違いありません。

しかしながら、大学のキャンパスは一つとは限らない場合があります。
白陵もそのうちの一つで、都心にもキャンパスが存在します。
対象は政治学・経済学・商学の3年以降。
これが家に近くなければ選んでなかったことでしょう。
『サークル会長は政治学・経済学・商学の"2年"から選出する』
全国的に稀と思われるローカルルールも、キャンパスの学部割れによるものです。
おそらく当年度の会長が翌年度に都心キャンパス所属者をまとめ上げる、
その慣習とともにできあがったものなのでしょう。
おかげで運営に右往左往することになりますが、そこは腕の見せ所といったところです。

毎日昼休みと五限に集合して活動を行うのですが、我が漫研には部室がありません。
というのも、サークルにもランクのようなものがありまして
運動部>文化部>研究会>愛好会
という感じになるんです。
ここは漫画研究愛好会。部室が与えられるのは同好会より上。
サークル規模では学内三本の指に入りますが、部室がありません。
もちろん、研究会への昇格申請が議論されていますが、たいがい不調に終わっています。
いえ、研究会になると援助金も諭吉さん数十人になるらしいのですが、
現在の会費でも活動費をさっ引けば黒字になります。
与えられる部室にしてもせいぜい四畳半で物置に使うのが限界です。
それよりも問題なのが、活動状況の監視が厳しくなることなのです。
となると、いろいろと引っかかりそうな行動が思い当たるので……
前会長が大学内で酒を飲むような奴なので、当分は無理だろうということで一致しました。

では、部室がないならどこに集まるのでしょうか。
教室を借りてそこに乗り込むのです。
活動時間帯はサークル名義で借りることができるので、昼飯を食べる輩などたたき出してしまいましょう。
ただ、これにも問題が山積みだったりします。
多くの場合は前のコマに講義が入っていて、終わるまで中に入る訳にはいきません。
外国語のワークショップだったりしますと、延長することも少なくないのでその間は待ちぼうけです。
授業中でもドアを開けて教室の様子をのぞく輩もいて、相手が迷惑で迷惑でしょうがない。
しかも活動時間の前後には出入りする部員が廊下に漂うわけです。
数人ならまだしも十数人で。廊下もそんなに広くない。
その横を普通の人たちは冷ややか目をして通り過ぎるんだろうなー。なー。なー。

立場による実力の違いにもふれておきましょう。
学科で言えば工業デザイン学科がスタート地点の最も高いところといえます。
純粋な美術とは違いますが、似たような所もこういうことをやるにはやっぱり強いのです。
その分、カリキュラムが非常にきついそうですが、まあ、私は文系ですし。
人数が少ない外国語学部も強い一派の一つです。
「中国に留学した先輩が帰ってきたらすさまじいほどに腕を上げて帰ってきた」という伝説も残ってます。
そのことを聞いたら「やることがなくて暇だったからずっと絵を描いていた」そうで。
あと、よかったら頭の隅に置いてほしいのが
「漫研に入るような女性は大体イラストを描くことに慣れている」つーことです。
考えてもみてください、ジャイ子でさえ同人誌を出すんですよ?
あっちだとオタクと絵描きスキル所持はほぼ同義、
そうだとしたら性別による考え方の差なんでしょうかね。
男なんか未経験で入ってくる人も珍しくありませんもん。

結局の話、
馬鹿なことをいっぱいやっていても、普通の人は興味を持たず通り過ぎていきます。
人は誰しも自分の周りのことで精一杯なのです。
たまにそれに気づいたり気づかなかったりする人が漫研に入っていくのです。

冬が近づくにつれ夕方まで残る人が減ってくるのは、お土地柄と言っていいのでしょうか。
冬だと大学の気温は都心部より五度低いのです。
息さえ凍り付く白陵大学。

夜が相当冷える時期になりました。布団を一枚足しておやすみなさい。


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