仮面ライダーEX

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『仮面ライダーEX』(かめんライダーエクス、欧文表記:KAMEN RIDER EX)は、2012年10月29日から週刊少年VIPで不定期連載されている橘川かんきつによるWeb漫画作品、および作中で主人公が変身するヒーローの名称。 キャッチコピーは『晒せ、その身も感情(こころ)も』。


概要

「感情」をテーマに繰り広げられるバトル漫画である。「仮面ライダーシリーズ」の二次創作作品であり、『仮面ライダーと呼ばれる戦士怪人を擁する敵組織の対立構図』や『変身ベルト』『ライダーマシン』など本家シリーズのフォーマットに沿った設定や演出、アイテムが見られる。架空の地方都市「葉跡市」に存在する「青桜学園」が主要舞台となり、心の闇に巣食う悪と若者たちの対立、葛藤が描かれる。

あらすじ

私立・青桜学園の2年生向水朋也は転校生・宝田蛍と出会う。蛍の落とし物を届けにきた朋也は彼女が謎の怪物に襲われているところを目撃し、助けに入る。蛍を守るため彼女の「落とし物」=EXドライバーを使って超パワーを宿した戦士に変身した朋也は、怪物を撃退する。以降、朋也は仮面ライダーEX(エクス)として人間の感情から生まれる怪物・フィールスとの戦いに巻き込まれていく。

登場キャラクター

向水 朋也(むこうみず・ともや)/仮面ライダーエクス

主人公。青桜学園2年3組所属。179cm。5月5日生まれ(17歳)。o型。一人称は「俺」。

名前の通り向こう見ずで無鉄砲な性格。人からの頼まれごとは断れないお人好し。自分の周りで誰かが傷つくことを是とせず、絶対に見過ごさない。

致命傷寸前のダメージを負ってもなお一つの目的に向かい突き進むなど、常軌を逸した強い精神力を持つ。

蛍が落としたEXドライバーを拾い、成り行きで仮面ライダーエクスに変身しスパイダー・フィールスを撃破する。

その後、危険に晒されることを承知の上で宝田億成から「仮面ライダーとして戦ってほしい」と懇願された際にはあっさりと承諾する。


宝田 蛍(たからだ・ほたる)

ヒロイン。151cm。3月9日生まれ(16歳)。一人称は「私」。父・億成の都合で新潟から転校してきた。

常に丁寧な言葉遣いで話す真面目で清楚な女子だが、少し抜けていておっちょこちょいなところも。よく転ぶ。

自分の意思より他人の意思を尊重してしまう性格なため、割りを食うこともしばしば。

理由は不明だがEXドライバーを所持していた。エクスとして戦う朋也のサポートに努める。


平島 陽子(ひらじま・ようこ)

青桜学園の教師。148cm。28歳。一人称は「私」。朋也と蛍のクラスである2年3組の担任を受け持つ。

可憐な見た目と身長に反して怒らせると手がつけられないほど強暴。

朋也の母(故人)の友人。とある事件により身寄りのなくなった朋也を引き取り、同居している。


宝田 億成(たからだ・おくなり)

蛍の父親。58歳。一人称は「私」。「宝田カンパニー」の社長を務める。長い白髪とあご髭が特徴。

自社の研究機関を用いてエクスとフィールスに関する調査を進めている。


左王子 秀美(さおうじ・ひでよし)

2年3組のプリンス的存在。16歳。一人称は「ボク」。好みの女子を見ると鼻血を吹き出す。蛍に好意を抱いている。


広瀬 記理(ひろせ・きり)

2年2組に所属。161cm。10月10日生まれ(16歳)。一人称は「ウチ」。関西弁でしゃべる。

常にハイテンションで押しの強い性格。朋也に好意を抱いており、一方的な許嫁の約束を交わしている。スキンシップも激しい。

仮面ライダー

仮面ライダーEX(エクス)

「適合者」である朋也がEXドライバーで召喚したエクスの鎧を纏って変身する。感情の変化に応じて様々な形態(フォーム)に変化する。

装着した朋也の頭の中にはエクスの鎧に刻まれていた「戦いの記憶」が流れ込み、フィールスとの戦闘においてガイドの役割を果たす。

フォームには固有の「EXスキル」が存在し、必殺技とは別に使用することができる。


 エグジストフォーム

 ・身長:190cm

 ・体重:80kg

 ・パンチ力:4t

 ・キック力:7t

 ・ジャンプ:ひと飛び19m

 ・走力:100mを6.6秒

 ・必殺技:エクス・ハイパーキック(14t)

 ・EXスキル:ネイチャー(ガイア)…無生物の原子を分解・再構築することで形状を変化させる。


 エクスの基本フォーム。感情のバランスが均等に取れた状態。戦闘スタイルは徒手空拳。

七心柱とフィールス

フィールスとは人間の感情から生まれる怪物の総称である。人間の気持ちの昂りによる「自制心の隙」を狙って幹部級フィールス・七心柱(セブンス)が手を施すことで、実体化する。その後、実体化の媒体になった感情に従い、目的を果たすために行動する。

七心柱は七つの大罪に対応する悪魔と動物、フィールスは元になった感情からイメージされるもの(物欲→クモ・糸で捕まえる、復讐欲→死神の鎌、など)がデザインの元になっている。


傲慢(ルキフェル)

第1話〜登場。七心柱のひとり。獰猛なライオンのような姿をしている。人間態の名前は不明。

ガラが悪く、攻撃的かつ傲慢な性格。エクスがまったく太刀打ちできないほどの高い戦闘力を誇る。


色欲(アスモデウス)

第4話から登場。七心柱のひとり。妖艶な蛇のような姿をしている。人間態の名前は彩葉逢子(いろは・あいこ)


???

ルキフェルとアスモデウスの他にすでにもう一体が目覚めていることがルキフェルのセリフから判明している。


スパイダー・フィールス

第1話に登場。宝田カンパニーの研究員・西山の「EXドライバーを手に入れたい」という感情から生まれた、クモ型のフィールス。

蛍の持つEXドライバーをつけ狙った。体の中から発射される糸を自在に操り攻撃、捕縛が可能。さらに、本物そっくりの糸人形を作り動かすこともできる。


サイス・フィールス

第2話〜第4話に登場。足の手術を失敗された男の「手術医を許さない」という感情から生まれた。鎌を持った死神のような姿のフィールス。体に巻き付いた包帯を鋭く尖らせて攻撃することができる。

手術医を殺すのが目的だったが、手術医が男に対して義足の準備を進めていたことを知り、その償いの意思に直面したことにより感情に困惑が生まれ「激情態」として暴走する。


アント・フィールス

第5話〜登場。蟻のような姿をしている。

葉跡市(はあとし)の公共機関・組織

私立青桜学園

朋也や蛍が通学する高校。


宝田カンパニー本社

億也の経営する巨大企業。表向きは自然保護団体だが、特殊な研究機関を設立しエクスやフィールスに関する調査を行っている。


青桜丘病院

負傷した朋也が入院していた病院。宝田カンパニーの傘下の一部。

マシン

ライドエクサー

3話から登場。EXドライバーとともに宝田カンパニーの発掘調査によって発見された、エクスのライダーマシン。化石状態で宝田カンパニーの倉庫に保管されていたが、朋也の意思に共鳴して覚醒。自走機能を持ち、エクスの意思に反応してフィールスを猛追する。カウルパーツを分離させ、エクスに武装させることができる。

モデルはホンダVFR800F。

各話リスト

第1話を除いて基本的には複数話で1エピソードを構成している。サブタイトルは「◯◯(エピソードごとに漢字2文字)×□□」という形がとられている。

話数 サブタイトル 登場フィールス 七心柱
第1話 復活×始まりの日 スパイダー・フィールス ルキフェル
第2話 依頼×仮面ライダー サイス・フィールス ルキフェル
第3話 依頼×激情態 サイス・フィールス(激情態) ルキフェル
第4話 依頼×ライドエクサー サイス・フィールス(激情態) ルキフェル
第5話 約束×幼馴染み アント・フィールス アスモデウス

スタッフ

原作 - 石ノ森章◯郎

プロデュース - 橘川かんきつ

脚本 - 橘川かんきつ

作画 - 橘川かんきつ

ライダー・怪人デザイン - 橘川かんきつ

制作 - 新都社

他媒体展開

合同誌

『新都社仮面ライダー部 COMIC大戦 MEGAMIX』(2014年12月28日発行)

コミックマーケット87で配布された新都社ライダーの作者たちによる合同誌。本家平成ライダーである『仮面ライダーフォーゼ』と仮面ライダーEXのセルフコラボ読み切り・計16ページが掲載されている。サブタイトルは『#ex フォーゼ×エクス 友情のアストロフォーム!』。内容は、次元を超えてやってきた仮面ライダーフォーゼこと如月弦太朗と朋也が友情を交わし、本作オリジナルの怪人、ミルキーウェイ・ゾディアーツとの戦いに挑むというもの。本作限定でフォーゼのメインスイッチ4種の力を使うことのできるアストロフォームが登場する。

本作におけるEXの世界観では「仮面ライダー」という特撮シリーズが現実世界のように実際に放送されているが、本編との関連性・整合性の詳細は不明。また、作品のラストには『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGAMAX』の仮面ライダーメテオさながらに、謎のライダーがカメオ出演している。

外部リンク

・新都社-仮面ライダーEX

・橘川かんきつオフィシャルブログ-ミカンのなる記