ブーンに関する件

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ブーンに関する件
作者名 (∪^ω^)ちんちんお!
掲載誌 週刊少年VIP
概要 決闘漫画
掲載期間 2007/07/01〜2009/12/12
サイトURL [ ]



ブーンに関する件』は、(∪^ω^)ちんちんお!によるWeb漫画作品。2009年に完結。

あらすじ

仇討ち制度が未だ存在する日本が舞台。過去の因縁からブーンは"決闘"を申請し、かつての友人達と闘うのだが…。

注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。

登場人物

ブーン
主人公。本名は内藤ホライゾン。上着が妙に暖かそう。校内の決闘では上着を脱いでいる。靴がナイキ。高校三年から七年たっているので、現在25歳になる。あの日の事件が起こるまでは大学を志望していたが、高校卒業後、兵役につく。決闘一直線の七年間を歩んできたのかもしれない。高校時代は頭のネジが二本くらい緩んでいて、赤点だらけで遅刻常習犯だったが、図書室は好きだったらしい。
アヒャ
ブーンの友人。高校時代はブーンより成績も運動神経も良かったらしい。不良っぽく、はみ出し者だったという描写もある。刑期を終えて出てきた所をブーンに狙われたようだ。意外にちゃんとかっこいい服を着ている。現在、ブーンの事は苗字呼び捨て。
ショボン
決闘代理人。元軍人で、三年前まで戦場にいた。彼女の事を愛しているかどうか微妙。彼女が戦場に残ると言った時、止めることも一緒にいることもしていない。主人公達より年上だと思われる。ブーンの幻覚に2回も登場する。コート着用。ブーンの事は苗字君付け。
ワカンナインデス
ブーンの友人。とりあえずパーカー。高校時代に彼女の事を意識していなかったのは彼だけということになる。成績優秀だが空気だったらしい。昔も今もドクオのことはさん付けなのにブーンのことは苗字呼び捨て。
ドクオ
ブーンの友人。経歴は知れないが強敵。語りに語る。細身でスーツ。高校時代何かと昆虫図鑑を借りている。現在もブーンの事を「ブーン」と呼ぶのは彼とツンのみである。


各話解説

全20話、総ページ数201P。6話まではモノクロである。10話まで各話の中にタイトルが挿入されている。12話まで毎話最終ページに次回のタイトル予告がされている。

決闘に関する件

第1話。 ブーンは、証人の立会いのもと刑法にのっとって決闘を開始する。取り返せるものは何もないとわかっていながら、ブーンは他の方法を選べなかった。
タイトル後に回想が入り、ブーンは一人目の決闘相手であるアヒャの所へ向かう。

アヒャに関する件

第2話。 時間は少しさかのぼって、ブーンが決闘を申請するために荒巻弁護士事務所を訪れたシーン。ブーンは決闘を実現するために相当の貯金をしていたようだ。ブーンの決闘に対する執念がうかがえる。
タイトル後にアヒャとの決闘が始まる。アヒャは震えているが、部屋の鍵が開いていることからわかるように、決闘は了承している。アヒャはブーンを殺そうとしたが、失敗する。「アイツ」がなぜブーンを選んだのか、アヒャには最後までわからなかった。

決意に関する件

第3話。 竹林の中ブーンとショボンが対峙している。ブーンは本当の決闘相手ではないショボンを殺したくはないが、ショボンにより決闘は始まってしまう。殺さない決意と殺される決意があるなら、逃げ続けて死ねとショボンは言う。

ショボンに関する件

第4話。 ショボンによる回想。ショボンは、戦場で亡くなったクーという女性の面影を取り戻そうとして決闘を繰り返す。戦場を感じたいために、ショボンはブーンに戦えと呼びかける。ブーンは逃げ走る中ツンの幻影を見る。ブーンはまだ死んではいけない事に気づき、銃をとり出す。

決着に関する件

第5話。 ブーンとショボンの撃ち合いに決着がつく。戦場にしかクーはいないとショボンは思っていたが、ブーンに言われて初めて、その認識が間違っていた事に気づく。ショボンはクーとの再会を果たすが、ブーンはまだツンに会いにいく事はできない。

横槍に関する件

第6話。 国会で刑法「決闘に関する件」についての審議が行われている。場面は変わって、ブーンが墓参りをしている所に、証人である荒巻弁護士から連絡が入る。決闘が合法でなくなるという横槍が入っても、ブーンは決闘を続けるつもりである。

ともだちに関する件

第7話。 放課後の校舎内、ドクオの、ブーンに対する一方的な語りで決闘は始まる。作中ひとけはないが、校内にはまだ教師と生徒がいる。教師がひとり銃を向けられたことにより、警察が呼ばれる。

ワカンナインデスに関する件

第8話。 ドクオを追って階段を上る途中、ブーンはワカンナインデスを見つける。ワカンナインデスはドクオに共闘を呼びかけるが、無視される。動揺するワカンナインデスの発砲は一発もブーンに当たらない。ブーンは逃げるワカンナインデスを冷静に撃ち殺す。

ドクオに関する件

第9話。 ブーンは、倒れているワカンナインデスを見下ろしているうちに、罪の意識のようなものに襲われる。その隙をつかれてブーンは撃たれる。ブーンに対するドクオの語りが始まる。友達を眉ひとつ動かさずに殺そうとしているのは2人とも同じである。ドクオは、ブーンからの質問ははぐらかし、復讐しても何も終わらないと語る。だから終わらせる為に、ドクオはブーンに競争をもちかける。

青春群像劇に関する件

第10話。 長い回想が始まる。高校時代のブーンは現在よりテンションが高い。ドクオとは中学から友達のようだ。入学式直後、ブーンは図書室にてツンと出会う。

ツンに関する件

第11話。 引き続き回想シーン。ツンはブーンとドクオを巻き込んで図書部を作る。その時にアヒャとワカンナインデスが誘われて入部する。卒業間近のころにアヒャがツンに告白すると言い出す。ツンに彼氏はいないとブーンは言ってしまう。ブーンは、ドクオがツンのことを意識していないことを確認する。そしてドクオは、ブーンがツンのことを好きだということを感づいていながら確認できなかった。

終わりに関する件

第12話。 余計な邪魔が入りそうになりながらも回想。ブーンはツンに、好きな人がいるかと尋ねる。ツンはおそらくツンデレのツンの部分により返答ができない。アヒャの告白の成否は決まっていたのだ。昼休みにアヒャに告白されたその日に、ツンは放課後に図書室でブーンに告白する。ツンの告白は第1話の回想でされているものだと思われる。アヒャはその様子を目撃してしまう。

さよならに関する件

第13話。 回想は終わり、校舎外に警察が集まっている場面。やたら重装備で人数が多い。
ブーンに不利な状況でドクオとの撃ち合いが始まる。怪我で朦朧とし、決意が揺らいだとき、ブーンは幻覚を見る。ショボンが死ねば彼女に会えると誘うが、ブーンは断る。

さよならに関する件2

第14話。 風が鳴る中、ドクオの語りによる回想がはじまる。ブーンの方がドクオより足が速かったと言うのは、ブーンなら助けられたかもしれないという暗示だろうか。状況を理解していなかったワカンナインデスは、ブーンに恨まれる理由が最も薄い。実行犯はアヒャのみである。第2話の発言によると、3人とも捕まっている。

さよならに関する件3

第15話。 引き続きドクオによる回想。気がついたらいなくなっていたアヒャとワカンナインデスがどこに行っていたかは作中では説明されていない。ドクオは冷たくなったツンの手を握って初めて自分の気持ちに気づいた。第9話でのブーンの質問に対する答えとなる、ここからが聞き所である。回想を終えて、もう駄目だと言うドクオに、ブーンは終わらせてやると言う。

さよならに関する件4

第16話。 決闘を再開しようとしたブーンとドクオの元に警察の邪魔が入る。2人はまず警察をどうにかしようと協力する。警察が随分ハイ。
余談だが、この話以降の展開には別の構想もあったようだ。[1]

さよならに関する件5

第17話。 全5話ある「さよならに関する件」では、ここではじめてタイトルが入る。朦朧と図書室に向かいだすブーンをドクオは理解し、援護する。ドクオはブーンを背にして、先に行ってろと言うが、死亡フラグではない。
図書室に向かう途中でブーンは再び幻覚を見はじめる。初めにアヒャ、次にショボン、ワカンナインデス、証人の弁護士、監査官、果ては国会の議員までがブーンの復讐を非難し糾弾しだす。だが、ブーンはそれらの幻覚を一蹴する。幻覚たちは去っていき、ブーンは再び歩き出す。自分達にケリをつけるために、重い足を引きずって、図書室までの遠く暗い道のりをいく。

終着点に関する件

第18話。 やっと図書室に辿り着いたブーン。軽傷を負ったドクオが追いつく。警察は全員なんとかしたのだろうか。ばかげてるよなと疲れたようにドクオは言う。ブーンは今までを振り返りながら銃を構える。銃は今までにも増して重い。振り切ってきたもの、過去の自分たちの重さに、ブーンは引き金を引けなくなる。だが、終わらせなくてはいけない。終わりを望んでいるのは、誰よりも彼女だ。最後のページの幻覚を見たのは、ブーンよりもむしろドクオかもしれない。ドクオ、振られる。

終着点に関する件2

第19話。 「終着点に関する件」というタイトルは、前話と当話の2回入る。この話では、しゃべっているのはドクオひとりである。ドクオのどうしても欲しかったものは、最初から一度も、夢の中ですら手に入らない。ブーンはそれを終わらせてやる。

最終回

第20話。 夢オチではない。夢の中でのブーンが立ち上がってから扉に手をかけるまでは、現実でしている行動のため、効果音に病院のものが混じっている。
おわりには作者のぼやきが書かれている。

関連項目

被FA

外部リンク