「三居沢狐火事件」の版間の差分

提供: NeetshaWiki
移動先: 案内検索
 
(2人の利用者による、間の29版が非表示)
1行目: 1行目:
『三居沢狐火事件』とは[[28]]によるWeb漫画である。『別冊少女きぼん』にて2020年12月より連載。
+
『[https://neetsha.jp/inside/comic.php?id=23053&story=51/ 三居沢狐火事件]』(さんきょざわ きつねびじけん)とは[[28]]によるWeb漫画である。『別冊少女きぼん』にて2020年12月より連載。
  
  
6行目: 6行目:
  
 
==概要==
 
==概要==
明治21年の仙台を舞台にした推理物。
+
:明治21年の仙台を舞台にした推理物。
 +
:推理物の分類的には「社会派ミステリ」。
 +
:当時の仙台の文化や風習などを主人公・佐藤景臣と一緒に体験しつつ、佐藤が社会の暗部に首をつっこんで怖い思いをしたり、守護神使たちが佐藤の背中の何かと密かに攻防したり、最終的には佐藤が刺されて瀕死になる様子を眺めてお楽しみください。
  
 
===注意事項===
 
===注意事項===
かつて実在した地名・人名・固有名詞と、架空の個人名・団体名などが入り乱れているため、史実と異なる場合がある。
+
:かつて実在した地名・人名・固有名詞と、架空の個人名・団体名などが入り乱れているため、史実と異なる場合があります。
 
+
:史実で名前がある人物はこの漫画の人物とは一切関係ありません。
 +
:作者の不勉強で明治時代の生活が上手く表現できていない部分も多々あります、ご了承ください。
  
 
==あらすじ==
 
==あらすじ==
番号は話数。
+
===第一幕===
 
+
;6/29
# 帝都ジャアナル記者の佐藤景臣は、東北本線に乗って仙台へとやってくる。滞在予定の国見家の使用人・木常紺に案内され、軽く仙台の街をめぐる。
+
:帝都ジャアナル記者の佐藤景臣は、東北線に乗って仙台へとやってくる。滞在予定の国見家の使用人・木常紺に案内され、軽く仙台の街をめぐる。
# 国見家の当主・国見重尚と会話し、観光がてら国見の仕事について助言を頼まれる佐藤。夜半、不思議な女性に接待を受ける。
+
:国見家の当主・国見重尚と会話し、観光がてら国見の仕事について助言を頼まれる佐藤。夜半、不思議な女性に接待を受ける。
# 出資に国見が関わっている宮城紡績工場を見学する佐藤。
+
;6/30
 
+
:佐藤は、出資に国見が関わっている宮城紡績工場を見学して社長から意味深な言葉をもらう。また、国見が経営するカッフェに寄り昼食をとる。
 
+
:夕刻、大崎八幡宮にて夏越の大祓を取材。その後国見邸に戻ると、国見重尚・その妻千代・娼妓玉藻が佐藤を待っていた。
===作中の注釈===
+
;7/1
 
+
:国見重尚との会話で、紡績工場の経営改善に電気を導入しようとしていたことを知る佐藤。昼に国見春之の案内で常盤銀華楼へ行くと、玉藻に唐突なお願いをされる
;第一話
+
:佐藤は遊郭の裏面を知り意気消沈する。純心な佐藤に紺は感銘を受け、友人同士となる。夜の夕食会には大勢の人間が集まった。
:漫画内の仙台駅舎は明治27年建造。明治21年当時は木造平屋建ての駅舎だった。
+
:宴もたけなわといった頃、突然女中が駆け込んできて「狐火が出た」という。外に出ると烏崎山の頂上付近に光るものがあった。狐火の正体を知った佐藤は屋敷の人々に知らせて回る。その途中で首吊り死体を見つける。
:当時のずんだ餅は、餅の上にずんだ餡をぽってり乗せるタイプが主流であった。
+
:国見重尚のあっさりとした態度等に悶々とし眠れない佐藤は、相澤の部屋にたどり着く。会話の中で様々なことを思い出し、玉藻は自殺ではなかったのかもと考える。
:仙台四郎については諸説あり、必ずしも作中の話と同一ではない。
+
===第二幕===
:国見家の場所は現在の仙台市青葉区国見二丁目。史実では全く開拓されておらず、森と大きめの沼だけがあった。
+
;7/2
 
+
:寝坊して早々、国見氏と巡査に呼び出され玉藻殺害の下手人として疑われる。玉藻に処分を依頼された巻紙が殺害動機かもしれないと思い当たる。
;第二話
+
:本日の宿である大泉屋の取材を行っている最中、例の巻紙と同じ素材のものに行きあたる。紺に事情を話し、二人で事件を解決しようと考えるうちに相澤惣之助の存在が浮かぶ。
:国見別邸の大きさや窓の参考は、現存する宮城県榴ヶ岡公園内・旧歩兵第四連隊兵舎。
+
:手がかりを求めて銀華楼に行く途中、きち楼の娼妓を見て文化の違いを感じる佐藤。常盤遊郭へ潜入し、沙羅に巻紙を見せると「身請け用の勘定表に似ている」と言われる。
:閨中の接待については、身内の未婚女性が行うのが常識であった。
 
 
 
;第三話
 
:菅克復は常に紋付袴の格好で、古武士のような風貌であったと伝えられる。紋が確定できなかったため「管」姓で一般的な梅の紋にした。
 
:宮城紡績会社建設にあたって出資した地主についての名簿資料はないが、数十名にのぼったとみられる。
 
:宮城紡績会社の建物は外観のみが一枚絵で残されている。左側には地下から広瀬川に排水するための堀があった。
 
 
 
  
 
==登場人物==
 
==登場人物==
 +
【※印の人物は史実にも名前が挙がっている人物。史実本人と漫画の登場人物とは一切関係がない事をご了承ください】
  
 
===帝都ジャアナル===
 
===帝都ジャアナル===
;佐藤景臣
+
;佐藤 景臣(さとう・かげおみ)
:帝都ジャアナル記者。編集長の無茶振りで仙台に旅することに。
+
:甘党の帝都ジャアナル記者。編集長の無茶振りで仙台に旅することに。赤い髪に立涌柄の羽織。人に対する常識がなく、思ったことをすぐ口に出しがち。
;岡倉忠造
+
;岡倉 忠造
:編集長。国見重尚とは旧知の仲。
+
:編集長。国見重尚とは旧知の仲。ヘビースモーカー。過去に佐藤を拾い、以降世話してあげている。
;倉木
+
;緑銀 倉木
:編集助手。佐藤にだけアタリが強い。
+
:編集助手。佐藤にだけアタリが強い。毒舌でナチュラルに嘘つき。
  
 
===国見家===
 
===国見家===
;国見重尚
+
;国見 重尚
:国見家当主。せんべいが大好き。
+
:国見家当主。せんべいが大好きな地主。常盤町総元締めの一人であり、一等店「銀華楼」を経営している。ほかに貸馬業・カッフェ経営・紡績会社に出資など、手広く行っている。
;国見春之
+
;国見 春之
:長男。二高生。
+
:長男。二高生(現在の大学2年生程度)。思春期というか反抗期。玉藻に恋している。
 +
;国見 千代
 +
:本妻。重尚とは常盤の利権がからんだ政略結婚。今年3月に7人目の子供を産んだばかり。
 +
;国見 与兵衛(故人)
 +
:算術が達者な先代のじいさん。
  
 
===国見家使用人===
 
===国見家使用人===
;木常紺
+
;木常 紺
:使用人。滞在中の佐藤の世話係として一緒に行動する。
+
:使用人。滞在中の佐藤の世話係として一緒に行動する。なにやら人ではないような不思議な雰囲気をかもし出している。
 
;銀子
 
;銀子
:女中頭。紺と仲が良い。
+
:女中頭。紺とは幼馴染。
 
;ゆき江
 
;ゆき江
:女中。国見に来て三年目。
+
:女中。国見家に来て三年目、わりと天然なドジっ子。
 +
;相澤 惣之助
 +
:書生。国見家の帳簿管理やカッフェの運営、旦那様の夜の世話もする男色家。関西地方出身。
 +
;こずえ
 +
:女中。主に別邸で千代の子育てサポートを行う。
  
 
===宮城紡績会社===
 
===宮城紡績会社===
;菅克復
+
;菅 克復(※)
:社長。
+
:社長。自分にも他人にも厳しい性格をしている。経営が傾いている会社をなんとかしようと、電灯器の導入を試みる。
;武田範義
+
;武田 範義
:職員。
+
:職員。大柄で力持ち。豪快に笑う人柄。実は第一話で食い逃げの佐藤を取り押さえた中にいた。
;山口五郎
+
;山口 五郎
:職員。
+
:職員。猫に引っかかれたため、頬にガーゼをはっている。
 +
;伊藤 清次郎(※)
 +
:水力発電技術者。相澤惣之助に「いつでも戻ってこい」と声をかけ、既知の様子をみせる。
 +
 
 +
===八幡様===
 +
;沼田 仲(※)
 +
:八幡様の社家である沼田の当主であり、社掌(現在の宮司にあたる役職)。結構なやり手。
 +
;矢白 鳩
 +
:白く長い髪、趣味で巫女の格好をしている男性。なにやら人ではないような不思議な雰囲気をかもし出している。
  
===銀華楼===
+
===常盤町===
 
;玉藻
 
;玉藻
:常盤町一等店・銀華楼の稼ぎ頭。遊郭からの外出を特別に許可されている。
+
:常盤町一等店・銀華楼の稼ぎ頭。おかしな言動をよくするため、狐憑きと噂されている。遊郭からの常時外出を特別に許可されている。
 +
;沙羅
 +
:銀華楼の二番手。クールビューティーな情報通とみせかけ、気苦労が多い玉藻のお守り役。
 +
;柚子橙
 +
:銀華楼の新人見習い。ピン子ちゃんと呼ばれて、配膳など小間使いの仕事をしている。
 +
;なかまりさん
 +
:銀華楼の娼妓の世話を一手に引き受けるおばちゃん。元々は舞鶴楼の酌取女だったが旦那様にスカウトされ今に至る。
 +
;熊谷 玄六
 +
:銀華楼の番頭。外での呼び込みや客の下足の管理・売り上げの一時保管などを担う。
 +
;小野寺 三吉
 +
:きち楼の楼主。国見のところの銀華楼とは良い関係を持っており、娼妓同士の交流もある。
 +
;唐梨子
 +
:常盤町三等店・きち楼の娼妓。あまりに人気がなく、お茶ひき女郎と揶揄されている。
 +
;石垣 鑄太郎(※)
 +
:常盤町総元締めの一人。昌二楼の楼主で、常盤の楼主たちの相談まとめ役。
 +
;針生 惣助(※)
 +
:常盤町総元締めの一人。侠気(おとこぎ)あるヤクザ。遊郭の開祖・針生庄之助の義弟。
 +
 
 +
===仙台商人会===
 +
;小西 利兵衛(※)
 +
:豪商で投資家。国見重尚とは十年来の友人。織物や紙などの流通を手掛けている。
 +
;桜井 伊之助(※)
 +
:老舗の薬屋。国見重尚とは十年来の友人。相澤に薬を処方している。
 +
;大泉 梅次郎(※)
 +
:国分町大泉旅館の亭主。紺を可愛いペットのように思っている。
 +
 
 +
===警察署===
 +
;津治 良作(※)
 +
:国分町・警察本署の二等巡査。国見家の面々とは知り合い。
 +
 
 +
===秋津家===
 +
;秋津 影隠(あきつ・かげおに)
 +
:死装束。体には複数の痣、手には縄の痕があり、生まれてこの方儀式の時以外は蔵に閉じ込められている。自我はほぼない。
 +
;女
 +
:影隠を連れて逃げ、桜の木の下で心中をはかる。
  
  
78行目: 125行目:
 
;[https://neetsha.jp/inside/comic.php?id=23053&story=51/ 三居沢狐火事件]
 
;[https://neetsha.jp/inside/comic.php?id=23053&story=51/ 三居沢狐火事件]
 
;[https://so3ro.web.fc2.com/ SO3RO(作者サイト)]
 
;[https://so3ro.web.fc2.com/ SO3RO(作者サイト)]
 +
 +
 +
==主要参考文献・協力==
 +
:「電狸翁夜話 : 仙台昔話(伊藤清次郎 述 ; 小西利兵衛 編)」「仙台花街繁昌記(田村昭 編)」「みちのく仙台常盤町 小田原遊廓随想録(千葉由香)」「
 +
続・東北開発夜話(岡田益吉)」「水力発電は仙台から始まった(逸見英夫)」「はじめての男着物(木下 勝博)」「仙台の珍談奇談(田村昭 編)」「仙台はじめて物語(逸見英夫)」
 +
:大崎八幡宮 庶務課 N様 ご協力ありがとうございました。
 +
:仙台市 建設局百年の杜推進部河川課 広瀬川創生室 室長 I様 ご協力ありがとうございました。
 +
:メディアテーク仙台市図書館 郷土資料 U様 ご協力ありがとうございました。
  
  
86行目: 141行目:
  
  
{{DEFAULTSORT:さんきよざわきつねびじけん}}
+
{{DEFAULTSORT:さんきよさわきつねひしけん}}
  
 
<!--↑あいうえお順 に自動で並び替えしてくれる機能のための読み方の情報。 ページには表示されない。-->
 
<!--↑あいうえお順 に自動で並び替えしてくれる機能のための読み方の情報。 ページには表示されない。-->

2023年8月14日 (月) 20:45時点における最新版

三居沢狐火事件』(さんきょざわ きつねびじけん)とは28によるWeb漫画である。『別冊少女きぼん』にて2020年12月より連載。


三居沢狐火事件
作者名 (28)
掲載誌 (別冊少女きぼん)
概要 (推理)
掲載期間 (2020/12/28)〜
サイトURL [ ]



概要

明治21年の仙台を舞台にした推理物。
推理物の分類的には「社会派ミステリ」。
当時の仙台の文化や風習などを主人公・佐藤景臣と一緒に体験しつつ、佐藤が社会の暗部に首をつっこんで怖い思いをしたり、守護神使たちが佐藤の背中の何かと密かに攻防したり、最終的には佐藤が刺されて瀕死になる様子を眺めてお楽しみください。

注意事項

かつて実在した地名・人名・固有名詞と、架空の個人名・団体名などが入り乱れているため、史実と異なる場合があります。
史実で名前がある人物はこの漫画の人物とは一切関係ありません。
作者の不勉強で明治時代の生活が上手く表現できていない部分も多々あります、ご了承ください。

あらすじ

第一幕

6/29
帝都ジャアナル記者の佐藤景臣は、東北線に乗って仙台へとやってくる。滞在予定の国見家の使用人・木常紺に案内され、軽く仙台の街をめぐる。
国見家の当主・国見重尚と会話し、観光がてら国見の仕事について助言を頼まれる佐藤。夜半、不思議な女性に接待を受ける。
6/30
佐藤は、出資に国見が関わっている宮城紡績工場を見学して社長から意味深な言葉をもらう。また、国見が経営するカッフェに寄り昼食をとる。
夕刻、大崎八幡宮にて夏越の大祓を取材。その後国見邸に戻ると、国見重尚・その妻千代・娼妓玉藻が佐藤を待っていた。
7/1
国見重尚との会話で、紡績工場の経営改善に電気を導入しようとしていたことを知る佐藤。昼に国見春之の案内で常盤銀華楼へ行くと、玉藻に唐突なお願いをされる
佐藤は遊郭の裏面を知り意気消沈する。純心な佐藤に紺は感銘を受け、友人同士となる。夜の夕食会には大勢の人間が集まった。
宴もたけなわといった頃、突然女中が駆け込んできて「狐火が出た」という。外に出ると烏崎山の頂上付近に光るものがあった。狐火の正体を知った佐藤は屋敷の人々に知らせて回る。その途中で首吊り死体を見つける。
国見重尚のあっさりとした態度等に悶々とし眠れない佐藤は、相澤の部屋にたどり着く。会話の中で様々なことを思い出し、玉藻は自殺ではなかったのかもと考える。

第二幕

7/2
寝坊して早々、国見氏と巡査に呼び出され玉藻殺害の下手人として疑われる。玉藻に処分を依頼された巻紙が殺害動機かもしれないと思い当たる。
本日の宿である大泉屋の取材を行っている最中、例の巻紙と同じ素材のものに行きあたる。紺に事情を話し、二人で事件を解決しようと考えるうちに相澤惣之助の存在が浮かぶ。
手がかりを求めて銀華楼に行く途中、きち楼の娼妓を見て文化の違いを感じる佐藤。常盤遊郭へ潜入し、沙羅に巻紙を見せると「身請け用の勘定表に似ている」と言われる。

登場人物

【※印の人物は史実にも名前が挙がっている人物。史実本人と漫画の登場人物とは一切関係がない事をご了承ください】

帝都ジャアナル

佐藤 景臣(さとう・かげおみ)
甘党の帝都ジャアナル記者。編集長の無茶振りで仙台に旅することに。赤い髪に立涌柄の羽織。人に対する常識がなく、思ったことをすぐ口に出しがち。
岡倉 忠造
編集長。国見重尚とは旧知の仲。ヘビースモーカー。過去に佐藤を拾い、以降世話してあげている。
緑銀 倉木
編集助手。佐藤にだけアタリが強い。毒舌でナチュラルに嘘つき。

国見家

国見 重尚
国見家当主。せんべいが大好きな地主。常盤町総元締めの一人であり、一等店「銀華楼」を経営している。ほかに貸馬業・カッフェ経営・紡績会社に出資など、手広く行っている。
国見 春之
長男。二高生(現在の大学2年生程度)。思春期というか反抗期。玉藻に恋している。
国見 千代
本妻。重尚とは常盤の利権がからんだ政略結婚。今年3月に7人目の子供を産んだばかり。
国見 与兵衛(故人)
算術が達者な先代のじいさん。

国見家使用人

木常 紺
使用人。滞在中の佐藤の世話係として一緒に行動する。なにやら人ではないような不思議な雰囲気をかもし出している。
銀子
女中頭。紺とは幼馴染。
ゆき江
女中。国見家に来て三年目、わりと天然なドジっ子。
相澤 惣之助
書生。国見家の帳簿管理やカッフェの運営、旦那様の夜の世話もする男色家。関西地方出身。
こずえ
女中。主に別邸で千代の子育てサポートを行う。

宮城紡績会社

菅 克復(※)
社長。自分にも他人にも厳しい性格をしている。経営が傾いている会社をなんとかしようと、電灯器の導入を試みる。
武田 範義
職員。大柄で力持ち。豪快に笑う人柄。実は第一話で食い逃げの佐藤を取り押さえた中にいた。
山口 五郎
職員。猫に引っかかれたため、頬にガーゼをはっている。
伊藤 清次郎(※)
水力発電技術者。相澤惣之助に「いつでも戻ってこい」と声をかけ、既知の様子をみせる。

八幡様

沼田 仲(※)
八幡様の社家である沼田の当主であり、社掌(現在の宮司にあたる役職)。結構なやり手。
矢白 鳩
白く長い髪、趣味で巫女の格好をしている男性。なにやら人ではないような不思議な雰囲気をかもし出している。

常盤町

玉藻
常盤町一等店・銀華楼の稼ぎ頭。おかしな言動をよくするため、狐憑きと噂されている。遊郭からの常時外出を特別に許可されている。
沙羅
銀華楼の二番手。クールビューティーな情報通とみせかけ、気苦労が多い玉藻のお守り役。
柚子橙
銀華楼の新人見習い。ピン子ちゃんと呼ばれて、配膳など小間使いの仕事をしている。
なかまりさん
銀華楼の娼妓の世話を一手に引き受けるおばちゃん。元々は舞鶴楼の酌取女だったが旦那様にスカウトされ今に至る。
熊谷 玄六
銀華楼の番頭。外での呼び込みや客の下足の管理・売り上げの一時保管などを担う。
小野寺 三吉
きち楼の楼主。国見のところの銀華楼とは良い関係を持っており、娼妓同士の交流もある。
唐梨子
常盤町三等店・きち楼の娼妓。あまりに人気がなく、お茶ひき女郎と揶揄されている。
石垣 鑄太郎(※)
常盤町総元締めの一人。昌二楼の楼主で、常盤の楼主たちの相談まとめ役。
針生 惣助(※)
常盤町総元締めの一人。侠気(おとこぎ)あるヤクザ。遊郭の開祖・針生庄之助の義弟。

仙台商人会

小西 利兵衛(※)
豪商で投資家。国見重尚とは十年来の友人。織物や紙などの流通を手掛けている。
桜井 伊之助(※)
老舗の薬屋。国見重尚とは十年来の友人。相澤に薬を処方している。
大泉 梅次郎(※)
国分町大泉旅館の亭主。紺を可愛いペットのように思っている。

警察署

津治 良作(※)
国分町・警察本署の二等巡査。国見家の面々とは知り合い。

秋津家

秋津 影隠(あきつ・かげおに)
死装束。体には複数の痣、手には縄の痕があり、生まれてこの方儀式の時以外は蔵に閉じ込められている。自我はほぼない。
影隠を連れて逃げ、桜の木の下で心中をはかる。


外部リンク

三居沢狐火事件
SO3RO(作者サイト)


主要参考文献・協力

「電狸翁夜話 : 仙台昔話(伊藤清次郎 述 ; 小西利兵衛 編)」「仙台花街繁昌記(田村昭 編)」「みちのく仙台常盤町 小田原遊廓随想録(千葉由香)」「

続・東北開発夜話(岡田益吉)」「水力発電は仙台から始まった(逸見英夫)」「はじめての男着物(木下 勝博)」「仙台の珍談奇談(田村昭 編)」「仙台はじめて物語(逸見英夫)」

大崎八幡宮 庶務課 N様 ご協力ありがとうございました。
仙台市 建設局百年の杜推進部河川課 広瀬川創生室 室長 I様 ご協力ありがとうございました。
メディアテーク仙台市図書館 郷土資料 U様 ご協力ありがとうございました。