文芸作家カタログ
まとめて読む
A:お金払うレベル
B:すごい
C:まあまあ
D:う~ん
E:気にするな
<只野空気>
作品:サカサマサカサ、オナニーマスター白沢、世界が終わってそれから後で ほか
文章力:C
ストーリー:D
キャラクター:D
勢い:B
雰囲気:D
オリジナリティ:D
完結経験:あり
薄いプラスチックの上に水を流したように奥行きのない文章が特徴的。そのため「軽い」「薄い」などの酷評が多い。
しかし只野空気の持ち味は文章力やキャラクター造詣にあるのではない。その誰にでも読める文体は普段活字を読まない読者にもわけ隔てなく門戸を開き、背景を感じさせないキャラクターには余計な過去を詮索する労力を読者から省いてくれている。
筆者が思うに、只野空気は「ネタ」さえあれば一気に爆発するタイプの作家である。リアル鬼ごっこ、バトルロワイアルなど、その手のネタだけで読まざるを得ない、そういうガソリンをぶち込んでやれば馬車馬のごとく活躍する作家になる可能性は高い。
「文芸ってどんなトコ?」
それを知るのに手っ取り早いのは文字通り新都の空気に触れることである。
<ところてん>
作品:この身体はキモチイイ……!
文章力:C
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:D
雰囲気:C
オリジナリティ:D
完結経験:不明
借金で自殺しかけた少女が奴隷になることで生き永らえる結構えっちなストーリー。
最初期は行間を空けるなどして読みやすく入りやすいプロローグを演出している。が、後半になると地が出てきたのかこってりした文体へと変化していく。
ややセリフが作り物めいているのが難点か。
ドMの方はご一読を。
<ひょうたん>
作品:僕はポンコツ、マンネリガール ほか
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:A
勢い:C
雰囲気:A
オリジナリティ:C
完結経験:あり
劇中劇を本編と同時進行で執筆し二つとも無事に完結させた名うての文芸戦士。エロに定評がある。
現在は欲情を抑えて、男子学生と女子学生がいちゃいちゃしたり鬱になったりする話を書いている。もしかして?:僕はポンコツ
行間を空ける、ストレートな文体、安定した更新と文量など読者を意識しているのが窺える。非常に読みやすいためコメントも伸びている模様。
ヒロインの可愛さに筆者から定評があり、精神歪曲者がリア充になっていく過程と挫折への拘りと雰囲気は素晴らしい。
読みやすくて面白い、そんな甘酸っぱいのが読みたかったら「僕はポンコツ」、実用性を考慮すれば「マンネリガール」といったところか。
マンネリガールにはお世話になりました。
<エクレア>
作品:まほーわ好きですか?
文章力:E
ストーリー:E
キャラクター:C
勢い:A
雰囲気:D
オリジナリティ:E
完結経験:不明
特別項目(ギャグ・ユーモア):B
理不尽系魔法少女モノ。深く考えて読むべきではない。感じるのだ。
こけしには笑った。
よくよく読んでみるとありがちだが設定は面白い。作者が楽しんで書いているのが伝わってくる。
<伊瀬カツラ>
作品:オナニーマスター黒沢 ほか
文章力:B
ストーリー:A
キャラクター:B
勢い:A
雰囲気:A
オリジナリティ:A
完結経験:あり
ご存知オナマスの人。学生のリアルな心情・息をつかせぬ展開でオナマスは出版もされた。おめでとうございます。
丁寧な文章を土台にした上で鋭いストーリーを展開させる切れ味は流石。
無邪気さと空恐ろしさが混在した不思議な作家。そろそろ別ジャンルの作品も読んで見たいところ。
思春期特有の甘酸っぱさの演出にかけては一時代を築いたが、他の分野では果たしてどうか?
今後のさらなる栄進に期待。
<七瀬楓>
作品:魔法少女は難しい!? ほか
文章力:C
ストーリー:D
キャラクター:D
勢い:B
雰囲気:C
オリジナリティ:D
完結経験:あり
自サイト、挿絵つき、などと豪華な点が目立つが、肝心の文章には少々小首を傾げる箇所も。
ヘタに気取っていないあたり、ライトノベルらしい作風ともいえるが、
もう少しハッチャケ方に個性が欲しい。
読者をわしづかみにする雰囲気を出すことができれば化けそうな作家ではある。
なんとなく、プロット通りに書いているためがんじがらめになっているのでは?
という気配がする。
古きよきライトノベル好きにはオススメ。
<和田駄々>
作品:マカイノ開拓史
文章力:B
ストーリー:A
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:A
オリジナリティ:A
完結経験:あり
文章力は卓越している、とまではいかないが、基礎をしっかり押さえていて、
新都社内の文豪と比べても遜色ないどころか席巻していると言える。
注目すべきはその発想力である。
魔王と国王と鍛冶屋と勇者のよつどもえを
描ききった『ルーリング・ワールド』でもそうだったが、
「自分のやりたいこと」がハッキリしている作風は、
仮に人気作にならなくても、十年後、二十年後に、
読者の「記憶」に残る独創的なものといえる。
小人にシャーペンを与えて槍にする話なんて
少なくとも筆者は逆立ちしたって思いつかない。天晴れである。
『マカイノ開拓史』は、その性質上シムシティ好きにはたまらない可能性が高い。
おすすめである。
<顎男>
作品:あの世横丁ぎゃんぶる稀譚 ほか
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:B
完結経験:あり
主に麻雀を題材にすることが多いギャンブル作家。
最近では『リボルヴァ⇔エフェクト』や『カスカの風、ドラゴンの夏』など
ギャンブルの出てこない作品も増えてきた。以前は短編集を書いていたこともある。
読みやすいときと読みにくいときの差が激しく、
また気分によって造語や奇抜な表現を交えることもあるため、
奇妙な一文を見つけたとき、それが誤字誤用なのかそれとも素なのか判別がつかないことも。
作風はダークな展開が多く、主人公が外道だったりヒロインが鬼畜だったりする。
すったもんだした挙句になんだかんだでまとめてしまうエンディングに定評アリ。
ギャンブル好き、アンチヒーロー好きにはオススメ。
<カフェオレ>
作品:ドードス・スペック
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:A
オリジナリティ:B
完結経験:あり
『おでことの出会い』で鬱屈としたリアリティ溢れる若者を描ききり
好評を博したカフェオレ先生。
どうも新都社の傾向的に暗黒ジュブナイルモノがよくウケるようである。
これは伊瀬カツラ氏の影響が少なからずあるのかもしれない。
それはともかくとして、『ドードス・スペック』
SFである。
『おでこ』がデコからケツまでニートが読んだら即死する内容であったのに対して、
今作は前作の学生編を匂わせるような冒頭から、
一気に情状酌量余地なしの戦時下へと突入していく。
文頭に空白がないためシロート臭く見えるかもしれないが文章力は低くない。むしろ高い。
主人公ケンスケが後輩の女の子と共に機体を発見するシーンは燃える。あと街も燃えてる。
<後藤ニコ>
作品:コ・リズム
文章力:A
ストーリー:B
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:あり
ご存知『コ・リズム』の後藤ニコ女史。文章力はぶっちぎりである。
密度が濃く、読みやすく、それでいて自然な文体には熟練の技が光っている。
作者自身の冷静が文字から滲んでくるようだ。
しかし少々野心が足りないか?
コ・リズム以降、長期連載は削除されたりなどして影を潜めている。
短編集は時折更新されているが、いついなくなるか心配である。
<織姫>
作品:アタシ地獄
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:A
オリジナリティ:A
完結経験:あり
夢野久作に影響を受けたと思しき耽美的・退廃的小説の書き手。
短編を駆使するがシリーズものも書いていたことがある。
ミステリもやるしハードSFもやるしバカ話も書く。
しかし、その作風は独特で強烈であり、肌に合うか合わないかがかなり別れると思われる。
後藤ニコ女史を由緒正しき騎士だとすると、織姫女史は山賊である。
一つの短編だけ読んでも織姫女史の底はわからない。
『星売りのコペル』を書いた人が『スート・フォー・カード』を書くのである。
実に狂気である。
<岩倉キノコ>
作品:星の調書
文章力:C
ストーリー:C
キャラクター:A
勢い:C
雰囲気:C
オリジナリティ:C
完結経験:不明
アフロ大学生の宇宙人(自称)がおもしろおかしい日々を過ごす。
最初はおもしろおかしいのだが最近だんだん不穏な気配が漂ってきた。
読まず嫌いされていると思しき一作。
<黒兎玖乃>
作品:しぃちゃん忘れないで
文章力:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:C
オリジナリティ:C
完結経験:あり
白くなったり黒くなったりする若手の兎。創作に関する意欲はとても高い。
中二系ライトノベルからほんわか系ライトノベルまで手がける。
その振れ幅のでかさはかつての乙一を彷彿とさせる。
『しぃちゃん忘れないで』は読みやすく、まだページも少ないので、
黒兎を追いかけて捕まえるならイマのうちである。
<みた>
作品:少女娼婦TOKYO
文章力:B
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:A
オリジナリティ:C
完結経験:あり
サイバーパンク+耽美という難しいジャンルに果敢に手をつけた新進気鋭の若手。
まだ文章の土台が固まっておらず、
面白いときとつまらないときの変動が大きいが、それだけに期待値もまた大きい。
成長すれば化ける。が、まだヒナである。
未来の人気作家を育てるものがあるとするなら、それはあなたのコメントかもしれない。
<淫夢あい(16)>
作品:セックス†ヴァルキリー
文章力:B
ストーリー:C
キャラクター:B
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:あり(短編)
エロ短編集の書き手。
ファンタジー世界で色欲に溺れるビッチ王女を描いたかと思えば、
いじめっ子にパンツを下ろされる男子学生の話も書き、
ついにはバスタブで宇宙に出撃(で)る。
手広くやっているが、固定読者がなかなかつかないのは
各話の雰囲気があまりに異なるからか?
<橘圭郎>
作品:安田清美の優雅でひそやかな生活 ほか
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:あり
長編ではなく、短編の続き物を得意とする作風。
安定した文体に時折ウィットに飛んだセリフが飛び出す。
読んでいると頭のいい兄貴の話を聞いてるような心地になります。
どことなく文章密度を薄くして男性が書いたニコ女史の文体のような。
たとえるならそんな感じであります。
人妻好きは一も二もなく『安田清美の優雅でひそやかな生活』を読むべきであります。
<シブク>
作品:剣と槍。抱くは大志
文章力:B
ストーリー:A
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:不明
重厚な戦記ものを長期間に渡って書き続けているベテラン。
新都社では珍しいジャンルである。
ライトノベルの軽さがまったくないストイックな作風はまさに『文芸』の名に相応しい。
剣と戦の織り成す絵巻を読みたいのなら迷わずこれ一択である。
<猫瀬>
作品:涼宮ハルヒ的な憂鬱 ほか
文章力:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:B
完結経験:あり
『高校生6人を密室に閉じ込めてみた』で新都社に就職した若手の猫瀬。
最近はハルヒの二次創作、というよりも
ハルヒを下地にした『かまいたちの夜2』みたいなことをやっている。
文章力は高い。老成しているといってもいいレベルである。
猫瀬氏の若さを考えるともう少しハジけているのが自然なのだが、
その安定したクオリティから固定ファンも多い。
<硬質アルマイト>
作品:アンダンテ&スタッカート ほか
文章力:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:D
完結経験:あり
猫瀬氏をタイムカプセルにぶち込んで熟成させたような文体。
一般文芸に通じる「小説くささ」の強い小説。
友達同士の掛け合いなどはリアリティが薄く、少女漫画の中にいるよう。
しかしそれがフワフワした雰囲気を演出している。
文章は安定しているが、少々蛇足な情報が多いか?
しかし『アンダンテ』の場合はそれが『歩くような速さ』を演出している可能性もあり
一概に否定はできない。
落ち着いていて、紅茶やクッキーを味わいながら読みたくなるような話を書く作家。
<泥辺五郎>
作品:泥辺五郎短編集
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:B
勢い:A
雰囲気:B
オリジナリティ:B
完結経験:あり
橘圭郎、青谷ハスカと並べられて称されることが多い作家だがいい意味でバカである。
ガンダム由美子面白すぎ。カフカの『変身』がとんでもないことになっている。
確かにガンダムならリンゴをぶつけられても傷つくことはあるまい。
<青谷ハスカ>
作品:不幸。 ほか
文章力:C
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:C
オリジナリティ:B
完結経験:なし
軽快な文体で大勢の読者を取り込んだ青谷ハスカ。
どの話もなにが主題なのかハッキリ明示されていることが多く、とっつきやすい。
ネタを評価された『顔の嵐』、
野球ものとしての地位を築きかけた『凡人生まれの上本くん』、
そして現在最後の作品となっている『不幸。』
どれひとつとして完結していないのが残念である。
<赤山ハスカ>
作品:幸運。
文章力:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:C
オリジナリティ:C
完結経験:なし
青谷ハスカを撲滅すべく・・・かどうかはわからないが、
明らかに青谷氏を意識したタイトルとペンネームで登場した赤い人。
だがただのパクリではなく、
それどころかほとんど話がかぶっておらず
(暗い展開は『不幸。』に通ずるものがあったが)
その意外性から赤派に流れる読者が多数出た。
いまになって思うと両方読んでいた読者が多かったのではなかろうか。
かくいう私もそうでね。
青谷氏沈黙と同時に赤い人も沈黙。残念である。
<只野読者>
作品:スーパー文芸大戦NEET
文章力:B
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:あり
2010年末に軽く騒動になった『シファデウス事件』をなぞらえて、
ガンダムのようなロボットモノに投影した作品。
只野空気、黒兎氏などがキャラクターとして登場している。
シファデウス削除に伴い打ち切りのように最終回を迎えたが、
そこには新都社を閉鎖的にしてはいけない、という作者の警句が隠されているように
思えてならない。
A:お金払うレベル
B:すごい
C:まあまあ
D:う~ん
E:気にするな
<リス園>
作品:パレット
文章力:C
読みやすさ:B
ストーリー:C
キャラクター:B
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:不明
異能小説の若き先鋒リス園。
しかし作品に流れる軽快なテンポで描かれる厭世的なムードはリスというよりドブネズミ園に近いものがある。
主人公は冒頭間もなく、努力して成績をあげれば教師にカンニングを疑われる羽目になる。それを気に病み徘徊していたときに声をかけてきた警官さえも、リス園の世界ではそう易々と役には立ってくれない。
そんな灰色の世界で主人公は誰と出会い、何を思うのか? 今後の活躍に期待したい。
少年らしいナマの「絶望」の描写においては、群を抜いている。
<ムラムラオ>
作品:くすんだレモネードを手にとって ほか
文章力:C
読みやすさ:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:C
オリジナリティ:C
完結経験:あり
中編クラスの作品をいくつか手堅く完結させてきたことで知られるムラムラオ。
一時期新都社を離れていたが現在は無事復帰を果たしたようである。
最新作「くすんだレモネードを手にとって」は
キョンシーのヒロインを主軸に添えたコメディライトノベルである。
少々ギャグがスベっているのが辛いが、それも愛嬌と割り切るか
ムラムラオを個人的に愛しているなら、その安定感は目を見張るものがある。
ニャンコが出てくるので猫好きなら一読してみるのもいいかもしれない。
<インギー>
作品:Carmilla! ほか
文章力:B
読みやすさ:C
ストーリー:B
キャラクター:B
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:C
完結経験:あり
ライトノベルらしさ:A
設定の緻密さ:B
いくつか特別項目を付け加えたがご容赦願いたい。
新都社における作品の読み始めとして、コメント欄が非常に重要な要素をになっていることは言うまでもない。単純な話、2ちゃんの和やかな本スレみたいになってたら読むし、過疎ってたり荒れてたらプイっと読まずに去ってしまう。それが現実である。
しかし、それでは『Carmilla!』の真の力は目撃できないとあえて言おう。
吸血鬼を題材としたライトノベルであるが、その実はヘヴィノベルである。読み進めていくとわかるが、ラブコメというよりも大河的な展開に流れていく話である。群像劇に近いと言える。
初っ端のラブコメはなかなかいい香りの耽美っぷりであるが、終始このテンションというわけではないので、ここで沈みかけてもちょっと我慢するとそこに待っているのは剣と魔術と吸血貴族たちが織り成す一大叙事詩である。
吸血鬼・魔術・ライトノベル。
この単語から想定されるものはすべて『Carmilla!』に詰まっているといっても過言ではない。
裏を返せば教科書的な作品ということになるが、これから小説を書く人、時間が余っていて
ややソフトながらちょっとカタい感じのラノベが読みたい人にはオススメの作品である。
<青王我>
作品:能力収集者レビト
文章力:C
読みやすさ:C
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:C
雰囲気:B
オリジナリティ:C
設定密度:B
完結経験:不明
かつてどっかの社長は言った。
「カードを刷るってのはお金を刷るのと変わらないですよ」
そんなビッグスケール発言が出てくるほどにカードの魅力とは奥の深いものである。
『能力収集者レビト』はまだ連載間もないが、淡々として正確さに特化した文章でカードに関する濃い設定を丁寧に読者に伝えようとしている作品である。物語はまだ始まっていないといってもいいほどだが、その分だけ追いかけやすい。
総論的には、腕は確かだが堅実すぎて固定読者がつかないタイプになりそうで心配である。
カードってだけで気になっちゃう人はぜひ。
<犬畜生>
作品:霧隠れの塔
文章力:C
読みやすさ:B
ストーリー:C
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:C
オリジナリティ:C
RPGっぽさ:B
完結経験:不明
学者が謎の塔で目を覚まし、脱出を目指す話。
文章はシンプルながらも基本を押さえつつ、媚びていない軽さを演出している。文頭空白がないが、そんなことは些事である。
ソロモンさんマジ中二病。
<知名崎ジロ>
作品:名人
文章力:B
読みやすさ:B
ストーリー:B
キャラクター:C
勢い:B
雰囲気:B
オリジナリティ:C
将棋シーン:B
完結経験:不明
ライトノベル? いいえ硬派です。
といっても読みにくい老害文章かといえばそうではなく、軽快なテンポで熱い勝負を書ききる筆力と忍耐力はズバ抜けている。
キャラクタは若干薄味だが、元気と破天荒だけが売りです!って感じの薄っぺらさもないので、リアリティを大事にする人には合うかも。
ハチワンダイバーってちょっと前まで面白かったけどいま思うとやりすぎじゃね?って思ってる人はこの機会にぜひ普通の将棋ワールドに帰りましょう。
その水先案内人は『名人』です。