Neetel Inside 文芸新都
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涙雨
あとがき(硬質アルマイト)

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――椎森と浅野の物語はこれにて閉幕です。
 自分の言葉で語り合えた二人がどこへ行くのだろう……。一つ言えるのは、やっと彼らはスタートラインに立つことができたのだと思います。


 男女二人の視点を使って一つの物語を描いてみたい。そんな考えからこの合作は始まりました。明確な物語の案も、登場人物も、タイトルすら決まっていない状況で。けれどもこの作品を書きたい、カタチにしてみたい。そんな衝動から動き始めたことをよく覚えています。

 初めから相方をお願いしようと思っていた人物は決まっていて、まだ了承すら得ていない時から「この人に断られたら、これ(合作)を書くのは諦めよう」とすら思っていまして……。
 それは合作を書いていくことで確信に変わり、つばき先生とでなければここまで行き着くことは無かったと、こうやって涙雨という一つの物語を創造することはできなかったと、そう感じております。


 そして、僕自身この作品を通して、様々なものを学ばせていただくことができました。
 一つ、一つと階段を登って行くように、視界が開けて行く感覚をいつも覚えていました。

 僕だけでは決して見ることのできなかった感情や、描写や物語。僕にとって全てが新鮮で、文章書きとしての意欲を強く持ち続けることのできた非常に濃かった一年間、とても楽しかったです。
 僕から差し出せるものがあったのかどうかは分からず、貰いっぱなしで終わってしまっているのかもしれないという気持ちもありますが……まだまだ未熟です。これからの課題も山積みのようで、少しづつ、崩していければいいなと思っています。


 こうやって、僕自身の言葉を綴るところまで来れたことが、とても嬉しい反面、一年近くに渡った合作活動もこれで区切りがつくことになると思うと少し哀しい気もしています。
 約二ケ月に渡る更新を行ってきた「涙雨」も、これにて完結となります。
 本当に、通り雨が降るように、あっという間だったことに驚きです。

 最後に――
 涙雨という作品制作を共に行ってくださったつばき先生。
 この合作を最後まで読んで頂いた読者さん。
 本当に、ありがとうございました。

 また、どこかでお会いしましょう。
 最後は、僕の中でとても印象に残っている一言で締めくくりたいと思います。
 ”ばいばい”


   硬質アルマイト

       

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