肩越しに見上げる貴方の横顔は
すごく遠くを見ている時がある
かかと四つぶんの高い場所から
私の知らないどんな景色を眺めているのだろうか
貴方の隣に立ち
貴方と同じ方を見
貴方と同じ道を
確かに歩んでいるはずなのに
一緒のものが見えていない矛盾
あの日
傷ついた貴方を
なぐさめるために
奪い去るために
打算で身体を差し出した不純
ああ
きっと同じものが見えないのは私のせい
心のどこかで貴方を信じていない私のせい
カタチは歪
中身は虚ろ
願ったのは私なのに
寄り添ったのは私なのに
本当の恋人になれる日はくるのだろうか
同じものが見える日は来るのだろうか
肩越しに見上げる貴方の横顔
今はとても遠い