Neetel Inside ニートノベル
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Dear great mother!!
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Oh!! Dear great mother!!


第一話


「マックを買いに、行く母」



今日の、昼の事だった。

俺の部屋のドアを出し抜けに開け、

昼飯を買いに出かけるよ、と母は言い、ついてくるなら今のうちよ、と言わんばかりのどや顔をこちらへ向けてきた。

そんな気配を体中にビンビンと感じつつも、僕はとにかく徹夜明けなので、その雰囲気を軽やかにスルーした。

そうしていると、母親は何となく諦めたような感じを見せ、じゃあ、行って来るけど、

何か欲しいもん無い?と言ってきた。

じゃあ、煙草を・・・。

とニヤケながら言った俺の顔は俺が想像する以上にキモかっただろう。だが、母親はそんなの慣れている。

母はそう、オッケー、じゃ行って来るとだけ行って去っていった。

かと思うのも束の間、母はまた部屋にやって来たのだった。

あのさ、こっち来てくれん。

何?

あのさ、これやってて欲しいんやけど。

そこにあるのは、母の部屋の机の上に大量に詰まれた、母の仕事道具(英語教師)の、英単語のラミネートカードだった。

厳密に言うと、まだラミネート加工する前の、ぺらっぺらな奴だが。

これねー、この機械が温まったら、できるけん。

その説明は何度も聞いたし、実際前にその作業受け持った事あるやん、俺。

とはもう眠くてどうでもいいので、口には出さない俺。

とにかくその顛末を諸々に承知して、母を送り出した。

去り際に、母との些細な会話。

何か食べたいもん、ある?

マック。

マックね(笑)判った。行って来ます。



それからというもの、2時間の間、俺は何をしていたかと言うと、

母親の仕事道具のラミネートカードをラミネートしながら、友達とメールで作曲活動をしていたのであった!

別にいいんだけどね。こんな事書かなくても。

まあ本題に入る前のクッションとして。



どんな曲を作ったかと言うと、これがまたハイテクな作曲方法でして、ねぇ、奥さん、凄いんですのよ最近のてくのろじいは!

まず俺が歌を作る。

それを携帯で録音する。

それを友達に送る。

友達にギターコードをつけてもらいつつ、メロディラインを綺麗に整えて貰う、という

mmっまったく新しい「否!前時代」的画期的革新的革命的超爆誕手法なのだァーーーーッ!!!Wrrrrrrrrryyyy!!!日本の科学力は世界一ィイイイイイイイッ!!!!

ハァハァ・・・。とは言え、

今回の作曲課題(俺が勝手に作った目標)は平井堅っぽいメロディライン。

ていうか途中もろパクリだった。友達は平井堅聞かんから判らんだったろうけど。

実際のできのほうは・・・かなりよろしかった!と自負しております。



そしてラミネートも大方終了してしまい、歌入れ(って言い方ってなんか素敵やん?すけべしようや・・・)

に集中し、見事平井堅さんイズム全開の100点満点メロディを友達に送りましたが、

友達「サビはこんな感じ?」*メール

添付の音声動画再生・・・

なんかようわからんけどギターのリフが聞こえる・・・あっ、いまサビ歌った!サビ歌ってくれたわー!

自分が作った歌、友達に歌って貰えるなんて、なんか新鮮やわー!・・・ってあれ、サビだけで終わったぞ。

・・・10分後

俺「Aメロから~Aサビまで、撮れそう?(Wit your miracle gutar play)」(原文ママ) *Skypeチャット

友達「ぶっちゃけメロディ覚えるのがめんどいやんね」(原文ママ)

俺「ですよね!失礼しました!! 次は草野マサムネ風スピリッツを受け継いだ一発でメロディが心を鷲づかみにするような作品を送るけん!待っててね!!」

というようなやりとりがあった後、

母が帰宅してきたようですよー。


おや?どうやら何か1階の階段でフンッフンッ言っておりますねー。

2階まで上がってきましたよー。

なんか、えらい機嫌悪そうですねー。

あらあら、大量の荷物をひっさげたままどかどかのしのし歩いていくもんですから、

廊下に立ててあったクッションとゴミ箱を引っ掛けて倒しちゃいましたねー。

アーーーッ!!!(切れた声)

母がこうなるのは久々に見ました・・・。恐ろしいです。ひきつった笑みを浮かべながらお帰りなさいヨアホーム、したんですけど、

内心びくびくです。なんせクズニートですから、自分。頭、上がりませんからね。^^(卑屈な笑み☆SMILE☆)




荷物をベッドの上にばらーっとやって、マックの袋を机の上に置いた母。

どしたん?

と言ったら、

ハァハァ・・・

と肩で息をしています。うちの母、顔つきが狂犬です。やばいです。

よそ様には絶対見せられません。

まあ母が母なら俺も俺、常に泣きそうな顔の仔ザルっきー!!な訳なんですがね。(今年の6月末謎の異常な暑さによる熱でフォローの仕方がもはや判らない)



落ち着いて来た所で、レッツトークウィズアワファミリー!!


いやー、西友えらいこんでたっちゃん・・。

そうなん。まー土曜の昼やからね・・・。そいで?

えーと、色々な所をたらい回し気味に行って来た・・・。こい、煙草も、無かったっちゃん、行く先々に。

と言いながら、

赤マルを取り出す母、受け取る俺。遥かなる空、さんざめく太陽、受け取る大地、大いなる海。

どこ行っても、何かそれ、マルボロ??のシリーズ、置いてなかったけんね。

へえ、マジで?例えばどの店?

いや、やけんー、・・・・・・・・・・・・わからんけど、とにかく置いてなかったけんね。

(いやいやいやいや、判らんって事ないやろ!!サテは大した数店行ってないな!?しかも煙草あるかどうか見過ごしまくってたな、そんで最後の最後にようやっと思い出してデイリーヤマザキかどっかこの辺りのコンビにでラストに買ってきおったな!)

兎にも角にも、

そんなこんなでマックを開封して食べ始めたのでした。


そんなこんなで話した内容は、西友がとにかく人が多かった事と、何か銀行に行った事と、煙草を買い忘れてデイリーヤマザキに行ったらあった事(やはりか!!)、

などなど。

そして話は机の上の東野圭吾のパラドックス13の話題へ。

いやぁ・・・、面白かったけんねー。

やろ?そうやろ?

まさかここまで面白いとは思わんかったー。

と、嬉しそうな表情を見せる母。

泣けたやろ?おじいさんが死ぬ所とか、太一が死ぬ所とか。(ネタバレ注意!!)(遅い)

泣けた泣けたー。いやー、しかしタイムリーやったー。

タイムリー?

今の日本、まさしくこんなたい。東北のほう、とかの人は読めんやろうねー。この本。

ああー、そうかも知れんね。

パラドックス13とは、2013年(?)の13日の13時13秒に宇宙からやってくるナンタラ放射能的な何か(何か)に地球が13秒間だけ晒されて、

その間にある事をした人間が、そのある事をしていない人間が居なくなってしまうという世界へワープしてしまうというSF作品。

そのある事をしてしまう人間というのが絶対数が限りなく少ないので、舞台である東京はほぼ無人の世界へと化してしまい、

水道、ガス、電気は勿論止まり、運転されていた車両は全て放置プレイ(つまり無人走行)で事故起こしまくりーの、その辺地獄絵図ーの、

そして何故だか知らんが地震が多発しーの、雨ふりやまないーの、洪水起きまくりーの、という、

まさに?今の東北の現状を言い当てていたような小説なのでした。(解説終了。長かった!!)


そんなこんなで話をしていたら、母の顔色が急変した。


何やろ、と思って話を聞いていたら。


今日ねー、さっきね、西友に行ったったい。車で。そしたら、1階の駐車場に停められたらいいんやけど、1階にマックとか色々あるけん直通で便利たい。

やけんが1階に停めようとしたとけど、車は満杯やったっさ。そしたら、店の中から、一人男の人が出てきて、車に乗ったっさ。やけん、

その人が出るとば待ってたっさねー、やけどその人全然動く気配ば見せんっちゃん!!



あー、多分中に居る人ばまっとったりしたとやろうねー。それは。

そういうときって殺意覚えるよね。



でさー、やけんがもっかい外に出て、4階に上がったっちゃん(西友というデパートメントストアは、1階の屋外駐車場以外は、もう4階の屋上駐車場に行くしか手立てが無い。)

、そいで停めて、やっとこ着いたー、ふぅー、どっこいしょ、みたいな感じたいね。

そいで、4階でエレベーター待ってたら、一度下から上がってきて、上の屋上階まで行って戻ってきたったいね。

そこで私の後ろにまっとった何やらマジメそうなお父さんみたいな人と一緒に乗り込んだったいね。

で、先客がなんていうとかな、女子高生みたいな、女子中学生?やったっかな、わからんとけど、とにかく田舎の女の子っていう感じの

二人組みが乗ってたったいね、

でさー、その女の子の片方がえらい勢いでエレベーターのボタンばこう、カチャカチャカチャ押しよるわけさ。

で、何かぶつぶつ言いよっとさね。「あーあー、全部の階で停まれんかったなぁ。」

とか何か言いよるっさね、意味わからんやろ?

そいでもう片方も「やめなさいっ」って言って女の子のカチャカチャしよる手を勢いよく払いよるわけさ。

そいば何回もずっと繰り返しよって、お父さんみたいなおじさんもひきつった笑いで眺めよるわけさね、後ろで。

そいで1階に着いてから、おじさんはさっさ降りてしまったとけど、私も降りんばやろ。

で、そしたら女の子二人は黙って俯いとるっさ。私は何か可笑しくて、その子の顔をじっと見つめながら出て行ったっさね。

そしたら後ろで、




「次どーするぅ?」



「んー、」



「とりあえず2階行くかー」



て言ってチーンって閉まったっさwwwwww

ぶははwwwwwwww


ばっはっはwwwwおえwwwwwぶはwwぶはあwwwwww






ぶはwwwwうけるわそれwwwww

なんそい、その子達そしたらお母さんが乗る前から乗っとったわけ?


うん、そうのごた。
私が乗る前一回上に上がっていったけん、てっきり屋上から乗ってきたと思ったっけど。



うはwwwはwwwwうけるwww

でも、その気持ちは判るわ。遊び心っていうか。金が無さすぎて、みたいな。



あ、わかるわかるー。私も高校のころ、平和公園でハト追いかけよったもん!!



ハトてwwwwwうそやろwwwwww



まあ高校のころやったしねー。



俺が言いよるとは、大学生の頃やけど。

まあヤマダ電機いって、友達と。1、2時間くらい怒られるまでマッサージチェアーで寝たりとか。しよった。



あーねー。




以上、母のすべらない話でした。











文章にすると寒い気がしてきた・・・。

Oh!!I'm sorry my mother!!You're greatest mom!!!

       

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