Neetel Inside ニートノベル
表紙

ケツマンコ星人の憂鬱
プロローグ 如何にして人類はケツマンコに支配されるに至ったか

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 23世紀初頭、人類は絶滅の危機に陥っていた。
 ケツマンコ星よりやってきたケツマンコ星人が、人類のケツマンコを侵略。ケツマンコ中毒にしてしまったのである。
 もはやセックス時にケツマンコ以外を使用する人類は皆無に近くなり、その結果として出産率が著しく低下。
 人類はケツマンコに緩やかに滅ぼされようとしていたのである。
 
 
 街はケツマンコを揺らして歩く人間で溢れていた。 
 地球人類(のケツマンコ)の支配者となったケツマンコ星人は、フリーケツマンコ制度を導入した。
 自由なケツマンコの制度。それはすなわち、「地球人は求められれば何時でも何処でもケツマンコを差し出さねばならない」という制度である。
 その為、今や全人類のズボンないしスカートには、ケツマンコの部分だけ穴が開いている。
(世界は狂ってしまった)
 俺は耐えられず眼を瞑った。ケツマンコを堂々と晒して歩き、そしてケツマンコを犯し合う、そんな老若男女で溢れた街。ほんの数年前には想像もできなかったような光景だ。できる訳が無い。こんなものが想像できてたまるか。
 フリーケツマンコ制度は、地球人類同士で問題なく成立する。つまりは地球人でも好きなケツマンコを見つけたら、そこにぶち込んで良いのだ。
 むしろ今ではケツマンコセックスは、ケツマンコ星人より、地球人が行う割合の方が高いくらいだ。
「ひゃあん! そんなにケツマンコついちゃらめぇぇぇぇ」
「ふぇぇ、こんなのおかしくなっちゃうよお……」

(狂っている。世界は狂っている)

 知らずしらず、ケツマンコに力が入り、ケツがきゅっとなった。
 ケツマンコは決して性行為に用いるための穴ではない。糞を捻り出す為の穴だ。なのに今ではケツマンコを用いない性行為の方が珍しい。

「ケツマンコ星人様のオチ○ポ太いのぉぉぉぉぉ」
 近くであがったその嬌声に、俺はぎょっとして振り返る。そこにはケツマンコを犯されてよがり狂う地球人の女と、そしてケツマンコを犯してよがり狂う『ケツマンコ星人』の姿があった。
(ケツマンコ星人……!)
 間近で見るその侵略者の姿に、俺は拳を強く握り締める。
 ケツマンコ星人の姿は、地球人とほぼ変わらない。これは偶然姿が似ているのではない。ケツマンコ星人が、自分と姿の似ている生命体をこの広い宇宙からわざわざ探し出してやって来たのだ。
 ただただ、「まだ見ぬケツマンコにぶち込みたい」という一心で。狂っている。呪われろ。

 地球人とほぼ変わらない姿のケツマンコ星人。
 だが、一目で分かるほどの違いもある。奴らは全員女性タイプであり、それでいてチンポを生やしている。両性具有者。ふたなりと言う方が正しいだろうか。
 姿形も遺伝子工学で改造されて洗練されており、全員目の覚めるような美女でスタイルもよく、股間のイチモツもハイパービッグマグナムと言うしかない代物だ。
 むしろ地球人の中には、この見た目とチンポだけは良いケツマンコ星人に、喜んでケツマンコを差し出す奴も少なくない。
(いや――違う)
 俺はすでに握っていた拳を、更に強く握りしめた。そうだ。違う。
 認めなくてはならない。
 もはやケツマンコ星人に喜んでケツマンコを差し出さない地球人は恐らく。
 
 
 ――俺一人だけだ。

       

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