文芸新都で短歌よもうぜ企画会場
続・あいうえお短歌/橘圭郎
『さ』 侍は腹を切るとも煮えきらぬ言葉吐くなと我が子に教え。
『し』 シンデレラ、白雪姫が顔合わせ、口を開けば義母の愚痴だけ。
『す』 涼風に背中押されて駆け抜けて、汗を飛ばして、きみを探した。
『せ』 正解はどうせ○でしょ? それよりも、クイズの褒美にハグをちょうだい。
『そ』 それぞれの道を選んだ俺たちが敵になるとも恨むじゃないぞ。
『た』 ダメもとで使ってみたよチェーンソー。あっという間に、かみはバラバラ。
『ち』 ちょっとだけ、ちょっとだけさと押し切られ、失うモノは計り知れない。
『つ』 月並みの言葉と場所じゃ退屈と、策を練る間に先を越された。
『て』 てへぺろが流行っているなら特訓よ。鏡の前で、ガンバレわたし。
『と』 止まり木に並ぶ椋鳥。ぎゃあぎゃあと騒ぐ姿を無垢と呼ぼうか。