Neetel Inside 文芸新都
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文芸新都で短歌よもうぜ企画会場
みぞれとけるひかり/つばき

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ひかったらひらめいたのでめをつむり つかまえようとあなたいきをした。





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くだらない話の向こうに透ける傷 目を逸らしてはまさぐり濡らして




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「幻覚だね」囁きながらおたがいのあちらこちらをつまみあう朝




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一人きりのため息に嗅ぐつい去年殺した獣のなまぐさい息




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仕方ないよ、笑おうとする裏側に梅雨の日溜まりのようななにか





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「ね、私のどこが好きなの?」「何かの比喩みたいにそっとドア開けるとこ」






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治らない痣を押していたわたしを滲ませつれていった夕暮れ




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今日もまたあなたが枝を折っている ひとを殺さぬことの比喩として




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ふたりきり、冬の夜をやわらかくした 失うときのやさしいにおいで






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みぞれとけるひかりになった やさしさでわたしをよんでふってゆくから。






       

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