Neetel Inside ニートノベル
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名作劇場
虫になった話

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 ある朝、グレゴール・ザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹の、とてつもなく大きな究極完全態・グレート・モスに変わってしまっているのに気がついた。やわらかな瑠璃色の羽根を下にして、仰向けになっていて、ちょっとばかり頭をもたげると、まるくふくらんだ、黄緑色の、弓形の固い節で分け目をいれられた腹部が見えた。
 いったい、自分の身の上に何事が起こったのか、と彼は考えてみた。夢ではなかった。人が住むにはすこし手狭なかんじだが、きちんと整頓されている部屋は、なじみぶかい壁に四方を囲まれて静まりかえっている。名前によって別けられたカードがひろげてあるテーブルの上のほうには――ザムザは決闘者だったのだ――最近、彼がある決闘者から勝ちとって、きれいな金色の額縁へはめこんだダイヤモンド・ドラゴンが光っている。
 グレゴールは目を窓へやった。窓のトタン板をうちつける雨だれの音がきこえている。その音にまじって、どこからともなく男の高笑いが聞こえている。

ヒャーハハハハハハハハハハ―

これが、闇のゲーム・・・・・・

     


[題材]
フランツ・カフカ『変身』(1912)

ある朝突然虫になった男の話です。何の虫かはわかりません。
少し前に、松山ケンイチさんのかっこいい写真が表紙にでかでかと印刷された文庫版が発売されていたんですが、かっこいい表紙と中身は一切関係なかったりします。

       

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