Neetel Inside 文芸新都
表紙

新都社作家でParanoia
その3.ゲル市民

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切法師「さて、走って食堂に入った五人。中では今日もコンピューター様による完璧な食事を幸福そうな表情で市民達が食べています。配給ボット達も、忙しそうに食事を持って走り回っています。ああなんて幸福な光景なんでしょう」
小鳥「今日の食事もとても美味しかったですね! 朝からこんな完璧な料理を食べられるなんて私はなんて幸福なんでしょうか(確か動画ではこれで何とかなってたはず!)」
K「(なるほど)そうですね。今日の食事も完璧で私は幸福です。おや? 他の三人はまだ食べていないようですが、コンピューター様の用意してくださった完璧な料理を食べないだなんて、何か理由でもあるのですか?」
ジョー-2「嘘つくなよ! いつの間に食べたって言うんだよ」
K「私ですか? 私は完璧にすばやく食事を食べましたよ? そうですね。市民小鳥?」
小鳥「そ、そうだよ。私達は完璧かつ迅速に朝食を済ませましたよ。ただ目にも見えぬ速度だったっただけです。それより、あなた達三人はなぜ食べないのですか?(よかったKが助けてくれて……)」
ジョー-2「ぎぎぎ……(あっちに証拠はないけどこっちにも証拠がない以上どうしようもないな)」
皇帝「あ、いや、待ってよK。君は最後に走り出した。つまりは一番最後にここにたどり着いたのにどうやって僕らより早く朝食を済ませたというんだい? 僕らの見えないほどすばやく朝食を食べただなんて普通じゃないよね?」
7-2「そうですよ! どう考えてもおかしいです! きっと嘘をついているに違いない。食事はまだ済ませていないのに食べたという。これは虚偽の申告ですよ。きっと後ろ暗い事があるに違いない。それとも、なにか奏しないといけない理由でもあったのですか? といってレーザー銃を取り出します(ここで削る!)」
K「うーん……(困ったな。というかレーザー銃簡単に取り出しすぎたろ)」
ジョー-2「そうだそうだ。小鳥はともかくお前はあやしいんだよ! ワシもレーザー銃を取り出す!」
K「(好戦的だな)いいでしょう(そんなに殺したいってなら、その引き金を引けよ)」
7-2「何がいいんですか? といってレーザー銃のトリガーに手をかけます」
K「貴方達が見たいという、すばやく朝食を済ませたその手法を見せて差し上げます(レーザー銃は俺じゃなくて)」
7-2「え?」
K「完璧な市民ですのでこれくらいのことは誰にでもできます。しかし、私がここでそれを実行しても何カトリックを使ったのではないかと疑われてしまいますでしょうから、ここは私より先に食事を終えた市民小鳥に実際にやってもらいましょう(こっちに向けるんだな!)」
小鳥「え?(なにいっちゃんてんのこいつ)」
K「もちろん、完璧な市民ならこれくらいの事は朝飯前ですよね?」
小鳥「いやいやいや、私さっき食べたからお腹いっぱいだしもう食べられないよ」
K「ほうほう。コンピューター様の用意してくださった完璧な食事が食べられないとおっしゃいますか?」
小鳥「い、いや、そういう事じゃなくてね? 私はもういいかなーって。ほら、Kがやったほうがきっと説得力あるよ」
K「いえいえ。きっとこの三人は私を疑っているので私がここで食べてもトリックだと思ってしまうでしょう」
7-2「いや、そんなことは――」
K「いえいえ! 分かっていますよ! 言わずとも分かっています。私がコミーの汚らわしい新兵器や、ミュータントの恐ろしい能力を使って食べるのではないか。そう思っているに違いありません! なにせ、薄汚いコミーや汚らわしいミュータントを排除するのは完璧なコンピューター様の幸福な友人たる私たちの義務であり生甲斐なのですから」
7-2「で、でも……」
K「おや市民? 疑わしい人間をそのまま信じると? つまりはコンピューター様のためにの奉仕を放棄するとおっしゃるのですか? 私はそれが*反逆行為*にあたるような気がするのですがね。完璧かつ優秀なトラブルシューターである貴方なら、問題はきちっと解決しておくべきだと。疑わしい人間ではなくそうでない人間に完璧な方法を見せてもらい、初めて正しい事だと判断できる。そうですね?」
7-2「そ、そうですね(なんかよくわかんないけどそうなのかな?)」
K「ほら、皆さんも同意してくれたようですし、市民小鳥、ぜひ迅速で完璧な食事を我々に見せていただけませんでしょうか? そんな事はないと思うのですが、もし、それができないというなら貴方は……()」
7-2「そうですね! 是非見たいですね。といってレーザー銃を突きつけます(こうなったら誰でもいいから残機を!)」
K(誰にでも簡単に銃口向けてるけど、ZAPしたいだけのトリガーパッピーじゃないのこいつ)
小鳥「ぐぬぬ」
7-2「さあさあ!」
小鳥「た、食べます(回避方法思いつかないし)」
皇帝「おー(さて、プロの手腕をじっくり拝見しようかな)」
K「正しい判断ですね! 市民!(悪いな。いきなり裏切ったりして。心が痛むね。いや、本当に痛むね)」
小鳥「食事を持ってきてください!!!」
切法師「いいでしょう。さて市民、市民小鳥の要請により全員の目の前に朝食が運ばれてきましたよ」
K「はい?」
切法師「今日もとても美味しそうですね。周りの市民も幸福そうな表情を浮かべています。何人は地面をのた打ち回っていたり体の一部がありませんが、おおむね幸福のうようです」
K「え?」
小鳥「へ?」
切法師「さて、今日も完璧な食事をいただきましょう。勿論、*全員*でね」
K「わ、私と市民小鳥は美味しくいただいたはずですが?」
切法師「先ほどの市民小鳥が食事を持ってくるようにと要請したので完璧な配給ボットが全員分の食事を速やかに運んでくれただけですよ? 何か問題が?」
K「い、いえ。なにも(なんて無慈悲な! 生贄が足りないって言うのか!)」
ジョー-2「ちょうどいいじゃん。二人同時に食べれば」
皇帝「そうだね。一緒に食べれば二人の身の潔白がすぐ分かるだろうしね。といって間近に迫りレーザー銃を背中に押し付けます」ニコニコ
K「いいだろう。食べようじゃないか」『GM、ここで*歯ブラシ*を使う事は可能ですか?』
切法師『勿論可能ですが?』
K『読心だ』
切法師『なんですって?』
K『読心を歯ブラシに対して使用する!』
切法師『確認しますが読心は他人の嘘を見つけるスキルですよ? 歯ブラシは無機物ですし成功する確率は限りなく低くなりますがよろしいですか?』
K『もちろん失敗するだろう。と、言う事はR&D製の歯ブラシならきっと爆発するに違いない。そこで私はその爆発物と化した歯ブラシを*グレネード*スキルで使用するっ!』
切法師『なるほど。アルファコンプレックスで動くものの動力はすべて核ですし、歯ブラシは手のひらに納まる爆発物。という解釈もできますね。いいですね。認めましょう。』
K『さらに爆発物となった歯ブラシをスキル*手先の器用*を使って近くのIR市民のポケットに入れるっ!』
切法師『すばらしい! 幸福な展開ですね。では……そうですね読心、グレネード、手先の器用の三つで私がダイスロールをしましょう』
K『お願いします』
<コロコロ……>
切法師1,14,12>>>>1 
切法師『あっ』
K『え?』
切法師「ここで市民ポケットから持っていた歯ブラシを取り出し、こいつは嘘をついているといい始めます」
K「なん……(成功したのかよ!)」
7-2「何してるんですか?」
K「いや、このギザギザのヘッドを見てくれよ。いかにもとんがってるって感じだろ? きっとこいつは嘘をついているに違いない。それに……」
ペロッ
K「こいつは嘘をついている味だぜぇ?!」
ジョー-2「ジョジョかよwwww」
K「おやおや? 市民ジョー。ジョジョとはなんですか?(こうなりゃ一人でも多く道ずれにしてやる!)」
ジョー-2「ジョジョだよジョジョ。Kも知ってるだろ? てめーは俺を怒らせた。って」
K「さて? 私の記憶の中にはそのようなものは存在しないですね」
ジョー-2「おいおい、冗談はよせ。*ジョジョの奇妙な冒険*のジョジョだぞ?」
K「うーんコンピューター様が提供なさる完璧な娯楽にも完全な情報にもそのような単語はないのですが、もしかしてそれは*旧文化の知識*なのではありませんか?」
ジョー-2「あ……(しまった)」
K「ZAPZAPZA>>>>ジョー」
ジョー-2「やれやれだぜ……」
切法師「市民Kのレーザー光線により市民ジョーは靴だけを残してきれいに消し飛びました。クローンナンバー+1です」
ジョー-3「あれ? ワシ死ぬの早くない? ピンチだよね」
切法師「市民ジョーのクローンは朝食後に送られてくるようです」
小鳥『UV様UV様』
切法師『どうしましたか?』
小鳥『この騒がしくしている間に隠密と手先の器用で私の食事を近くのIR市民とかに移す事は可能ですか?』
切法師『可能ですよ』
小鳥『じゃあやります!』
切法師『ダイスは私が振りますね』<コロコロ……>
切法師12(隠密)、11(手先の器用)>>>>10、8
『成功です』
小鳥『Yes!!!!!』
ジョー-3「意図せぬ形で食事は回避か……ま、食事回避で残機1使ったと思えばいいか」
K「どwwwwwwwwんwwwwwまwwwいwwwwwww」
ジョー-3「うるせえ! 絶対許さないからな!」
K「おーこわいこわいwww」
切法師「さて、反逆者の残した靴は清掃ボットが来てさっさと片付けてくれます」
K『朝食を清掃ボットに!』
切法師『もういません』
K『Shit!』
皇帝「この際、歯ブラシは無視だ。さあ朝食を食べておくれよ」
K「一応確認しよう。今日の朝食はどんな様子ですか?」
切法師「今日の朝食はやけにキレイな青色をした液体ですね。温度はそんなに高くないようで静かに美味しそうな湯気を立てています。香りは特にせず、実に幸福そうな感じです」
K「あたりの市民の様子は?」
切法師「食事を口にした市民は幸福のあまりほっぺたが解け落ちていますね。それもすごい勢いで」
K「(強酸かよ……生存確率ゼロじゃん)いいぜ。俺はこの朝食を迅速かつ適切に食べきってみせる! GM、スキル手先の器用を使用して目にも留まらぬ速度で朝食を食べるぜ!」
切法師「いいでしょう。スキルは自動成功にして差し上げます(別に関係ないしね)」
K「さあ、市民小鳥。君も食べるんだ!」
小鳥「いえ。私はもう食べ終わりましたよ」
K「なに?」
小鳥「皆さんがこんなに美味しそうな食事を目の前にして、あまりにもゆっくりなのでつい目にも留まらぬ速度で食べきってしまいました。悪いね」
K「GM、皿の中身は?!」
切法師「空です。すばらしいですね」
K「oh...box」
<コロコロ……>
切法師「目にも留まらぬ速度で朝食を平らげた市民K。とても幸せそうな表情を浮かべていますが、よく見ればその目に生命の光は宿っていません。近くにいたR市民が心配して肩をたたくと、ぐにゃりとその場に崩れ落ち、どろりとした緑色の液体を撒き散らしながら消えてしまいました」
ジョー-3「ざまあww」
皇帝「ざまあwwwwwwww」
K-2「いいだろう。その喧嘩買おう」
ジョー-3「いや、死んでるじゃん?」
K-2「GM! 今私の死体はどろりとした緑の液体を*撒き散らした*んだよね?」
切法師「そうですね」
K-2「ではその液体は近くにいた人間に当たったはずだ。それに、その後死体が跡形もなくなくなった事を考えると非常に危険なものに違いない。当たり判定とダメージがあるのではないかと私は思うわけですよ」
切法師「いいでしょう。そのロールプレイ。認めます」
皇帝「全力で離れます!」
K-2「残念だが市民皇帝よ、君は私にレーザー銃を押し付けていた! そう簡単に離れられるとは思えないな!」
皇帝「ご飯を食べてるときに離れたんだよ……」
K-2「そんな戯言が通じると思うなよ!」
小鳥「わ、私は近くにいないですよね?」
K-2「お前も食事を取ってたんだから近くにいるに決まってるだろ!」
小鳥「ぴえええぇぇ」
切法師「さて、全員敏捷でダイスロール! 全員-5、市民皇帝は-10で回避判定です」
皇帝「-10だなんてご無体な!」
K-2「即死じゃないだけ感謝しろ!」
<コロコロ……>
皇帝-3>>>>13 71>>>>9  小鳥14>>>>15
切法師「成功者なし! 続いてダメージロール。これは私が判定数値を公開したくないのでダメージのみ開示します!」
<コロコロ……>
切法師「出ました! 今回は耐久力を用意していなかったので筋力、敏捷の二つから平均を算出して切捨てで耐久力として判定します」
皇帝「つまり?」
切法師「耐久力は皇帝10、ジョー10、74、小鳥17、K18となり、HPは5、5、4、6、6になります。HPの詳しい算出方法は*耐久力>>>>HPで1-4>>>>4 5-10>>>>5 11--20>>>>6*となっています」

K-2「すばらしい説明です! 作者がよく分からなかったから飛ばした耐久力の説明をこんなにも簡単にしてしまうだなんてGM様は有能です!」 
切法師「そうでしょう。もっと褒めるとよいですよ。あと、おまけの説明にも新しく耐久力関係の説明を記載しておくので見ておくとよいですよ」
K-2「マーベラス!」

切法師「さて、ダメージ判定ですが、皇帝4、7-3、小鳥-2の結果となりHPは1、-2、4となりました」
皇帝「それってどれくらいのダメージなんですか?」
切法師「そうですね。市民皇帝は体中に重度のやけどを負って生きているのが不思議な状態。市民7は顔に浴びてしまったようで上手くしゃべれませんし今にも倒れそうですね。幸い軽症ですんだ市民小鳥も片腕を失っていますね」
小鳥「あれ? 一番重症じゃない?」
切法師「気のせいですよ」
小鳥「そ、そうかな」
切法師「ダメージに伴い全員なんらかの下方修正がダイスロールに加えられます。市民皇帝はすべての数値に-5、市民7も--3。市民小鳥は片腕がないので器用さが-10です」
皇帝「全部-5はきついなあ」
小鳥「やっぱり私一番重症だよね?!」
切法師「さて、市民Kの死体も巻き込まれて解けたR市民の死体も清掃ボットによって速やかに処理されました」
皇帝「R市民まきぞえww」
小鳥「そうだ! そんな事よりご飯! 二人はご飯食べてないよね! それに、さっきの出来事も一瞬だったから何もできてないはず! 早く二人も食べてよ!」
7「いや、ほら、怪我をしたし……」
小鳥「食べろよ! 反逆者なのかよ!」ドン
7「わ、わかりましたよ。たべますよ」
小鳥「皇帝も食えよ! おらおら! レーザー銃を取り出します!!」
皇帝「片手だしバランス取れないから命中下がるんじゃないかな?」
小鳥「いいの! いいから食べて!」
皇帝「わ、わかったよ」苦笑
切法師「では、二人は朝食を食べます」
小鳥「全力で二人から離れます」
切法師「いいでしょう。では、敏捷で」
小鳥「え?」
切法師「敏捷で」
小鳥「はい」
<コロコロ……>
小鳥19>>>>17 皇帝?>>>>8 7?>>>>12
切法師「市民小鳥は無事二人から距離をとる事に成功しました」
小鳥「やたー」
切法師「さて、二人はというと、すでにそこにいません」
皇帝「つまり?」
切法師「クローンナンバー+1です」
皇帝「描写すらカット?!」
切法師「食事長いんですよ貴方達!!」
小鳥「ごめんなさいwww」
切法師「いいです。生きて朝食を終えたの市民小鳥一人。そのまま外に向かいます」
小鳥「ああ、同室が私を除いて全員糞ったれな反逆者だなんて恐ろしいよ」
K-2「うるせぇ!」
切法師「ここで市民小鳥を除いた全員文の新しいクローンが送られてきます。次はきっと上手くやってくれるでしょう」
皇帝-2・ジョー-3・7-3・K-2「今度の私は完璧です!」
切法師「幸福な市民がそろいました。さて、ここでミッションアラートです」



今回のまとめ
・皇帝CN+1 食あたりで死亡
・ジョーCN+1 旧世界の知識を保有していたのでZAP
・7CN+1 食あたりで死亡
・KCN+1 食あたりで死亡
・小鳥 片腕を欠損 HP-2
・耐久力の情報を新しく説明に追加



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