Neetel Inside 文芸新都
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惑星貿易

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 小さな円盤に乗ってそれは来た
 「私達はニカ星から来ました。あなた達にとってはいわゆる宇宙人です。今回この星に来たのは貿易のためです」
 二メートルもあるタコのような容姿に驚きながらも政府はニカ星人を歓迎した
 「あの宇宙船を見るにニカ星にはこの国より高い技術力がありそうですがなにを求めてるのでしょう?」
 「確かに高い技術を持っていますがそのせいで寿命は長くなる一方。それによる食料不足で困っているのです」
 「なるほど。それなら力になれそうです。この星の物が口に合えばいいのですが」

 すぐに様々な料理が用意された
 「これとこれは特に美味しいですね。なんというものですか?」
 「豚と牛ですね。この星でも人気の食材です」
 「調理過程を教えていただけますか?」
 「勿論です。こちらへどうぞ」
 そう言ってニカ星人を調理室に案内した

 「きゃあああああああああああああああああ」
 ニカ星人が調理室に入ると首にぶら下げている機械から悲鳴がした
 「あの、それは?」
 「これは自動翻訳機です。これがないとあなた方とも会話出来ないので」
 それを聞いた男は調理師に指示を出した
 「まず首を落として声が出ないようにしなさい」
 一人が口を抑え「うう、うう」と声にならない悲鳴を上げている豚の首を切り落とした
 その後解体の仕方や簡単な調子法などを説明した――

 「色々美味しいものがあり迷ったのですが今回は豚をお願いします。それと様々な調理法があるようなので何人か調理師を連れ帰りたいのですが」
 「連れ帰るというのは一時的なものですか?それとも永住という意味ですか?」
 「帰りたくなったらいつでも言ってくださって大丈夫です。とはいえわが星にも娯楽は沢山あるのでなかなか帰りたくはならないとおもいますが」
 そう言ってニカ星に帰って行った――

 後日ニカ星から大型船が到着し大量の豚と数人の調理師を乗せていった――

 「遠いとこからわざわざありがとう。今日は楽しみにしているよ」
 そう言ったのはニカ星の王様
 「こちらこそお招きいただきありがとうございます。すぐに準備いたしますので少々お待ちください」
 調理師達は腕によりをかけ料理を振る舞った
 王様を含めニカ星人は大満足し調理師達をニカ星自慢のアトラクションへ案内した
 調理師達は料理をする時間以外はそこへ入り浸っていたがある日王様に呼び出された
 「最近同じような料理ばかりだが他に調理法はないのかね?」
 「持ってきた調理器具や調味料ではあれ以上工夫しようがないのです」
 「そうか。なら次はそれらも買ってくるとして……。おぬしらいい匂いだな」
 調理師達はゾッとした
 言葉が通じるとはいえ見た目は巨大なタコなのだ
 「王様。ご冗談がすぎます」
 「冗談ではない。わしは腹が減ったのだ」
 「お願いします。どうか、どうかそれだけはおやめください」
 調理師達は泣き叫びながら懇願したが…… 

 「おぬしらは豚の命乞いに耳を貸すのか?」



 ――二度目の貿易
 「お久しぶりです。豚はどうでしたか?」
 「大変評判よかったので追加をお願いに来ました」
 「それはありがとうございます。ところで調理師達はどうしてますか?」
 ニカ星人はある映像を見せながら言った
 「こんな感じで毎日楽しんでらっしゃいます。まだまだ遊び足りないらしく今回は帰りたくないと」
 「これは楽しそうですね。私もやってみたいほどだ」
 「是非おいでください。実はこの星の人が遊びに来れるように建物も建設中なんです」
 

       

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