Neetel Inside 月刊コミックニート
表紙

「もしトラ!」/「僕とクルマと週末に」
あとがき

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こんな拙い漫画でしたが、親切にも読んでいただき、たくさんのコメントをいただきました。
私という奴は本当に幸せです。

この漫画を描いたのは、元になる体験がありまして、あの時の気持ちを何か形にしたいと思ったことがきっかけです。
仕事で嫌なことがあって、真夜中クルマで飛ばして・・・。夜の11時過ぎに家を出て、家に着いたのが確か翌日の7時過ぎだったと思います。高速ではなくて、全く知らない下道を400キロぐらい走りました。
作中では何やら格好いいセリフをおはいてますが、実際は、疲れで訳が分からなくなった頭と身体に鞭打って、俺は何をしてるんだろうと思いながら走りました。
でも、何故か帰り道に見た海沿いの景色が忘れられなくて。
(九州の有明海という、内湾の穏やかな海で、先日ニコニコ長会議のあった長崎県の小長井町という町のあるあたりです。)
この出来事を格好良くして話っぽくして出来たのがこの作品です。

オチについては、出来てからいろんな人に読んでもらって、コメントでも賛否両論ありました。
でも、個人的にはこのラストしかないかなと思います。

自分とクルマ。はじめは似た者同士だと思っていたのに、それが勘違いだと気付かされてしまった。
クルマの価値の認識を間違えていたどころか、自分の駄目さを改めて気付かされる。これほど格好悪いことはないですよね。
だからか、当初いただいたコメントには最悪のエンドの予想が多かったです。
当時は私も少し驚かされましたが、時間が経ってみると、確かにそういう予想になるだろうなとも感じますし、仮にこれが現実ならが、そういう結末に至る可能性も十分にあっただろうなとも思います。

ただ、主人公は(幸運?にも)「なぜか」少し前向きな気持ちでいられた。そして希望の明日を願いながら海を見に行った。この辺の機微は分かるようで分からない、非常にセンシティブなところがありますが、ある意味とてもリアルなんじゃないかなと思います。

常々私は、若者の命は軽視される時代であると感じていた。
ちょっとした気まぐれで若者の運命は本当に些細なことで変わってしまう。

主人公が若者である以上、ふとした気まぐれに翻弄された方がリアルな気がしたのです。


悲しいことなんだけど、この世の中に都合のいい救いなんてない。
だから私たちは自分で自分を励ましながら生きていかなければいけない。

この時代の中でも頑張って生きている若い社会人達に頑張れと言いたい。

そう言う気持ちをこの作品に込めて描きました。
この作品は、同じ時代を生きている仲間たちへの私からの応援メッセージです。

生まれて初めての漫画連載でしたが、あらん限りのものを尽くして一生懸命描き上げました。
途中大変なこともありましたが、無時描き上げられたのは、皆さんからさまざまな応援をいただけたからです。
応援いただき、本当にありがとうございました。

この作品で得たことは次の「もしトラ!」に引き継いで今後も頑張ろうと思います。
是非今後も「僕とクルマと週末に」を御愛読下さい。
よろしくお願いします。

2013・8・18(8・31一部補記)
浅岡 ヤス

       

表紙

作:浅岡ヤス 協力:深谷あき 先生に励ましのお便りを送ろう!!

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