俺が高校生活を始めてもう3日経っていた、いや実質1日だろう俺はあれから体を冷やしたのか熱を出してしまった。
でも本当は学校に行けなくもなかった今日は結構熱が出てるから仕方ないものの昨日は微熱でで行こうと思えばいけた。しかし俺は学校に何故か行きたくなくなり休んでしまった
いわゆるずる休みだ。中学の頃からずる休みは何回かしていたきっとそのせいだろう休み癖というのがついてしまったんだ結局今日も学校を休み寝て過ごすことになったのだ。
ハァと俺はため息をついた、初日はちゃんと高校生活を送ろうとしていたのにすぐこれだ本当に自分が憎い結局長谷川蒼との約束も守れなかった・・・嫌われるだろうか・・?
不思議な感じだ、昔ならこんな考え事なんてしなかったからなぁそんなことを考えているとピンポーンと静かな家にベルの音が鳴り響く
俺の親は2人とも遅くまで働いていて朝以外はほとんど家にいないつまり俺が外に出なくちゃいけないのだ
重い体を無理やり持ち上げ自分の部屋を出る。足が重いずっと寝てたせいか頭もクラクラする思っていた以上に辛い・・・そんなこと考えながら玄関まで行き重い扉を開く
ガチャと音がなり視界には眩しい光が入る、目が慣れていなかったせいで最初は目の前に誰がいるかは確認できなかった。
「おーい大丈夫か?」
少し離れた場所から声がするアイツの声だ俺は大丈夫だよと返事をした、まだ眩しいが見えるようにはなった
「え、なんでいるの?」
俺は無意識のうちにそう喋った。あいつが来るのは分かる俺が休むとよく家にお見舞いに来たし家が近いからそこまで面倒でもないはずだ、そう俺はアイツ1人だけなら
驚きはしなかった問題はアイツの隣にいる人長谷川蒼だ
「来らダメなの?」
と少し不機嫌そうに長谷川蒼は言う。
いや別にいいけど、と俺は答え2人を家に入れた。しかし意外だなぜ長谷川蒼が来るんだ・・?家の方向もたしか違ったはずだし・・そんなことを考えながら歩いていると
部屋の近くまで来ていたしかしそんなことにも気づかなかった俺はそのまま前に歩き続けゴツンと結構大きな音を立て頭をぶつけた俺はその場でしゃがみ手でぶつけた部分をさする
あの音ほど痛くはなかったがジンジンする・・・
「おいお前大丈夫か?」
とアイツに言われ俺は大丈夫だよと答えつつドアを開けて部屋に入った。
長谷川蒼は呆れつつ相変わらずボーッとしてるねっといい少し笑っていた。それにしても部屋にアイツ以外の人を入れるのは初めてだ
そう思うとなぜか緊張して自分の部屋が汚くないかが気になった。取り合いず片付いてはいるし少なくとも汚くはない
見せられないようなものも置いてないし・・・まぁ大丈夫だろう。2人は制服できてたから学校の帰りなのだろうということは
今はだいたい4時40分くらいなのか・・?この部屋には時計がないからずっとこもっていると時間がわからなくなる。
あ、そうだこれ・・あいつはそう言いつつカバンからプリントを出した。それが今日の宿題だってよ俺はプリントを受け取り
内容を見る・・・自己紹介カードとでっかい文字が上に書かれてて下には好きな食べ物は?とか好きな色は?とかいろんなことが書いてある
・・・なんていうか小学生を思い出すなそんなことを考えつつプリントを机の上に置いた。
それから特に話すことがなくなってしまったのか沈黙が続いた・・・
3人いるのに誰も喋らないこの空間に耐えられなくなった俺は水飲んでくると言い部屋から出た、
ふぅ・・・・それにしてもどうしたものかなぜか帰ろうとはしないし帰れとも言えないしなぁ・・・いつもならアイツ1人で来て
プリントと宿題の説明をして帰るはずなんだでも長谷川蒼がいるせいなのかアイツは帰ろうとしない・・そんなことを考えていると
上から誰かが降りてくる足音がした、ガチャと扉を開けて俺にも水頂戴とアイツが言った。
「お前は長谷川さんはどうしたんだよ」俺が聞くとアイツは気まずいから逃げてきたと答えた。
疲れていた俺はアイツに何かいう気力もなくただ呆れてアイツに水を渡した。サンキューといいながら水を飲み俺はそろそろ帰るな、と言った
「は・・?」突然そんなことを言われ俺は無意識に声が出てしまった
アイツは話を続けた
「いや本当は連れてくる気はなかったんだけどお前のうちにお見舞いに行くことを友達と話してたら
それを聞かれてたみたいで私も行くっていわれて」
アイツにしては珍しくなよなよしい話し方だった・・・つまり頼まれて仕方なく連れてきたってこと?と聞くと
そんな感じかなとあいつは答えた
だからって俺に押し付けるのは勘弁してくれよそう俺が言うとお前に用があるんだから俺はいなくても大丈夫だろうが、と言い返される
たしかにそうだ・・・と考えてるうちにじゃあな、と言いアイツは帰ってしまった。どうしたものか・・・