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学者が助走をつけて殴るレベルの「古事記」
豆知識‐その1

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豆知識その一「最初の神様はニート?」

 古事記の中で登場する天之御中主神は、最初にこの地に降り立った神様、つまり始祖神です。
 始祖神と言えば、世界中の宗教においても非常に重要な神様ですね。ギリシア神話ではカオスと呼ばれる存在であり、ヒンズー教では三最高神と呼ばれる存在です。
 そして、カオスやデーヴィといった始祖神達は、それぞれの神話の中で非常に重要な立ち位置にいます。
 カオスはその後ガイアを生み、ガイアがクロノスを生み、クロノスがゼウスを生みます。ゼウスと言ったら、皆様もそこそこは耳に馴染みがあるかと。
 また三最高神は、創造・維持・破壊と再生、これらを司る頂点の神だと言われています。最近はパズドラだか何だかが流行ってるので、名前を言えばわかるかもしれません。創造神ブラフマー・維持神ヴィシュヌ・破壊神シヴァの三神です。
 とまぁこのように、始祖神と言えば、問答無用で重要なポジションっていうのが常識っぽく見えるのですが、古事記ではそうではありません。
 天之御中主神は、水の塊の上にアメーバを浮かせて、ノリで二の神を作り、で、どっか行きます。
 マジで、以上です。今後、一切出て来ません。本当です。それどころか、一つの説として、宇摩志阿斯訶備比古遅神と天之常立神を作ったのは天之御中主神ではないのではないか? という説もあります。そうなると、天之御中主神がした事は、まだ水の塊だった地球にアメーバを乗せただけという事になりますね。
 とはいえ、天之御中主神は頑張った方です。他の四人は、出てから何もせずにすぐ消えるんですから。……まぁ、何かしたのかもしれませんが、私の支持する説の上では、何もしてません。
 日本神話において、始祖神と呼ばれる神達は、「何で出て来たの?」って心配になるくらい、すぐに現れてすぐに消えた存在だったのです。
 しかもこの神達、大した事してないくせに「別天津神(ことあまつかみ)」とか言う生意気な呼び名で呼ばれる事になります。これっていうのはあれです。「ゴレンジャー」とかそんな感じのチーム名的な感じの呼び名です。
 そんな名前、聞いた事ありませんよね? それも仕方ありません。名前を覚えられるような事をしていないのですから。ですからぶっちゃけ、これを読んでる貴方も、そこまで躍起になって覚える必要はありません。

       

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