科学が否定され、魔法が発展したこの世界。我々人間だけでなく、魚人、鳥人が生活していますが人間を含め、我々はどこから来たのか、どのような進化を遂げて今の形になったのかわかっていません。
それは魔法も同じです。今ではある程度の知識、ある程度の練習を行えば手軽に魔法を扱うことができましたが、魔法が発見されたのが300年前、科学研究に変わって魔法研究が盛んに行われるようになった250年前までは、この時期に突如現れた魔物や魚人と言った異人のみがそれを使うことができました。
人間は自国の領土を獲得するため、異人への対抗手段といった面で魔法研究を行っていましたが、安定した利用は200年前まではできなかったとされています。
只、1人の人間を除いて。
彼は特別な生まれでもなく、特別な教育を受けたわけでもなく、また、魔法に興味を抱いていた訳でもありません。
彼の名前は「ナルゲン」つい最近まで魔法研究の表舞台に立つことができなかった男。
なぜ彼が歴史から消されたのか？今、私が書く彼の物語が本当のことであれば我ら人間にとって、250年と続く魔術史において偉大な人物であるということを理解していただけると思います。
最後にナルゲンについての資料を提供していただいた各国の王族、首脳の方々、異人の皆様へ感謝の意を表したところで筆をとらせていただきたいと思います。
作者 ストープ=ノヤツ
