Neetel Inside ニートノベル
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魔法少女志望
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 魔法少女、それは魔法というなんか分かんない物で好き放題できる職業。これになれれば面倒な事は無し。そんな職業に憧れた少女が一人。

 「ふふふ、私も魔法少女になって男も金も意のままに~」

 名前は夢野美杉。現在17歳、高校生である。この時点で魔法少女には無理がある。

 「黒猫いねぇーかなぁ」

 口調も女性らしくない。そしてなにより不細工である。

 「あらぁ? 夢野さん?」

 そこへ通りかかった女性は同じクラスの伊耶 美喜さん。嫌味を言うのが趣味な嫌な奴。

 「まぁた魔法少女だとか言っているのかしらぁ? あなたのような方がニートやらになるのねぇ アヒャヒャ アヒャヒャ」

 「てめぇなんざ私の魔法で豚にでも変えてやるわボケぇ」

 そう言ってダンボールで出来たステッキを出して呪文を唱える。

 「アンピラアンピラユレレレレ 目の前の女を豚に変えてくれー」

 しかしもちろん変化はなく、伊耶さんも空しい気分になってしまい同情の目をしてから立ち去ってしまった。

 「なぜ、なぜ魔法が使えないの? ホーリーシット!!!!」

 そう言い残してお家へ帰る夢野美杉。
果たして彼女は魔法少女になれるのか、多分無理だ。

     

 美杉が家に帰ると薄暗い部屋に一通の手紙、手に取るが宛先は書いていない。

 「もしかして魔法少女になれるっていう通達!?」

 そう思いすぐさま開く。

 『この度あなたは能力バトルーカラマドギアーに招待されました。
  カラマドギアは能力カードを毎回配布、そのカードの能力を使い戦闘をしていただきます。明日から行われる予選は特別な会場はなく、三人の能力カード所有者を倒していただくことになります。あと参加は自由です。』

 一通り目を通したあと中にあるカードを取り出す。 

 「魔法少女の通達じゃねー!? 大体誰がこんな怪しいのに参加するか!?」

 そういうとふて寝をした美杉。
これから起こる壮絶な戦いをまだ彼女は知らない。



 ーー翌日

 通学中、彼女はみんなから避けられ、やはり一人だった。
そんな中、彼女に近づく影。

 「あんた能力カード所有者かいなー」

 そういって間髪入れずに能力発動をする敵。

 「答えは聞いてないけどねぇ、俺の能力はどんなんかいなー?」

 そうするとみるみるうちに美杉の体が変化。気づけば男になっていた。

 「なんじゃこりゃー!?」

 驚き叫ぶ美杉。敵も唖然、能力を確認していなかったらしい。

 「てめぇよくも!! 殺す」

 そういって能力を発動する美杉。彼女、いや彼の能力はなんなのか。
刹那、雨がふりだした。そう彼の能力は雨を降らす能力。弱い。

 「ぷっははぁ!? 俺の能力も大概だが、てめぇのも使えねぇなぁ」

 そう言って殴りかかってくる敵。もはや能力バトルではない。

 「あらあらー下級能力同士で仲が良いわねー」

 そこへ現れた美女。なんだか偉そうだ。

 「さてどちらにつこうかしら? どちらも倒してもいいのだけれど……」

 彼女は言いながら能力を発動した。

 「あらぁ?」

 「なっ!?」

 一瞬で性転換男の隣へ移動した。まさに瞬間移動。

 「くそっ、てめぇも男にしてや......」

 しかしここで新手、白髪の男がいつのまにか現れた。

 「クイーン級の能力者が下級の間に割って入るとはね あまりゲームバランスを壊されるのは好きじゃないから今回はコイツは助けさせて貰うよ?」

 そう言って消えた男。

 「あらあら、キング級の能力カード持ちが何をほざいているのかしらねぇ」

 唖然とする美杉、一見女装をした男にしか見えない。

 「あら? 大丈夫かしら? 私は伊川 秋華よ。あなたは?」

 「夢野美杉です。」

 「随分と女々しい名前ね? まぁいいわせっかくだしちょっとお茶しない?」

 となかなか友好的な秋華。
しかしこのあと学校が、と思ったがどうせ行っても虐められるのでお茶に行くことにした。

 「あと雨止ませてくれないかしら?」

 「あっ」

 忘れてたようだ、念じてみると止んだ。すこし魔法みたいでテンションもあがっていた。

       

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