×××の塔
プロローグ
そのときは、自分が傾いたのかと思った。
その次は、校舎が丸ごと傾いたのかと思った。
その直後は、地球が傾いたのかと思った。
塔が傾いていたことに気が付いたのは、終わってからだった。
窓の枠に収まる遠くの山の上で、窓の枠に収まらない高さの塔はおもむろに影をほぼ真下に落とし、
塔は、倒れた。
俺がそう理解したとき。
「○⊥%×÷■〒!!」
「ДЮс◇◆Ψ▲!!」
「÷Ν☆Й∥ΩЩ!!」
耳に次々と、宇宙語が飛び込んできた。
意識が薄れてきて、吐いた。