小学校の頃の卒業アルバムを読んだ。
前半の目次、教員の作文なぞすっ飛ばして一番後ろを読んだ。
「一組一組、、」
そこにはクラス全員の将来の夢が書いてあった。
マンガ家だった。オレの名前の下にはそう書かれていたんだ。
オレが小6の頃だっただろうか。喧嘩があったんだ。
「デブ」
「次言ったら殴る」
「うるさいでぶ」
殴られながら泣いていた。
始まりは、持ってきてはいけないシャープペンをデブが持ってきたことから始まったんだ。
今考えるとそういったものさえも平和だと感じる。
「すいません」
「お前すいませんしかいわないのな」
「、、、もうしわけないです」
オレは漫画が好きだ。ただ単に絵がうまかった。
小学校の学年では一番だっただろう。絵がうまいやつは全員将来の夢、マンガ家だったんじゃないかな。
マンガってのはいろんなものに面白味を見つけてると思うんだ。
食べること、飲むこと、そういったこまごましたことさえも、
リアリティをわざとなくした設定下に置くことで目新しさを持たせる。
さえない男がする趣味を美少女にさせる。ただそれだけで面白い。
ああ、おもしろいなあ。
上司が自殺した。
思い返せばオレが会社に入ったときその人の下についた。
今年で入社五年目だ。オレがその人のもとを離れたのが半年ほど前だ。
そんな感じはしなかったなあ。
「強がってたんだろうな。」
おめえが言うなくそが。