【雑誌名】まんがニートぷげら
【作品名】チクトモ!
【作者名】ユミキチ
【作品URL】http://tikutomo.html.xdomain.jp/index.html
【年代によって見方は異なる】
竹馬の友でチクトモ!という訳だが、小学校の時って打算とか恥とか考えず、一緒に遊ぶだけですぐ友達になれた時期だったよね。
それもうっちーのような子供だったら尚更だろう。
本作は読む年代によって感想も色々と変わってくるものと思われる。
いわゆる子供の目線であれば、うっちーのような友達が欲しいかどうか。
大人目線であれば、山野先生目線となり、うっちーのような子供は手がかかるよなぁ…とか。
もしくは親目線となり、うっちーのような子供が欲しいなぁ…となる。
ぷげらの数々ある漫画の中でも、本作は古株ということもあり、雑誌のアイコン的作品と思っている。
すなわち、コロコロでいうドラえもんのような存在。
もしくはやはり新聞4コマのような存在。
ぷげらの中でも実際に「読売」とか「朝日」といった主流新聞に載せられると思うような作品は、本作をおいて他にないと思う。
飛びぬけた面白さではないが、安定感があり、誰にでも安心してすすめることができる。
私に子供はいないが、うっちーのような子供に育ってくれるなら、結婚して子供を持つのも悪くないなと思ってしまう。
また、自分の小学校時代を思い出し、涙腺を緩ませてしまう。
本作にはそういう魅力が非常に強い。
【リアルな小学生感】
まぁ、漫画だから割と単純化というか誇張されているところはあるが。
それでも登場するどの小学生も実にリアルで、子供ならこういう行動するよなぁという動きをしてくれる。
だから余計に、小学校の頃を思い出して涙してしまう。
例えば第2話、雨降りなのに外に出て遊ぶうっちーが描かれているが、こういう経験は私も身に覚えがある。学校の先生に風邪をひくよと呆れられたものだ。実際本当にひいた。
小学生の頃の思い出というのは、嫌なことも含めてどれもこれも美しく感じてしまう。
こういう「あるある」と思わせてくれるリアル小学生エピソードが次々と出てくるユミキチ先生は、私より少し年下ぐらいらしい。
仕事か家庭かで、実際に小学生と接していらっしゃるのだろうか?
実体験がないとここまでは描けないのでは…と、思われる。
今や120話ともなっている本作なので、全て読むのは大変だが、ぷげららしくどこから読んでも楽しい。
1・2話などは最近の絵柄でフルカラーでリメイクされており、初期に比べるととても見やすくなっている。
これを機会に知った人は、ぜひ最初から読んでみて欲しい。
このまま末永く続いて欲しい作品である。