じんせいってなんですか？
全ての可能性としての結果にある終焉よ彼女は天使だが彼は死ぬ運命にある

全ての可能性としての結果にある終焉よ彼女は天使だが彼は死ぬ運命にある


ころす、っていうめいかくなさついはなかった。
うっかり。おかしくなっちゃったからうっかりころしてしまった。ころしちゃったひとはさいとうっていうらしい。せいふくにあるがくせいしょがあったから。まっぴるまどうどうところしちゃった。
ひとめはないばしょだからみられたということはなさそうだけども。どうしよう。しんじゃうとはおもわなかった。なんでこんなにらくにしんじゃったんだろう。
からっほのあたまからぐじゅぐじゅあわふくじぇりーびーんず。まっくろおおきなあめのようにあまそうなのにめにはいっさいのせいきがない。さいとうのからだはおかしのようだった。したいは。
しんじゃってるけど。
死んでるけど。
脳髄からとろとろと流れ出すシロップ。大きな眼球はベッコウ飴。血の気の失せた指先は砂糖菓子。私の脳は確実に菓子だと誤認した。だからこそ舌でシロップを掬い取り、ベッコウ飴を抉りとった。ぷちり、と言う心地良い音が口の中で弾ける。
甘い。これは確かに甘い。絶対に甘いのだ、と信じろ！
一心不乱に砂糖菓子に喰らいついた。砂糖の奥底で眠っていたゼリーはフルーツの味。ゼリーの更に奥にある真っ白なバニラアイスは舌で舐めた途端に溶けてしまう。目の前にある死体は確実に甘いのに臭いは反比例をしている。臭いも甘くなればいいのに。そう願っていたら甘くなった。
全てを喰いつくせ。そうでもしないと、私は。私は……。ずるりと喉に通った脳味噌は私が人を殺したという行為を知らしめた。
＿＿お前は人殺しなのだから。現実は、とても、苦い。喰らい尽くせ。