======ネタ元を下さった、森谷ヒヨリ氏に敬意を込めて======
アニメ『げろ浦さん(学園ファンタジーゲロコメ)』第一話前半パート
脚本:森谷ゲロリ
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Σ学園の登校風景(鳥瞰)
登校する生徒の群れに混じって登校するげろ浦さん、
しかし、げろ浦さんを中心とした半径3.5mの円状には、エンガチョ的に人がいない。
(カメラ:ズームアップし、前方に回り込む)
レイプ目をしたげろ浦さん(だが勿論、レイプされたわけではないのでお子様にも安心してご視聴いただけます。)
Σ――――過去の長ったらしい回想へ――――
Σ産まれた直後、出産室(げろ浦さん、0歳時)
産道を通ってきた直後のげろ浦さんを、
医者が足を持ち、逆さ吊りにして背中を叩く、叩く、
が、げろ浦さんは口をギュッと固く閉じたまま、泣き声を上げる気配が全くない。
医者が叩く、叩く、
徐々に目が膨張し血走ってくるげろ浦さん。
叩く、叩く、叩く、叩く、40~50回は既に叩いている。
げろ浦さんはもはや不動明王のような形相。
とうとう焦った医者、手をめちゃくちゃ大きく振りかぶり、猛烈に強く叩く!!
ゼロ浦「ぼっげぇぁぁぁーーーー!!(ボドボドボド…(内容物が落ちる音))」
Σ自宅、寝室(5歳くらいのげろ浦さん)
無駄に広大な部屋の、無駄に広大で無駄に豪勢な飾り付けのベッドに寝ている。
げろ浦母「へどか、おはよ、あさごはんできたわよ」
げろ浦さんの体を、無駄に過剰に揺する母。
5くらげ「うぉぇぇぇーっぷ、朝ごはん、なぁに?」
げろ母「うふふ、なんでしょ~う?」
5くらげ「あ、半消化のもんじゃ焼き!」
げろ母「(訝しげに)え?(とフェイントをかけておいて)」
げろ母「大当たりぃー!」
5くらげ「やったー!べべぇーぃい!!(オロオロオロ…)」
フェイントをかけタイミングを測っていただけあって、
吐きながら突撃してくるげろ浦を、サッと避ける母。
床に自らの汚物と共に叩きつけられるげろ浦。
Σ同、食堂
無駄に広くて無駄に豪華な飾り付けのテーブル。
スプーンをお子様持ちして、機嫌良くもんじゃを食べてるげろ浦さん。
げろ母「(夫に向かって)あなた、コーヒーのおかわりは?」
げろ父「ああ、そうだな、もらおうか。」
5くらげ「ぼっばばっだばぁーだばっばばっ!!(テーブルに飛沫がビチョビチョ飛び散る)」
げろ母「えっ?」
5くらげ「ウッ!えぼぉろろろ……。」
何か言い直そうとしたが、しかし卓上に遠慮なくミをぶちまける。
げろ父「えぼぉろろろ……。」
父親、もらいゲロ。もはや食事どころではなくなった食卓模様。
5くらげ「べっちょ、んばっ!べっちょん、ばっ!」
直前の出来事など全く意にも介さず、もんじゃを口に詰め込んでは出し、詰め込んでは出して、遊ぶげろ浦さん。
Σ幼稚園、室内
げろ浦さん、友達のJYらと一緒にジャンケンで遊んでいる――
5くらげ&JY「ジャンケン…、」
5くらげ&JY「おぼーい!」「ポイ!」
ジャンケンの手は負けているが、相手園児の手に反吐をはきかける。
JY「うわ゛あ゛あ゛ーーーーーーん!…(ここで思い切り一息吸う)マッ、マーーーーーーぁ!!」
5くらげ「勝ったー(世にも不思議な踊り。作画さん、どうか頼みます。)」
まわりの子たち「ヘド香ちゃん、ずっるーい!!」
5くらげ「ずるくはない!この世には人の数だけ異なる正義があり、そして弱肉強食こそ自然界の掟なれば、力こそ正義!
世に知られた偉大なる学者、南方熊楠は、何時如何なる時でも反吐を吐けるというその特技を用いて、喧嘩では負け知らずだったそうな。
どんな既存のルールとて、この世で最も強制力を持つ力つまり暴力の前では全くの無力であり、
然るにっ!個人が持ちうる最も強き暴力=自在ヘドこそが、生身の個人が持ちうる最高の規範(ルール)であり、最強の正義であると! 南方熊楠翁の全知性に懸けて、私は今ここに高らかに宣言するっ!
」
たまにまともに喋ったかと思えば、ろくなことを言わない。
そこへ若い女性の保育士の先生が登場(くまさんマークのエプロン。作画さん、お願いします)。
先生「ヘド香ちゃん、じゃあ先生と『あっち向いてホイ』で勝負よ!もし私が勝ったら、みんなに謝ってもらいますからねー。」
5くらげ「了解した!」
5くらげ&先生「ジャンケン、ポン!」
げろ浦さんはグー、先生はパー。――勝負はここから。
先生「あっち向いて、ホイ!」
そう叫びつつ、指を上に向けながら、後方へ思いっ切り飛びすさる先生。
5くらげ「キュッピェェェェェーーーーッ!!」
おそらくここの園長先生さえも今まで生きてきて一度も聞いたことがないであろう奇声とともに、上に向かって勢いよく振り上げたげろ浦さんの口から、不気味な緑色の物質が棒状に長~く伸びて出る。
その長さを目にして、焦る先生。
あっち向いてホイの、上方向以外ならばそう遠くまで届くまいと思って取った、後ろへ逃げる作戦。
上方向にも対処できる様、充分距離をとったつもりだったが、マズイ、上向きゲロとはこんなに遠くまでも届くものなのか。しかし何だあの緑色は?
常識的な頭脳が状況を理解しきれず、困惑する先生。
先生「だがッ!」
着地の反動を利用し、地を強く蹴って、今度は左方へと大きく跳ぶ!
ブンッ、とげろ浦さんが首を右に振った。と、ゲロが空中で方向転換し先生の着地点に襲いかかる。
『『ぬっべちゃァァァァァ・・・』』
先生の頭から足の先まで、全身にまとわりつく緑色のゲル状物質。もはや傍目からは巨大なスライムにしか見えない。
先生「うぁ…、わあーーーん!!(マジ泣き)」
5くらげ「わはっはーい!わし自慢のホーミングゲロは、目標物を地獄の果てまで追いかけるんだぜェー!」
その場で立ったままポケットからドリアンを取り出し、皮ごとムシャコラするげろ浦。
この一件で心に深すぎる傷を負い、お嫁に行けなくなった先生。
※げろ浦さんの第三胃袋内の消化物は、胃袋内にある猛菌類と反応する結果、ほぼ全てが緑色のゲル状となります。(解説が必要な場合は、作画さんよろしくお願いします。)
Σ自宅、広すぎて豪華すぎるリビングルーム(6歳ちょっと前くらいのげろ浦さん。略称:6ちょまくらげ)
薄ピンクのランドセルを背負って、嬉しそうな様子のげろ浦さん。(普通のピンクではなくて、薄ピンクです。色指定、確実にお願いします。)
げろ浦「パパ、ママ、見て見てー、おじいちゃんに買ってもらったんだよおえー。」
その場でくるくるっと720°回転してから、回転酔いでさっそくランドセルの中に吐くげろ浦さん。
げろ母「うふ、いい袋もらったわねぇ、ヘド香。」
別々のソファーに腰掛けているパパとママ(二人の仲の悪さを象徴している)。無駄に華美で贅沢すぎるソファー(作画さん、よろしくお願いします!)。
げろ父「あぁ?それじゃあ小さいんじゃないか?」
げろ浦「んぼぉうー。ぢぃだいどがいっづでゃだべべー」(ポタタッ、ボチャッ!)
やっぱり、はみ出した。大きさが全然足りない。
Σ学校、昼休みの教室内(6歳くらいのげろ浦さん。)
あいちゃん「ねぇみんな、好きな男子とかいるー?」
まいちゃん「そ、そんなのいないよぉ」
みいちゃん「男子なんか、てーんでお子様だもん。ねー?ヘド香ちゃん。」
地雷ちゃん(キラキラネーム、まいんちゃん)「なんでみんな嘘つくの?」
げろ浦「ぷっはぁ~(なぜだか酒くさい息)、あだじはね、うっぷ、こうすけくんでしょ、はじめくんが好きで、ヒック、こうすけくん、いかくん、さけとば、かにみそ、あと……こうしけくん?ぅん?たこわさ?だから、かんぴょう、ウップ、巻きがしゅきなんだよ。うん、うん。(よろよろして平衡感覚が保てていないくせに、無意味にうんうんうなずいているから、極めて危うい足取り。)
ね、そんぐらい言わなくてもわっかンだろうさぁ~?ゲーーップ!(大きなゲップ)あぁ、あとあの、、コジュケイじゃないんだぁ~ょあのぉ…、こうしゅ、絞首刑…ゥオッ」
『おぼーーーーー。』(ランドセル用意してない)
みんな呆れ果てて、どこかへ散ってった。
Σ小学校内の小言部屋(げろ浦さん7歳くらい。)
げろ母と、げろ担任の教師が机を挟んで向かい合って座っている。
げろ母「ヘド香に手品癖?」
げろ担「ええ…その、あるものないもの口から出してばかりで」
げろ母「そんな!」
げろ担「泣かされたり、溶かされかけた児童もいるんですが……、でもそんな苦情をお伝えするというより、私はただ親の顔が見てみたくてですね……」
Σげろ家、リビング
帰宅後の着替え手伝い。背広上着を手に持ったげろ母。
げろ父「そんなことお前に任せるよ」
げろ母「でもあなた…!」
げろ父「子育ては母親の仕事だろぅい?」
げろ父、歩み去りつつ。
げろ父「明日は朝も不倫だ、俺はもう寝る。おっと本音が漏れちゃった。『朝も早いんだ』って言おうとしたんだが。」
Σ街中
母、げろ浦の手を引いて、病院を何軒もたずねて回る。
Σ病院1の医者「うーん、何でしょうなぁ」
Σ病院2の医者「お嬢さんには、たねもしかけもないですよ」
Σ病院3の医者「私には、これ以上は」
どこも、手品を見抜けぬカス医者ばかり。
Σ病院4の医者「(怒って机を叩く。)なんだと、失礼な!」
Σ病院5の医者「私の手には負えませんな」
げろ浦「はい、竜宮城が出ますよ」
げろ浦、医者が投げた匙を拾って舌の奥に突っ込み、医者の手指消毒用の洗面器へ嘔吐する。
水中に浮かんでゆらめく昆布。沈むたい焼きのつぶあん。
Σ病院6
大病院の正面玄関。
げろ母「ちょっと待ってください…!」
女性看護師「あーもう!帰ってください!」
げろ母「あ…っ!」
女性看護師の乱暴な突っ張りで、館外へと押し出される。(げろ母が院内で、放送不可能レベルのとんでもない事をおこなったのがその原因と思われる(Blu-ray版では特典映像でつけてください、監督さんよろしく)。)
閉まる自動ドア。
げろ浦「(自分を指差しながら)ママ、わたし霊能力者なの?」
げろ母「………。(無言)」
Σ自宅リビング(雰囲気も、照明も、非常に暗い)
泣きながら母に訴えるげろ浦さん。
げろ浦「うっく…ひっく…(泣)、だれも私と遊んでくれないの。『変なものばかり出して、気持ち悪いやつ』ってぅエクトプラズムぉぇー(うっかりエクトプラズム吐く)」
泣く。
げろ浦「うぇーんえんえん、えへん、えへぇえーー、えぇぇーーん、えんえん(泣き方は声優さんに一任しますが、当場面はこの作品一番の売りどころですので、そそるような幼女の泣き声が録れるまでアフレコは何度でもリテイクしてください。それから視聴者は、このシーンの真価が理解できるまでは何度でも聴くこと。)」
その最中、げろ母の携帯電話が鳴り、電話に出る。
げろ母「あなた、いつ帰って来てくださるの?ヘド香のことで話が!」
げろ父「ヘド香のことは任せるといったろう。それと、今日も不倫で帰れそうにない。あ、うっかり本音が漏れちゃった。」(ブツッ!(電話が切れる。)ツーツー)
げろ母「あなた?あなた!?」
Σ近所のお寺
境内を掃除中の和尚に必死で訴える。
げろ母「娘には何か悪いものが憑いているんです!お願いします、祓ってください!」
一目瞭然で、乾燥した固形物がいろいろとこびりついているげろ浦さんの服。
和尚「いや、たしかについてますけども、汚いので、わたし払うのはいやですなぁ。親のあなたがすべきでは?」
世間は冷たい。おまけにげろ浦の服は臭い。
※本当に憑いちゃってるのが観たい方は、つべLciNOuifV5oあたりをご覧ください(=sm19982039)。
Σげろ家、ダイニング
ろうそくの灯りだけのダイニングにて一人、テーブルに突っ伏して、
グラス片手に、なんか茶色い液体呑んだくれているげろ母。
げろ母「(涙目)えぅ…、なんで……なんであたしの子だけが……。」
げろ浦「ママ、」
げろ浦が、パジャマ姿でダイニングに来ている。
げろ浦「あしたこそは、パパも帰ってくるよ」
なぜか断言。
げろ母「うるさい!!!誰のせいだと思ってんのよぉ!!!!」
手に持ったグラスを投げつける、げろ母。砕け散るグラス、飛び散る茶色い液体。
第一投は、はずれ。惜しいっ!超惜しい!!
しかし、べそをかくげろ浦。
げろ浦「ぬぐぅっ!いまだ悔やまれるは、張良が鉄槌を複数個用意しておかなんだ事っ!!さすれば始皇帝めの暗殺確率も上がったであろうに……っ!!」
どうやら、”思い出し悔し泣き”だったもよう。
Σげろ家、階上のテラス
無駄に広くてデカくて豪勢で過剰装飾のテラスに、眼下には無駄に広くてデカくて豪華できちんと手入れがされていて休憩所まである庭園とそれを取り囲む無駄にだだっ広くてデカくて管理の行き届いた森林が見える。
おじいちゃんのひざの上に座っているげろ浦さん。
げろ浦「おじいちゃん、最近ママ、お酒いっぱい飲んで、すぐ怒るの。」
泣きぬれているげろ浦。
げろ浦「パパは全然家に帰ってこないし、パパもママも友達も、みんなヘド香のこときらいなのかな…?あと、日本は連合国軍に負けちゃったのかな…?」
おじ浦「バカモン!!そんな事があるわけないじゃろうが!!この現状は、転進してるだけに過ぎぬという事がわからんのか!神国が敗れるなど、天地が引っ繰り返っても起こるわけなかろう!妄言も大概にしろ!!」
げろ浦の頭ひっぱたく。
Σげろ家、リビング。
嬉々として走り回るげろ浦。父親に抱きつく。
げろ浦「あはは、今日は、ずっと一緒なんだよね?」
げろ父「ごめんなー、ヘド香。パパ、夜には明子さんとホテルでしっぽりしないといけないんだ。」
げろ浦「え?」
げろ母「ママもちょっと吉野のおじちゃんとお食事してそのあと※※※※※※※※があるの」
※声に出すと放送禁止になります。
げろ浦「ずるいよ、わたしも一緒に行くっ☆」
げろ母「どういうことなのあなた!?」
げろ父「お前こそ誰なんだ、その男は!?」
げろ母「し…知らないわ、(下の名前も素性も全く!)」
二人ともげろ浦に向かって、
げろ父「またか!!またお前か!!この畜生界の下級悪魔め!!」
げろ母「ひどいわゲロ香、どこまであたしたちをメチャクチャにすれば気がすむのっ!?あたしをメチャクチャにしていいのは、今は吉野のおじちゃんだけよっ!」
げろ浦「パパ…、ママ…」(ごめんねぼくはヤンキー、とても口じゃ言えないくらいの、)
ナレーション『――賢明すぎる視聴者の方はもうお気づきであろう。細かな病因や機序は不明だが、要するに、げろ浦さんと長期間一緒にいた人間は『うっかり本音が漏れちゃう病』を発症してしまうのである。』
Σげろ家、玄関(無駄にだだっぴろくて絢爛豪華で贅を尽くした豪奢な 以下略)
げろ母が、開いたドアから家を出て行こうとするところ。
おじ浦「待て久美子!あの男だけでなく、お前まで!ヘド香はどうする気だ!」
げろ母「もうどうでもいいでしょう、そんな子のこと。」
おじ浦「貴ッ様ァ!!自分が何を言っているのか…、わかっておるのかー!!」
げろ浦「ママ待って!えぼぉー!」
吐きつつ駆け寄るげろ浦さん。そして母の服にしがみつく。
げろ浦「もう絶対、おぼらせるようなことしないから!
これからはお皿洗いもちゃんと反吐でするし、お掃除もちゃんと反吐でするし、お料理もちゃんと反吐でするし、お片づけだってちゃんと反吐でするからぁ!!だからママ、行かないで!行かないで!行かないで…」
バンッ!!
母につきとばされ、そのまま床に強く後頭部を打ちつけるげろ浦。
おじ浦「ヘド香!」
げろ浦の元へ、慌てて駆け寄るおじいちゃん。
おじ浦「貴様ァ!!それでも帝国軍人か!!恥を知れェ、恥を!!」
大日本帝国軍かぶれのおじいちゃんが叫ぶ。
おじ浦「上官からの愛のビンタ如きでふらつく様な奴に、戦場の敵が倒せると思っておるのかァ!!ふらつかなくなるまで何度でも軍人魂を注入し直すからな、すぐ立ち上がって歯を食いしばれェ!!久美子殿っ、新兵教育にご協力下されっ!」
げろ母、床上のげろ浦に冷たい視線を浴びせつつ一言。
げろ母「あんたなんか、産むんじゃなかった。」
踵を返して、ドアから出て行ってしまう。
おじ浦「待て、久美子!」
どんどん遠ざかってゆく母。
おじ浦「………くっ!」
去りゆく実娘を見届けるじじ浦、後ろから聞こえてきた声に振り返る。
床に座ったまま、うつむいて、うつろな目で繰り返すげろ浦。
げろ浦「※ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…」
※アニメ『ひぐらし~』っぽく。『ひぐらし~』のファンを全員取り込むくらいの気持ちで行きましょう。
Σ学校の屋上(10歳くらいのげろ浦さん。略称:10くらげ)
げろ浦さんを追い詰める、2人の女子生徒。
女子生徒A「嘘つき!」
10くらげ「ち…ちがう…」
女子生徒A「おまえのじいちゃん、大日本病!」
10くらげ「ち…ちがわない…」
女子生徒A「最低!二度と近づかないで!」
もう一人の女子生徒に促す。
女子生徒A「行くよ」
10くらげ「待って!私たち、親友だよね?」
女生徒B(中島)が振り返って一言。
女子生徒B(中島)「(なんか、どこかで聞き覚えのあるようなセリフで)
ある朝 突然 気づいたの
あなたの あなたの おかしさに
コソコソ ソワソワ 怪しいの
近くにいるだけで 穢れそう
なのにあなたは 遠慮もせずに うちらの中に入ってくる
前から変だと思ってた(ヒソヒソヒソ)
友達面して笑ってる(ニヤニヤニヤ)
ほんとは一人で悪だくみ(コソコソコソ)
ねぇ、これが『トモダチ』かなぁ?
そんな子と、無 理 の ま た 無 理 な 話 でしょっ!!?
」
立ち去る二人。
Σ学校(15歳くらいのげろ浦さん)
学内放送『(ピンポンパンポン♪)本日の昼休み12時30分より、体育館にて、げろ浦ヘド香さんのための特別全校集会をおこないます。校内にいる生徒と教員は、全員ご参加ください。繰り返します……』
15くらげ「え…?」
Σ学校、体育館
全校の人間が集まる中、体育館のド真ん中に一人置かれるげろ浦さん。
式典が始まる。
司会「歌」
壇上の女の子「(なんか、どこかで聞いたことあるような曲に乗せて)
♪♪
いーまー わたしのー
ねーがーいごとがー
かなーうーなーらばー
つーばーきーが 欲しーいー♪
こーのー ヘド香にー 消ーえーぬようなー
むごーいーあーだ名ー つけーてーくーださーいー
(以下、全員で斉唱。げろ浦を中心にぐるぐる回る画面。※スクールランブルっぽく。)
このバケモノにー つばきを浴びせー(ペッ、)
死んでーよ バケーモーノー!
バケモノのない キレイな校舎
どうかー 早くーしーてー くださいー♪
」
げろ浦ヘド香とその中の南方熊楠が初めて思想的敗北を喫した瞬間であった。
司会「校長先生のごあいさつ」
校長「化け物……じゃなかった、本名 げろ浦ヘド香の、本校からの転校を命ずる。以上。」
司会「続きまして、生徒代表スピードワゴン君による送辞。」
Σ通学路、帰り道
うつむいてとぼとぼと歩くげろ浦。
学校イベントのダイジェストを思い出している。
―――無視、―――ぼっち昼食、―――体育で二人一組を作ったときの余り(先生も組まない)、―――わざと本人に聞こえるように陰口、―――便所飯の最中に上から水をかけられる、―――勝手に自民党へ入党申込書を出される
と、公園前にさしかかった時、子猫の鳴き声が聞こえ、顔を上げる。
Σ公園
公園の端っこ、樹木の根元に、子猫の入った段ボール箱が置かれている。
子猫を持ち上げる、げろ浦。
げろ浦「あなたも…一人なの?」
子猫「みゃーう」
げろ浦「ふふっ、あなたも汚物仲間だね」
自らの糞尿まみれの子猫。
子猫「にゃぅ」
げろ浦さんの諸々の発言に対し、完全なる賛同の意を明確に表明せずにはいられない子猫。
Σ公園、別の日(雨天)
(BGM指定:No.29『段ボールだけ残して仔猫ちゃんを保健所へやったと雨の日に伝えてくるようなオバちゃんは、いつか転生したときネコエサになって仔猫ちゃんの栄養にでもなればいいんだ!のテーマ』)
げろ浦が手から提げていたレジ袋が足元に落ち、猫エサやミルク缶などが転がり出る。
子猫だけが消えている、段ボール箱の中。
おばさん「あんたかい?エサやってたのは。」
傘をさしたおばさんが、背後から声をかけてくる。
おばさん「困るんだよまったく!保健所に連れてってもらったから、もう二度と来ないでおくれ!」
立ち去るおばさん。
ショックで、持っていた傘を手から落とすげろ浦。
しばらく雨に打たれ続ける。
突如、天に向かって慟哭を繰り返すげろ浦。※eva初号機っぽく。
その後、膝から崩れ落ち、盛大に吐く。※伊吹マヤっぽく。
※※これで『新世紀ヴァンゲリ』ファンも全員いただく。
(尚、この発狂場面での音声がうるさすぎる場合は、BGM以外全部ミュートにしちゃってください。)
Σ再び冒頭の、登校シーンへと戻ってくる。
Σ――――過去編おわり。これまでのはただの余談で、ここからが本当のげろ浦さんです。――――
Σ学校、教室
教卓の先生と、その横に立つげろ浦。
げろ浦「げろ浦ヘド香です、よろしく。」
それだけ言うと、すぐ席に向かって歩き出すげろ浦。
先生「面倒くさいのが来たなぁ」
生徒A「なにあれ、感じ悪い」
生徒B「あんなのが隣なんて、真鍋かわいそう」
窓側へ顔を向けたまま、げろ浦のほうを全く見ようとしない真鍋。
げろ浦『(心内セリフ)みんな、この人みたいに私を無視してくれれば、それでいい。』
ズズッ、ズズッ、と真鍋は鼻をすすっているようだ。
よく見ると、違う。片鼻から出たうどんを口ですすっている。(一本のうどんを結んで輪にしてあるため、半永久的に啜ることが可能)
げろ浦「!!(驚く)」
げろ浦の存在にようやく気づいた真鍋。
真鍋「ん?おまえも塩うどん、食べたいのか?」
>> パリーーーン!! << (音を立てて砕け散る、げろ浦の常識観念。)
《OPクレジット》
原作 えづきの(マンガびっちゃ吐瀉中、ストマックマガジン社刊)
ある朝 突然 えずいたの
お腹が お腹が 気になるの
ドックンドックン ゾワゾワ おかしいな
力を入れるだけで はみでそう
なのにあなたは 嚥下もせずに お口の中身 吐いてくる(ゲロゲロゲロゲロ☆シャバ~)
喉奥コシコシ しちゃだめよ(コシコシコシ)
ゆうべの ミミガー 吐いちゃうわ(エボエボエボ…)
ほんとは よしよしよしてほしい(止し止し止し!)
ねぇ、これは故意なのかな?
そんなヘド 村のまた村八分でしょ
そんなヘド 村のまた村八分かもね
【第一話前半パート、終了(いろんな意味で)】
【あとがき】
無理矢理作りました。
もう充分気が済んだので、続きを書く予定はいまのところ全くありません。
我ながら小学生レベルのコンセプトのお話だと思います。