Neetel Inside 文芸新都
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しろくんとなみくん
1 ふたりのやくそく

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ハワイというしまで
なみぶんちょさんとしろぶんちょさんがいました。
ふたりは なかよしこよし 。 いつもいつもいっしょです。
しろぶんちょさんはなみぶんちょさんを「なみくん」、
なみぶんちょさんはしろぶんちょさんを「しろくん」とよんでいました。

なみくんは しろくんのよこで すーやすや。
しろくんも なみくんのよこで すーやすや。
ふたりがならぶと しろと くろのだいふく のようです。


このしまでは しろくんはひとりしか いません。
なみくんにはなかまがたーくさんいて えさばに いくと
しろくんはとても とても めだちます。
みわたすかぎり まわりは なみぶんちょさんばかり。


「なみくんー なみくーん」
しろくんは はぐれてしまったようです。

「しろくーん しろくーん こっち こっちー」
なみくんはしろくんをみつけたようです。
なみくんとあえてうれしいはずなのに
しろくんはすこし ショボンとしています。

「どうしたの?しろくん」
しろくんはいいました。

「みつけられなくてごめんね こんなにきみと なかよしなのに・・・ 」

おちこむ しろくんになみくんはやさしくこたえます。

「じゃあ、つぎはきみがぼくをみつけてくれるばんだね
またひとつ たのしみができちゃった」

なみくんはにっこりとほほえみました。


しろくんは もうおちこんではいませんでした。
しろくんのかおはいきいきとしていました。

「こんど はぐれたときは ぼくが さきに きみをみつけるよ! やくそくする!」

しろくんはあかいくちばしをおはなのようにひろげていいました。
なみくんのめにさっきまでの ションボリとした しろくんはうつっていませんでした。

「やくそくだよ! 」

なみくんはつばさをひろげていいました。
たのもしくなった しろくんのすがたをみて なみくんはまちます。
いつのひか しろくんがなみくんをみつけてくれるひを。

たとえ
くろくんがたくさんのなみぶんちょさんのなかにまぎれても
きっと しろくんは みつけてくれることでしょう。

たとえ
どんなにはなれていても どこへいこうとも
ふたりは いつまでも いつまでも ともだちなのですから…

       

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