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ニノべ・文芸小説感想
十一月六日更新ニノベ感想

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 ・十一月六日のニノべ更新・五作品

 ヤバいwww仕事がwwおwわwらwなwいwwwww
 …………はい、鹽竈です。早くも気分は師走です。
 なんなんだろうなぁ、やたら忙しくなってきたのは年末が近づいている証とでも言いましょうか、気が滅入りますね。
 とはいえそれとこれとは別問題。相も変わらず駄文で感想、行きますよー。
 土日の間に結構来るかなーと思っていましたが、そうでもなかった感じですかね?今回は五つというわけで更新作品は以下をどうぞ。

 ・『中毒性ぱんぷきんクライシス』
 ・『魔法少女アリヤ The Fallen』
 ・『学校を壊そう!!』
 ・『奇跡のアイランド』
 ・『日替わり小説』

 今回ソナタは更新無かったですね、お忙しいのかな…。
 そして同じ作者さんからの二つ更新作品が。これは感想日に狙って更新してくれたと見ていいのでしょうか、だとしたら嬉しいですが。
 さーて、更新が五つだけど侮ることなかれ、その内に凝縮された内容の濃さは中々のものであります。順繰りに読んでいきますか!!
 というわけでまたしばしお時間を頂くやもしれませんがご容赦願います。なるべく、なるべく早めに更新していきますので!

     


   「中毒性ぱんぷきんクライシス」   作者:宮城毒素

   【作品内容】
 毎度お馴染み宮城毒素先生!今回のお話はどうやら前に作られた作品の続編らしく、調べたところ見つけました前作『有毒性ちょこれーとクライシス』!どうやら登場人物や世界観も時系列も繋がっているお話のようで。
 というわけでそっちも読了しました。実質二作品の感想となりますが、中毒性の方がまだ始まったばかりなので文量的にはちょうどいいくらいでしたね。


   【人物】
 メインは真昼と篝という二人の少女。篝の情緒がやたら不安定だなぁと思っていたけれど、それにもきちんと理由があった模様。この作品はわりかし病み成分が薄かったような気がしますね。その分、世界観の方を詳細に知りたかったくらいです。人間の代わりに世界が病んでたみたいなオチですか!?
 腐れ縁も腐れ過ぎるとある種の絆に成り代わるというか、なんだかんだで嫌いながらも好き合ってたみたいな、宿命のライバル的な関係性でしたね。しかし天使とかいう人外の力を借りないと治せないほどの歪んだ性根の持ち主である篝はやっぱりどこかおかしいと思いました。
 天使と悪魔に関しては、一体全体どういうことなんだとしか言い様が。なんだか日常系とファンタジー系のクロスオーバーのようで頭がフット―しそうでした。そもそも真昼らの住んでいる世界そのものが世紀末のような有様で、そっちの方ばかりが気になって仕方なかったですね。なんというか、子供の見る夢のようなごちゃごちゃっぷり?と言いますか。
 ともかくなんか凄かった(小並感)。


   【文章】
 もう感想皆勤賞の方々はこの項目必要ないんじゃないかな…。
 今回に関してはなんというか、言い回しや表現の仕方が独特?なんとなくイメージはつくけれど、明確な具体性は薄いというような感じでしょうか。既に規模が星間レベルで勃発しているこの世界では、もう我々の知り得る常識など粉微塵に吹き飛んでしまっているようで。どんな突飛なことが起きていてもさらっと流してしまう真昼に戦慄していました。セカイ系?みたいな。


   【ざっくり感想】 
 ほとんど有毒性の感想みたいになってしまいましたが、今作はあのループ事件から時系列的にはそれほど経過していないお話のよう。
 以前がバレンタインデーを基点として発生したものであり、今度はどうやらハロウィン。何かしらのイベントを切っ掛けに厄介な事件が生まれるのがこの世界の常なのでしょうか…。
 前回の事件でなんやかんやあってようやく友達としての関係を確立した二人が、今度は協力して異質な現象やらに立ち向かう感じですかね。まださっぱり読めませんが。っていうかこの世界観で先の展開を読むことが出来たらその人結構ヤバいと思います。何が起きても全然不思議じゃない謎世界なので。森羅万象一切合切無視した非常識空間なので!

     


   「魔法少女アリヤ The Fallen」   作者:どんべえは関西派

   【作品内容】
 少し見ない内にだいぶ更新されました今作品、前作アリスを中心に巻き起こされた大事件『ワンダーランド・インパクト』より数えて九年後の物語。
 『フレイヤ その③』まで読みました。流石の更新速度と頻度でございますが、その分というか色々と言いたいことはありました。前作から話を追い掛け感想も書いた手前、それも込みでの感想となります。故に毎度お馴染みネタバレ当然で行きますのでご理解くださいませ。


   【人物】
 主人公アリヤは前作の主人公とは違いそこまで病んでいるわけではないただの根暗ボッチ少女…と思いきや案外そうでもない模様。戦闘に愉悦を見出す狂気がどうにも前主人公と被ってしまっていけない。血縁的にも似た者同士ということですか。
 物腰柔らかく温和な久美、快活で元気一杯な瑠花。どっかで見たような…と思ったら魔法少女繋がりで『まどか☆マギカ』のマミさんとさやかにとてもよく似ています。物語最初に死ぬのも込みで久美なんかは類似点が多いように思えます。意識して似せてあるのかな…?
 瑠花が感じている圭一への負い目も、別にそれほどのことではないような。下半身不随は重傷ですが、それに至ったのは圭一の不注意が大きいですし。ちょっと逆恨みな感が強いような気がしていまいち同感とはいきませんでした。
 魔法少女化した際に発現する能力がその少女らの求めた、あるいは望んだものに対応されているのは前作の契約魔法少女らと同様のようです。ただわからないのはスパラグモスやクライシスの契約無しで魔法少女化している理由。関わっているのは原初の魔法少女とやらのようですが、それはまだ現時点では一切不明。
 っていうか、いい加減この特殊能力持ちの女の子達が『魔法少女』と総称されている理由が知りたいですね。もしかして、ただ女の子限定で、変身できるから魔法少女という名称で通しているだけ?
 登場人物は時系列としての現在、アリヤ登場より前の『史上最悪の魔法少女』との決戦にて集結したメンバーも多く、その全容もまだわからないです。まあすぐ更新されると思うので乞うご期待して待ちます。


   【文章】
 正直、今作(前作もですが)にて最も書き連ねなければならないのはこの項目であると鹽竈は強く感じています。おそらく長くなります。
 文章が全体的・部分的の両面において酷く多用され過ぎているものがあります。『すると、そのまま、過言ではない、どうやら、その、それ、そして、まるで』等々、一つの文章内でも二つ三つと同じように用いられているのをよく見かけます。
 人物の心情や外見の描写等にも、気になる点がいくつか。挙げていきます。
 魔法少女が圧倒するシーンでは『余裕綽々といった様子で』、物や現象の説明には『世間一般的に』、絶望少女や魔法少女との戦闘で相手を斬り付けた際の『心地よい感覚』、能力・物質・麗装が発動した時の『顕現』。
 同じような単語や書き方が多く、コピペしているかのような錯覚を覚えるレベルでこれが続きます。これらは前回の感想でも書いた通り、同じ状況や現象でも言い回しは多数あると思います。同一の言葉描写の連発は読者にとっても書き物としてもよろしくはありません。はっきり言ってしまうと飽きてしまうのです。
 相手が慢心していたら、どのような表情仕草でそれを示しているのか。武器や未知の現象は何に似てどんなものであるのか。攻撃の手応えに何を感じているのか(あるいは何を思ったのか)。敵や味方の能力はどのように出現したのか、どう展開されたのか。
 これらを明確に、かつ伝わりやすく、それでいて端的に明示することが大事です。これは地形地物にも同じことが言えます。街中といえども完全に無人であるのは妙だし、どこまでも同じようなビルが連なっている場所で決まって戦闘をしているわけではないはずです。その辺りの表現や描写が抜けていたり甘かったりするのを自分としては感じました。
 参考までにこの辺りも少し抜粋しておきます。

 戦闘その①より、
 『今まで見たどんなものとも形が違い』
 『普通の少女が着るようなものではない独特な形状をした服』
 『短剣と普通の剣の間くらいの長さの剣』
 『独特な色をしたオーラ』
 外出その①より、
 『この猫耳は特に凝ったところのない普通のもので、シンプルイズベストというのがぴったりだった』
 戦後その②より、
 『少し派手な戦闘服という表現がぴったりくるだろうか』

 形がわからない。普通の少女の着ない独特な形状や、普通の剣という表現はだいぶ手抜きな表現ではないかと思います。ナイフにだってダガーサバイバルマチェットバタフライ色々と種類があります。表現できないにしても、それに似た形状を探し出し例えとして出すことで読者にもなんとなくのイメージが湧くのです。形状や色や外見を雑に書いてしまうのは読み手に優しくありません。
 あとは単純な誤字脱字が。…前作よりは減りましたが、それでも比較的多く見かける点は変わりません。
 後悔→公開 触手→職種 自信→自身 期待→機体 
 この程度であればまだわかるのですが、『冷蔵庫→麗倉庫』や『バイブ→倍部』など時折目を疑うような誤字が散見されることがあります。接続詞にも違和感を覚えることが。
 気を付けるべき点がいくつもある文章であり、読むだけでもいらぬ苦労が読者に掛けられてしまいます。小説の書き手として、これは目下最大限に修正すべきものであるのは間違いありません。
 既に完結まで書き終えておられるようですし、多少時間を要してでも余裕を見つけて推敲を試みてはいかがでしょうか?学校が終わったあと、部活が終わったあと、社会人よりは少なからずそれらをする時間を見つけることは可能だと思いますので!
 

   【ざっくり感想】
 物語はとても面白いですし、人物もそれぞれクセがあって飽きないキャラクターばかりです。だからこそ、小説としての根幹を成す文章に注力して頂きたいと強く願う作品と作者さんであると思わずにはいられません。
 これは大長編であり、今後もあと二・三作の続編が確定されているシリーズです。鹽竈も仕事の合間合間に余裕を見つけて追い掛けている最中であります。是非とも、一読者として感じた部分を見直してみて、出来る範囲で自らの書いた文章を見直してみることをお勧めしたいです!
 …随分、長くなってしまいました。相変わらずの駄文で失礼します。そろそろ過労で死にそう。僕も魔法少女システム組み込みたい。

     


   「学校を壊そう!!」   作者:make

   【作品内容】
 初めての感想になりますmake殿、本スレにて手心の心配をされていたようですがご安心を!どこでどんなものを見ようが鹽竈の感想にブレが生じることはありません。たぶん!
 全て一括して物語を纏められている点、単純に文章量が多い点などでわりと時間を食ってしまいましたがようやく読了致しました。
 この作品に関しましても言いたいことは多々あります。先に言っておきますと、これ一つ前の感想で書いた『魔法少女アリヤ』で挙げた指摘とよく似た部分が多く見られました。ということでそこを重点的に触れていきたいと思いまする。


   【人物】
 主人公は精神的には実年齢よりもかなり達観した少年二階堂。中々小難しいことを考えている上、過去に何か壮絶な経験なり体験なりをした模様。その辺は後の項目にて。
 二階堂はまだいいんです、主人公だからそれなりにキャラが立ってて。問題はその取り巻き、敵役である教師(宣教師)達、その他モブ等ですね。
 美濃、大澤、田中辺りは二階堂の側近としてそれなりに初期段階から活動していたようですが、それぞれに特徴らしき特徴がほとんど無いせいで台詞の区別がつかなかったです。これは文章構成上での問題もあると踏んでいるのですが、それもまた別項目で掘り下げます。
 単刀直入に言わせてもらえばキャラが薄い。特徴が無い。そりゃおかしな語尾にするとか変な喋り方にするとかは安易過ぎるしあまり良い方法ではないと思いますが、良くも悪くも敵味方込みで口調や内容が平凡過ぎるのです。本当に実生活での学生間の会話のような、とりとめもない話をしてしまうと、特徴の無い彼らの誰が喋っているのかさっぱりわからなくなる時があります。
 柚子葉が今回のヒロイン枠のようでしたが、二階堂と恋仲になる要素がほとんど無かったように思えます。お前は奴のどこに惚れたんだ。
 このタイトルでもある学校を壊すまでの二、三ヵ月の間で起きたイベントを端折っているのかそもそもイベント自体が存在しないのか、どちらにしてもまず情報量が圧倒的に足りない。文章量はそこそこなのにそれに情報が追い付いていない感じでしょうか。レジスタンスの数が増えて行く過程もほとんど飛ばされていて、仲間の名前などはいきなり出されても誰お前?となるばかりです。
 もう少し、キャラクターに愛を注いであげた方がいいかもしれませんね。もちろん物語というものは、その内容と展開に重きを置かれるべきですが、その世界を渡り歩き冒険するキャラクターという存在も大いに重要なのですね。これは絶対に蔑ろにされるべきものではありません。


   【文章】
 まず同一人物の台詞を別々にして立て続けに並べるのはやめましょう。わざわざ「」を分断して同じ人間の放った言葉を分けると混乱します。一つの「」の中で収めるか、それが無理なら一度区切って地の文を挟むなどしてから再度喋らせた方がいいかと。
 人物達の会話が噛み合っていないと感じる場面がいくつか。一つ挙げますと、

 彼の内心は昂っていた。これまで欲しくて欲しくてたまらない協力者が現れたかもしれない。
「頭がおかしくなりそうなんだよ。」
「全部ぶち壊したい。おかしいことだらけだ。教師たちもここのシステムも矛盾だらけの教義も。どいつもこいつもまともじゃない。だが圧倒的な力の差がある。その差だけさ、問題なのは。」
「俺は美濃だ。」

 誰もお前の名前なぞ訊いていないわ(激怒)。
 もしかしたらこれって最初の台詞が美濃、次が二階堂が喋っている台詞なのでしょうかね?だとしてもいきなりの自己紹介は意味がわかりませんが…。
 同じ人間が台詞を区切った上で立て続けに喋る文章を綴るとこういう場面でも書き手と読者で認識の不一致が発生します。事実鹽竈はよくわかってません。口調も喋り方も同じだからなおさらわかりづらいというのも混乱に拍車を掛けていますね。
 あとたまに美濃が三野になってることもあります、最初別人物かと思ってたのでさらに混乱状態が悪化しました。これに付随して誤字が多い、中でも接続詞の間違いが酷く、解読するのも一苦労です。
 またしても一つ前の感想『アリヤ』との類似点となりますが、小説を書く人間は最大限注意しなくてはならないことがあります。それは読者の側に脳内補正や加筆修正などの手間を掛けさせないことです。
 文章間違いを侵すと、読み手はそれをどうにか理解可能なレベルまで脳内で修正しつつ読み進めることになります。『今日を空で青かった』などという意味不明な一文を、読者は『ああ、これはきっと「今日も空が青かった」と書きたかったのだろうな』と解釈し、理解しようとします。
 極稀にするミスであれば良いとしても、この作品はそういったものがあまりに多く、スムーズに読み進めようとしても誤字脱字、文章自体の構成ミス、加えてキャラ分別の困難さなどが相まって遅々として話が頭に入って来ません。
 他にも三点リーダーが気分で変動したり台詞には謎の倒置法が多かったり、自己紹介も交わしていないのに初対面で女の子を名前で呼び捨てにしたり話の脈絡が無かったり唐突に場面が飛んだりともうなんか色々とごちゃっとしていて読み辛いです!!それからアルフって組織名を明かす前からその組織が纏めた情報をアルフレポートとかいう名称で当たり前のように出してくるのやめてぇ!初め本当に自分の知識不足かと思ってグーグルで調べたんだからぁ!!
 あとせめて物語が誰視点なのかだけでも固定させてほしいです、その時々によって二階堂の一人称であったり三人称視点であったり、主観であったり客観であったりというバラバラの表現は非常に読書ペースを削がれる要因になります。


   【ざっくり感想】
 正直、読了直後の今でもあまり頭に残っていませぬ。そもそも印象に残りにくいというか、気に掛かる部分ばかりが引っ掛かって中々ストーリーがストンと落ちてこなかったです。起承転結も曖昧だったというか、何か色々と足りなかったような気がしてならない作品だったように思えます。
 とりあえず、人物の描写や性格をしっかり書き分けて特徴や個性を与えてあげることが大事でしょうか。それから設定ですね、これもちゃんと練り上げて固定させないといけません。二階堂とか冒頭の説明で十六年間生きているような感じのことを書いてあったのに後半では十四歳とか書いてあったような気がしますよ?
 世界観諸々も設定が甘かったような感じですね、結局あそこは一体どこで、どういったものだったのか。そこに集った生徒達は何を基準に集められたのか、宣教師達の根本的な目的とか。
 いくつかは多分理由とかは無くて、いくつかは鹽竈の読み間違いや勘違いで誤解をしている部分もあったりするのでしょう。しかしそれでも、不明な点や釈然としない点が多過ぎるのです。張るだけ張った伏線もろとも全てぶん投げてしまったような印象が強く残ります。事実がどうであれ、鹽竈という一読者はそういう感想を抱くに至ってしまいました。
 次の感想も同作者の作品ということで、この『学校を壊そう!!』に関してはこの辺りにしておきたいと思います。おそらく、次の感想もこれを基準にして書くことになるかと思います。makeさんにはその辺りをご容赦頂きたい!

     


   「奇跡のアイランド」   作者:make

   【作品内容】
 引き続きmake先生の作品になります。めっちゃ文量多くて苦労した…。
 先に言ってしまうと、感想自体はほとんど文章へのあれこれに傾きますね。同作者の作品ということで類似する指摘点も多く、その辺りは端折りながらやっていきたいと思います。


   【人物】
 渉がもうなんか凄い主人公やってる。主にはハーレム系ラノベ主人公のような振る舞いと態度と状況。しかもこの昨今では既に見飽きた感すらあるやれやれ系。なんだこれは…。
 物語冒頭から既に美少女三人を侍らせていいご身分の渉。お前どう考えてもそれはロリコンと受け取られてもおかしくないぞ。
 違和感を覚えるほどに好意を寄せて来る美少女達とは別に、頼れる大人や親友達もやたら渉を持ち上げて来る。正直意味がわからなかったです、だって渉少なくとも作品での描写中では全然たいしたことしていないんですもの。どこに高評価を得るイベントがあったの?
 家族、という枠組みで括られている登場人物達の関係性がほとんど伝わらなかったのが痛かったですね。突発的にひょっこり新しい人物が出て来たかと思えばなんの疑問も無く親し気に話し始めたりするし、その人物自体の説明も関係性もロクに明かしてもらえないので読んでいる側はひたすらに困惑です。『え、いきなり出て来たコイツ誰?なんで誰も疑問を覚えないの?どこに隠れてたんだコイツ、ええ?』ってのがキャラ出て来る度に感じました。この辺は登場する描写を省いてしまった文章に問題ありですかね。
 キャラクターをキャラクターたらしめているのが、漫画やラノベに出て来るような特徴を持ったある種の『属性持ち』という部分でしかないのが不気味ですらありました。『騎士然とした少年』、『白衣の天才科学者』、『猫目ツインテールの女の子』……そういった一目でわかる、あるいは描写で理解できるシンボルを有した『だけ』のキャラクター。それ以外に中身が伴っていないかのようなハリボテの如き空虚感、とても言いましょうか。人数が多いのにスポットをまともに浴びていないせいで、いまいち登場人物に理解を示すことが困難極まりました。


   【文章】
 視点を確立させてください、これはマジで。
 一人称から二人称で三人称、あらゆる視点を織り交ぜながらのフルコンボシャッフル視点が酷過ぎて誰がどこを見て何を言ったのかみたいなのが大混乱です。
 ついさっきまで渉視点で話を展開していたはずなのに、いつの間にか神視点で客観的俯瞰的に渉の心情を表現していたりするし、逆に三人称で他者の内心を描写していた時に渉のツッコミとか独白みたいなのが地の文で差し挟まれたりします。なんだこれは……。
 それから前の項目でも書いた通り人物の登場が唐突過ぎます。いきなり瞬間移動で出現したわけでもあるまいし、きちんと通路の奥から歩み寄ってきたとか、玄関を開け放って飛び込んできたとか、主人公が登場を認識するまでのくだりもしっかり書いてほしいです。じゃないと今その場に誰がいるのかさっぱりわかりません。主人公と女の子の二人っきりで雰囲気作ってるのかと思いきや、当たり前のように二人三人と家族が紛れ込んでたりして『!?』ってなりましたホントに。この人達精霊術師じゃなくてもはや忍者かなんかだろ。
 なんだかツッコミどころは満載でした。まず当たり前のように話題に出る精霊って何、精霊術極めんの早過ぎない?自然界の精霊の力を借りてるのに時空にまで作用出来る原理は?アリーシャは精霊王なのに上妻家の家族なのはなんで?四大精霊の主ならマクスウェルじゃないの?(テイルズ脳)
 あとは前述の通りの家族全員が渉に向ける異常なまでのマックス好感度。まあこれらの大半は物語終盤?における真相でおおよその理解には及びましたが。ようは渉に都合のいい世界やキャラクターが登場しているってことですね。だから皆絶対に敵にならないし無上の愛を注ぎ寄り添ってくれている、と。
 でもやっぱり全体的に話が端折り過ぎというか展開早過ぎるというか、一から見たわけでもないのにいきなり総集編を見せられた気分でした!
 あと咲夜・シュラのキャラと関係が完璧に脳内でエリーゼとティポで変換されました!!これだから厨二全開の鹽竈には困ったもんですよ!


   【ざっくり感想】
 まだ完結ではなさそうですが、既に佳境には入っていそうですね。あとは黒霧殲滅しておしまいって感じかな?なんにしても文量の多さと内容のツッコミどころ満載っぷりに、make先生には申し訳ないのですが非常に疲れてしまいました……。これ仕事上がりに一気に読んだのは失策だったかな…。
 小説を成す上で根本的に文章がきちんと成り立たないというのは大問題です。通常の小説の二倍も三倍も労力を必要とする小説というのもやはり問題なのです。作者さんごとの作風やクセによって合う合わないの相性差はあるにせよ、make先生の文章はそういった方向性とは違う意味で改善を要しなければならない部分が少なからずあるように思いました。
 執筆することで向上していくものもありましょうが、それと同時に小説を買って読んでいくことも大事ではないかと。自分の好きなジャンルや作者のものだけを選りすぐっても構わないので、まずはより多く文章に触れていくことが執筆の上でも良い経験値となるはずです。
 そうした上で自らの執筆した作品を一から読み返したりしてみればその差異に気付くことも、また現時点で必要な要素などもはっきりしてきます。鹽竈的にはそんな感じで自らの文章を見直して書き直したりしています。
 あとちょっとで完結しそうなので、最後どうなるのかまでしっかり見届けたいと思います。これハッピーエンドになるのか不安になってきた…。そもそも渉としてのハッピーエンドも全体的にどうなるのかよくわかりませんし、二つの世界間の設定とかも曖昧でいまいちよくわかっていないのでなんとも言えないのですが…。

     


   「日替わり小説」   作者:天馬博士

   【作品内容】
 今回は十一月の五日辺りから更新が止まっているようなので、十月三十日の日曜日からの更新一週間分の感想を連ねて行きたいと思いますです。


   【ざっくり感想】

『~日曜日(十月三十日)~』
 姉弟の話。
 どゆこと(困惑)。
 機械なの、ロボットなの?シュークリームを原動力にして動いてるの?デュラハンなの?
 天馬博士先生のは時折こういうハテナマークぎっしり詰まったお話が混じっていることがあります。それこそロシアンシュークリームみたいですね!

『~月曜日(十月三十一日)~』
 女子会の話。
 男可愛いな、いや純粋な意味で。
 こんな言い訳が出来る人なら笑って許してあげてほしいです。きっと悪酔いしても誠実に家まで送ってくれそうだし。そういう雰囲気しない?僕はしました。

『~火曜日(十一月一日)~』
 ラジオ体操の話。
 どゆこと(二回目)。
 マッドサイエンティストだったんですかあの科学者。ラジオ体操の?怖っ。
 もうラジオ体操なんて小学校の夏休み以来やってないですね、たまにはやってみようかな。身体中バキバキですし。

『~水曜日(十一月二日)~』
 銀杏の話。
 豊穣に関連する精霊か何かがずっと無理をしていたということでしょうか。心霊というか神霊というか、そういう方向の話なのにまったく同様しない先生は何者?時々世界観が謎のまま終わることがあるので戸惑いますね…。

『~木曜日(十一月三日)~』
 バスの話。
 自分で仕組んで自分で怖がってたとかそういうオチかな。なんともネタばらしがよくわからなくって、いまいちスッキリと読み終えるのが難しくなってきた感じあります…。

『~金曜日(十一月四日)~』
 へそくりの話。
 ああ……まあ、おばあちゃんが子供の頃のお金ですからね……それって、銀行とかに持っていくとなんかしてくれるんですかね?それともそれ自体がレア度増してて元値よりも高額に跳ね上がってたりしたりして?

『~土曜日(十一月五日)~』
 飛行機の話。
 やだ、ゲームしてる男の人カッコいい…!
 余談ですが、赤ちゃんは飛行機が離陸する際のGの不快感によってほぼ必ず泣き出すらしいです。それでも一切反応を示さない赤ちゃんは…実は死んでいて、その内臓は全て抜かれて代わりに麻薬がぎっしり詰まっているんだとか。つまりその母親っていうのは麻薬の密輸人…。
 という話をいつかどっかで聞いたような。まあ都市伝説だと思いますけど。

     

 よーし終わったー!
 いやぁなんとか十一月中に終わりました。こりゃ今月もっかい出来るかな。やったね鹽竈、感想が増えるよ!
 なんやかんやと感想書いていくだけのつもりが、いつの間にやらリレー小説とか色々手を出すような展開になってまいりました。この感想を読んでくださっている皆々様方も、よければどうかご参加願いたいものでございます。
 ひとまず、リレー小説の会場をニノべにて設置したいと思います。そこで小説参加者を再度募集し、その後にどういった方式でリレーを繋げていくのかなどを固めていきたいなーと。そういう感じでとりあえず!
 どんべえは関西派先生と、もうお一人の参加は確認されました。これまで感想を書いてきた作者さん達も参加とかされると凄い楽しいんですけど、そう都合良くはいかないでしょうね。
 その辺も慌ただしくなる中でも感想はやめません、はい次二十五日でどうだ間髪入れずにやってやるぜおらー!!
 花の金曜日、更新増えるかな?どうでしょうかね。

       

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Neetsha