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戦争アンソロジー ノキア島戦線異常あり
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スハムの噂
帝国軍の食事に出される「スハム」と呼ばれる肉の缶詰が大変美味であるという。
それは「スハム」の出る食卓でしばしば歌われるという、次のような歌が物語っている。

スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!
ラヴリィスハム!ワンダフルスハム!ラヴリィスハム!ワンダフルスハム!
ラヴリィスハム!ラヴリィスハム!
ワンダフルスハム!ワンダフルスハム!
スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!スハム!
ラヴリィスハム!ラヴリィスハム!
ワンダフルスハム!ワンダフルスハム!
スハアアアム!スハアアアム!スハアアアム!
スハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアム!

以上

     

帝国軍によるある共和国兵評

共和国人口の大多数を占めるのは農民である。
共和国政府は対外的には民主政治による平等社会を喧伝しているが、大半の農民は農奴同然の生活に苦しみ、徴兵された農民兵は政府から派遣された政治家に後ろから銃を突きつけられて戦いを強制されている状態である。
そんな彼らが時として帝国兵を上回る頑強さを示すのは、劣悪な状態に対する麻痺と持ち前の思考の遅さ、そして体制への恐怖によるとしか考えられない。

     

 ノキア島は戦前は風光明媚な観光地でもあり旅行関係の雑誌やポスターのイラストや写真でよく知られていた。それが帝国軍の軍靴に踏みにじられるのはまさに痛恨の極みである。共和国軍は一刻も早くノキア島を解放し、再びバカンスを楽しめるよう励んでほしい。

     

 帝国兵に何より求められるのは銃の腕前である。帝国軍では定期的に射撃競技会が開かれ、優勝者には賞金と休暇が与えられるそうである
 また、常日頃から銃が完璧に作動するよう銃を大切に扱うよう言われており、うっかり床に倒しただけでも周りから銃の命中率を損なうと非難が飛ぶほどであるという。

     

共和国軍におけるビールの生産・流通量が劇的に増加している。
帝国情報部はこれを敵の新たな攻勢の前触れではないかと危機感を強めている。

       

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