仕事を終え、帰路につき、風呂に入る。
僕は昔から大便のキレが悪く、トイレにウォシュレットも付いていなかった為か、いい年になっても肛門を介錯する際は紙しか用いない。
そのお陰で、寒い季節になると肛門が少しずつむず痒くなってくる。
その度に僕は人差し指と中指をズボン越しに短剣のように尻穴に突き刺し、数秒探検させたあとに匂いを嗅ぐ癖が出来た。
風呂に入る前には必ず。
まるで儀式、カトちゃんぺをするかの如く指を鼻の穴に近づけ、嗅覚を刺激していく…
人には決して敵わない領域がある。
今日の夜空には大きな月。
どんなに手を伸ばしても決して届くことのない大きな月。
嫉妬。
憧れを儚いものとして認めること。
それが明日への希望となっていく。
shit。それはうんこの匂い。
ハナタレを贖いものとして認めること。
それがassへの希望となっていく。