VRゲーム体験記
まとめて読む
VR(バーチャルリアリティ)ゲームというとソードアートオンラインを思い浮かべる人は多いのではないだろうか。ヘッドギアを装着すればそこは仮想現実世界、重装鎧を身に付け背丈ほどの大剣を軽々振り下ろし魔法で敵を蹴散らす勇者となって……
アニメ化されたのは2012年の4月。第一話を見て僕は「これが実用レベルになるのは当分先だろうなぁ」と笑っていたが、その当分先に入るか入らないのか曖昧な4年後にいつの間にかそれはやってきていた。
初めにそれを認識したのは4月に開催された、ニコニコ超会議の催しものの一つであったVR電流鉄骨渡り。それから8月の東京ゲームショーに加えVRに関する様々な体験レポート。4年前に笑いとばしていたあの光景がとうとうやってきた。
しかしぼくはそれを体験することなく、月日を過ごしていた。契機は12月だった。インターネットで交友のある友人(最近は更新してはいないものの新都社で活動してた方であり交友のきっかけも新都社のオフである)と夕食をとる約束をしていたのだがその前にVRの体験でもどうか?と。それから同月に更に2回、合計3回VRゲームで遊んだ。結果としては大満足だったがそれだけで終わるのは忍びない。そしてVRゲーム自体のレビューは書かれているが個別のゲームに関するレビューはあまり書かれていない様子だった。ぼくはそれに触れていければなと思う。なによりみんなに楽しんでもらいたい。これを知らないのはちょっともったいないとさえ思うぼくのお節介だ。……ここまで前置きです。毎度長くてすみません。
えらそーな前置き垂らしましたがVRゲームの概要については各自ぐぐってください。今回お話しするのは
・VR野球盤(アドアーズ渋谷店)
・ダイブハード(同上)
・ソロモンカーペット(同上)
・ブラスト×ブラスト(ドスパラVRパラダイス 秋葉原)
それに加えてその他シューティングゲームのレビューを行いたいとおもいます。
(筆者注:もしかしたら正式表記ではないかもしれませんが大目にみてください)
・VR野球盤
年末にとんねるずがやってるあれです。おもちゃででてるのが有名ですね。実際にバッターボックスに立ちこちらに向かってくるボールをバットで弾き返すだけの簡単なお仕事。ピッチャーもできるのかなぁと思ったのですが残念ながらVRはバッターのみとのこと。
ピッチャーはというと、選ばれた三枚のカードに球種が書かれていてカードの内容はストレート、カーブ、フォーク、に超スローボールに高速ストレートと見慣れたものから定番の消える魔球に分身魔球、炎の魔球、バッターの手前でしばらくとまり後から動き出すストップボール、亜高速で突き抜けるミラージュボール、果ては爆弾にスイカにラグビーボールとむちゃくちゃ。まぁバッターも負けじと反則レベルにデカいバットとか超合金バットはまだかわいいほうで、傘とか卓球ラケットやら冷凍マグロとカオスなものでホームランやヒットを重ねるわけです。
意識すれば広角に打ち分けることができますがまぁみんなだいたい思いっきり引っ張ります。しかもルール上ピッチャーが三球なげてヒットがでなかったらバッターは自動的にアウトなのでファールで粘ろうにも三回ファールしたらおわりなんですよね。
気持ちよく打球を外野に飛ばしても枠内に入らなければアウト。まぁムカつきます。何回「今のヒットだろ!」と抗議したか。
あと、超スローボールがべらぼうに打ちにくいです。二球連続で投げられたら流石に跳ね返せますが。あとフォークがキレッキレなので普通に態勢崩れます。ヤバいたのしい。
バントはできませんがプッシュバントだったらヒット狙えます。ホームランは知りません。
なによりも、ホームランを打つとチョー気持ちいい!バット投げる人いるんじゃないかってくらいわかるんですよね。ホームランの時。ホームランは良いです。脳汁でます。
野球盤として考えれば物凄く作りが良いですし恥ずかしながら何度も遊んでしまいました。うん、VRバッティングセンターマジで欲しいしこれ本当にすごいんで体験してみてください。
・ダイブハード
シューティングゲーム+脱出ゲームをコンセプトにしたゲームです。脱出ゲームと言っても鉄骨渡り何ですけどね。だいぶ刺激が強いのと高いところ苦手な人はやめたほうがいいと思いますがアドアーズで一番、VRとはなんぞやを体験できるゲームだと思います。
とにかく没入感がすごいんです。ヘッドギアを装着するとさっきまで部屋にいたのがいきなりエレベーター、高速でビルの屋上まで駆け上がりロボット達を撃退。ほとんど幅のない橋を恐る恐るわたりながら脱出のヘリに乗り込みクリア。
でもね、普通に怖いんですよ。足がすくむ。端からみるとふざけてるのかと思うくらいおかしな動きをしてるんですよ。でもやってる本人は落ちたら死ぬって状況ですからね。そして橋にしゃがむのもやっと。めっちゃビビりながらしゃがんでるんだけど段差なんて靴の厚さくらいしかないし周りはクッションなんだよね。本人は高層ビルの屋上にいるわけだけど。
待ち時間はそのシュールさでにやにやしていざ自分の番になったら後悔してください。いや、本当にVRすごい。
・ソロモンカーペット
魔法の絨毯で荒野を、砂漠を、洞窟を駆け抜け道中の悪魔(といってもデカいトカゲ)を火の玉でいじめていくゲームです。例によって没入感が凄くて狭いところ、特に天井が低いところでは頭をぶつけたくない!って姿勢を低くしてしまいます。ただ、シューティングの要素としてはちょっと微妙かなぁと思いました。なんか敵を殺してる、やっつけてる感がないんですよね。特にボス戦とか。これってソロモンカーペットに限らずいろんなシューティングゲーに言えることなんですよね。爽快感がない。
雑魚相手にしてもいまいちどこから現れるかわからない。で、いつの間にか後ろから攻撃されてて、ああ攻撃されてるのかと気づいてから当たってるのか当たってないのか、効いてるのか効いてないのかよくわからない攻撃をして……
これに関してはゲーセンでタイムクライシスとかハウス・オブ・ザデッドやってりゃいいしそこらへんはまだ発展途上だなぁと思いました。あれに出会うまでは。
・ブラスト×ブラスト
今回の大トリかつ完成度の高い作品。高速で町を駆け抜け、現れたロボット軍団を両手の銃で、剣で木っ端微塵にしていくのですがすごいです。
既存のシューティングゲームのように自動で進んでいく疾走感と迫力はソロモンカーペットよりも良い。剣を振り回して敵のロボットをやっつけるのも爽快感があります。うん、良い。ドスパラでVRを体験するならぜひ一度は遊んで欲しいタイトルだと思います。まぁ、ボス戦の俺何やればいいの?感はいまだ拭えませんが……
ゲームというよりアトラクション色が強いかな。
不満もありますがそれよりも感動のほうが上回ったかなと思います。というのも、上も下も後ろも360°すべてゲームの世界!ここまでの没入感は当然ながら経験したことなくその感動だけでも充分に感じます。今はまだ微妙だと感じるドラゴン退治やゾンビ帰りも年を重ねる毎に進化することを考えればわくわくするんですよね。不満はあれどすごいのはおなじですから。
個人的にはVRバッティングセンターは流行って欲しい。個人的にめちゃくちゃ爽快ですし楽しいんですよ。端からみるとシュール極まりないんですけどね。このレポートで少しでもVRに興味を持って頂けると嬉しいです。では、今日のとこはこれで失礼します。