2017年11月6日更新作品から
「た娘(タコさん)貝!」http://tsukinami.gozaru.jp/takosankai/index.html
月並先生作品。
2012年に新人コラボ企画やった時にはお世話になりました。
さすがに5年経ち、当時の同期もブラック企業もびっくりの離職率…あいや、今も元気に新都社で活躍している作家さんは数少なくなってしまったので、個人的にも頑張って頂きたいところ。
ということで、IDこそ17000番台だが、本作は前作・た娘さんの続編であり、タイトル変えて新連載でやることないのにと思うぐらい、前作の登場人物がそのまま出続けている。「To LOVEる」にダークネスがついた感じか。た娘さんたちのアイドル化計画なんて話が出てくるぐらいなので、この例えは間違ってはいないと思う(笑)
To Loveるに例えてしまったが、それよりも80年代の高橋留美子臭がするのが不思議なところ。絵は別に似ていないのだが、うる星やつらのラムちゃんのようにキャッチーな見た目とコンセプトのたこ娘がヒロインで、相方になる男の子の八郎が諸星あたると早乙女乱馬を足して2で割った感じがあるからだろうか。また、ブンシャカを始めとする様々な亜人達がわちゃわちゃと出てきてアクション盛り沢山で乱闘になるのもそれっぽい。
そして、単なる商業作品の模倣や劣化コピーというわけではない。新都社作品はしょせんはアマチュア作品だし、商業には載せられない過激なネタをバンバンと出してくるものばかりが目を引いてしまい、正統派の少年漫画だと中途半端な実力だと凡庸に感じてしまう。見応えがある作品に仕上げるのは難しい。
その点、本作は成功している方だ。ヒロインは非常にキャッチーな見た目だし、性格も正統派純情ヒロインしていて良い。また、八郎も変態だけどそれ以外の部分はとても好感の持てる少年漫画の主人公をしている。あたるや乱馬より好感度は高い。最近はキョン系やキリト系などのラノベ的男性主人公が溢れている中、今時珍しいタイプだ。
様々な動物の遺伝子を使ったバトルも見応えがある。前作からそうだったけど、敵となる獣人が「これ絶対かなわないだろう」と思うように強く感じさせてくれる。が、何だかんだで何とか勝ってしまうのだが、それも結構説得力を持たせてやってくれるのが凄い。第四話と第六話のバトルは非常に洗練されていた。戦略性・アクション・敵への説得・心理描写すべてバランスよく描けていて、実に見ごたえがあった。前作に比べ、断然見やすく、成長が見られる。
で、第七話ではバトル転じて、アイドル化計画が進んでしまって恋愛モードの話にもなりそう。バトルも日常もバランスよくやってくれて飽きさせない。文句のつけようがない。もっと評価されるべき作品だろう。
あ、文句のつけようあった。
これで更新頻度が高ければなぁ…。
以上です。