「あとはどうするって話だよ、ポルカは」
「もう食べられてもかまいません」
「馬鹿をいう、拙者たちにその趣味はござらんよ」
今や、貴族の家からも出されて、
他に職の宛ても無いポルカは、
宿願かなって、あとは何もない抜け殻の様であった。
(参ったな、調子にのって引き受けた
クエストだったけれど)
ポルカの処遇については考えてなかった、
このまま外に放逐してしまうのはあまりに無防備だ。
「賊にも今回のことは知れてる、
できるだけ安全は確保しないと」
ポルカの引受先を訊ねてまわるものの、
「自分から食われるマネをするような、
奴に務まるしごとはないね」
断れることのほうが多い、
また引き受ける相手も、
ポルカの放言したものを間に受けた、
変態のような輩が大概であったりもするからに、
(どうしたものだろうか?)
「ポルカは何が出来るんでござるか?」
「ええと、裁縫から家事全般はできますが」
「そのほかには?」
「他にはカカシの修繕をやらせて貰いました」
「それ、いいかもしれない」
レンネル・ジャーヴィッツは、
カカシ修繕の募集ビラを見つけて、
「ここに行ってみよう」
イワニカ・カーツベルト、彼女は、
ミシュガルドの農業発展のために、
働くカカシを大量動員した人だったが、
最近そのカカシがよく壊れるので、
苦労していたのだ。
(といっても私もカカシを撃ったことが、
あるんだけどね)
レンネル・ジャーヴィッツはカカシに、
少し抵抗を覚えながらも、
「この子がポルカね、大丈夫、
身の安全は保障するわ」
「ありがとう、イワニカ」
「え、本当にいいんですか?」
「いったであろうポルカ、
拙者たちにその趣味は無いと」
六録緑とレンネル・ジャーヴィッツに促され、
「ありがとうございます!
わたし、誠心誠意働かせて貰います」
こうしてポルカは働くカカシさんの、
修繕員として動員され、
その手腕を発揮したのであった。
さあ君もカカシを飼おう!
――――――スーパーハローワーク商業連合国