Neetel Inside 文芸新都
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お、っ、ぱ、い
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 お、っ、ぱ、い。
 なんと甘美な言葉か。
 宇宙の神秘が詰まった双丘は、僕の感情をかき乱す。
 お、っ、ぱ、い。
 嗚呼、至高なるその存在。
 気高く崇高で純粋。天上から零れ落ちたダイヤモンド。
 まさに僕はおっぱいのために生まれ、おっぱいのために生き、おっぱいのために死ぬ。素晴らしき哉人生!
 テンペスト・ストーム、ペティ・ペイジ、チェスティ・モーガン、松坂季実子。彼女達は我が青春。
 ラス・メイヤーと野田社長こそが心の師匠。ああ、おっぱいよ永遠なれ。


 蒸し暑い夏の日、授業中。今日も僕はある一点を見つめ、自らの性的嗜好を満足させていた。
 麻冨美子。我が心のオアシス。制服越しからでもわかる、豊満な乳房。ワイシャツを押し上げ、窮屈そうにブレザーに収まっているそれを目にするたびに、僕の心はえも言えぬ満足感で満たされる。
 窓際最奥に座る僕から見て、彼女が斜め前に位置しているのが残念だ。この位置関係が逆ならば、窓を見る振りをして一心にその素晴らしい肉体を正面から観察できるというのに。
 今はただ、振り向いた時などに時折覗く美の片鱗を、むさぼるように見つめるしかない。なんと悲しき片思い。
 果たしてあのおっぱいを自分の好きにするためにはどうしたらいいのだろうか。恐らく一番の近道は、麻冨美子本人と仲良くなることだろう。薬その他の方法で眠らせ、思いのままにするという方策も無くは無いが、そのために越えるべきハードルが多すぎる。やはり順当な異性交遊の一環としておっぱいと接触するのが最善だろう。
 教師の声が聞こえる。彼女を指名した。
 立ち上がる麻。
 黒板を見る振りをして、身を乗り出す。
 どうみても肩がこるであろう物体を抱えた彼女の姿を、斜め下から捉える。後ろからでは分りづらいトップとアンダーの差がありありと伺える。恐らくサイズが合っていないだろう制服の内側で、豊満な肉隗がひしゃげている様子を想像する。
 ベストとは言えないが、中々のアングル。心のシャッターを切る。永久保存だ。
 回答を終えた彼女が椅子に座る。その拍子におっぱいが揺れた。ほんのわずかではあったが、その柔らかさを想像させるには十分の振動であった。
 偶然目にしたその光景に、僕の心は大いに興奮した。
 素晴らしい、素晴らしい、素晴らしい。
 やはりおっぱいの魅力は静止画ではなく動画でこそより発揮される。貧弱なおっぱいより豊満なおっぱいが優れている理由の一つだ。
 考えれば考えるほど、見れば見るほど、彼女のおっぱいの魅力に憑りつかれていく。
 どうしようもないこの思い。この煩悩が解放される日は来るのだろうか。
 いや、僕は自分の手で掴んでみせる。
 幸せの、塊を。


 放課後、人も疎らになった教室。
 帰ろうかと出入り口まで歩み寄り、最後に教室内を一瞥。
 教室の中心で談笑する女の子たち。その中には麻の姿もある。
 身振り手振りを交えて、他愛もない会話に講じる少女達の姿はほほえましい物である。
 しかし――。
 麻が会話の口火を切るときの周囲の反応、彼女を見る少女達の視線。そういったものに、漠然とした違和感、不安感のような物を覚えた。
 彼女は周囲から浮いている。
 確信はできない。だが、空気や雰囲気といった物が、僕の感覚に訴えかけている。
 理由はわからないが、彼女は嫌われ者の素質を持っている。僕と同じ素質。
 何故だろう? あんなに魅力的なのに。
 ふと少女達の一人と目が合った。僕は顔を伏せて、そそくさとその場を去る。

       

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