Neetel Inside 文芸新都
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脛毛王女と巨乳爺や【完結】
白痴にも書けるラブソング【20/7/9】

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寒い季節の暖かい日の中
ひょっこりと顔を出した芽には
気づけば春になり
つぼみも出来て
一輪の花が咲くでしょう

風の強い心許ない夜
静かに身体を低にして
ただ耐えるその姿には
いつか明ける日が射すでしょう

誰かに望まれ
生まれ来る命は
儚いようで力強く

いつか何かを少しずつ覚えて
振り向かずに立ち上がりました

周りを見渡せば
背の高い木々が静かに佇む暗い森の中
怯え震えて
つぶさに見れば
同じように咲く一輪の花

少し遠く触れあえないまま
それでも互いをただ感じあい
やがて大きくなる頃には
それぞれの枝は触れあうでしょう

生まれた環境や土の色なんかで
色も形も変わりあう中

出会いと別れを少しずつ繰り返し
大切なものを覚えるのでしょう


冷たい雨の後の
暖かい木漏れ日が
そっと照らしたその花は
人知れずきれいな色で

何度も何度も何度も
躓いて傷つくばかり
痣だらけになりながらも
少しずつ大きくなっていく

何のために生きているのだとか
思い悩む夜も少なくなく
流した涙で海出来れば
新しい命も育つでしょう

誰かに望まれ
生まれ来る命は
儚いようで力強く

いつか何かを少しずつ覚えて
振り向かずに立ち上がりました

       

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