Neetel Inside 文芸新都
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要するに短い話なんだよ
BL

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 そのウィルスは、いかなる抗体物質も受け付けず、様々な方法で人々の体に潜り込む。前述の通り治療法は無く、一度罹ってしまえば一生治ることがない。
 感染する経緯は不明。気付けばそのウィルスは社会に溶け込み、非常に限定的且つ被害の大きい症状をもたらしていた。
 Blind-Love-Virus、略称BLウィルスは、感染者をその名の通り恋に限っての盲目とする。……男は男に、女は女に。同性愛者と一括りにされるものとなってしまう。
 ――時は2017年。年々減り続ける出産率に拍車をかける形で、このウィルスは姿を表した。


『BL』


「最近の新都社はBLに侵されている……っと」
 軽快にキーボードを叩き、最後に一際強くエンターキーを押す。ふう、と、俺は軽く溜め息をついて、天井を見上げる。
 もう夜中に差し掛かるといった時間。現代の人間は深夜まで起きていて当然なんだと自分をごまかしながら、懲りずにキーボードを手元に寄せる。……BL、か。
「どんなに散々なシチュでも、男女ならなんでもいける。 フタナリとか言う曖昧なものとか、ホモセクシュアルは無理だぜ」
 そうなのだ。俺は一般人が引くほどまでに多彩なシチュエーションを受け付けるが、性別が絡んでくると急に守備範囲が狭まってしまう。
 最近ではボーイズラブだの百合展開だのとネットの住民は囃し立てているが、俺個人の違憲を言わせてもらうと、そんなものは動物として間違っている。恋愛の自由だとか言う奴に限って、何かしら後ろめたいものを感じているに違いないのだ。
 だってそうだろう。進化にしろ創造にしろ、人間は男女、つまりは“つがい”として完成したんだ。それが“知能がある故に”だなんてもっともらしいことを理由にして、同性愛などという言葉が作られるまでに到ってしまった。
 狂おしい、まっこと狂おしい世の中だッ! いや、今だけじゃない。昔が狂っていたからこそ、今が狂っている。そう、狂っているのだッ!
「男女の組み合わせ以外は認めんぞ! 何度も言うが、ポテ腹ダルマ触手グロ人外死姦レイプSM純愛、男女の組み合わせならばありとあらゆるシチュエーションを受け入れることが出来る! しかし、ホモセクシュアルレズビアンフタナリ僕男の子だよ……だと……? ふざけるなッ! ロリやショタ、この二つは認めよう。だが、逆ロリなんて言葉が出てきてしまうこの狂った世の中だけは許せない。許せないのだッ!」
「…………兄ちゃん、うるさいんだけど」
「うおっ!? 居たのかよルーク」
 どうやら熱くなりすぎた俺は知らずに声を大にして喋っていたようで、怪訝な顔をしたルークが俺の部屋の扉、そのすぐ傍に立っていた。
 非常に恥ずかしい気持ちでいっぱいになってしまった俺は、コホン、と誤魔化すように咳払いをして、ルークに向き直る。
「あのな、俺は別に危ない人じゃないんだよ」
「……僕がうるさいって思ってるのに、どうしてオナキン兄ちゃんの言い分を聞き入れることが出来ると?」
「このオナキン・スカイウォーカー! たとえこの身が社会不適合者の一番槍を手に進んでいるというニートだったとしても、自らの誇りは捨てたりなどしないッ!」
「…………兄ちゃん、うるさいんだけど」
「ごめん」
 もう夜中なんだから、ちゃんと静かにしててよね、と。最後に一言付け加え、弟は部屋から出て行ってしまう。――何かが冷めてしまった。
「暇だし本スレでも見るか」
 して、結局俺はいつもと同じ行動に移るのであったが、更新ボタンをクリックし、数瞬後にPC画面に現れた文字は俺を戦慄させるものだった。



755 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:30:13.91 ID:T+5k+Kpg0
漫画かくため長時間パソコンとにらめっこしてたら疲れてしまった
気分転換に誰かなんか簡単な設定考えてくれ、いじってみたいお


757 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:32:54.95 ID:D4yX4QnI0
>>755
今の瞬間三行になった設定が偶然にもあるぞ。

 そのウィルスは、いかなる抗体物質も受け付けず、様々な方法で人々の体に潜り込む。
 前述の通り治療法は無く、一度罹ってしまえば一生治ることがない。
 感染する経緯は不明。気付けばそのウィルスは社会に溶け込み、非常に限定的且つ被害の大きい症状をもたらしていた。
 Blind-Love-Virus、略称BLウィルスは、感染者をその名の通り恋に限っての盲目とする。
 男は男に、女は女に。同性愛者と一括りにされるものとなってしまう。


761 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:34:46.28 ID:T+5k+Kpg0
おまえらどんだけ魔王好きなんだww

>>757
洒落にならないウィルスだなww

764 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:36:02.51 ID:T+5k+Kpg0
よく考えたら>>757のウィルスって人類が滅亡するぐらい危機的なものじゃね?


767 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:37:04.97 ID:GcqEaAms0
>>764
!!!!!

米軍だか忘れたが、戦争の兵器として相手の兵士をホモにする武器を開発してるらしいな




「ホモにする武器……だと……?」
 ちなみに、757の書き込みは俺だ。個人で考え得る最大の恐怖を込めたウィルス、それをネタに何かを書こうと思っていた。しかし、予想に反してその反応は妙に現実じみた言葉だった。
 半信半疑。完全にその情報を受け入れることを拒否した俺の頭は、即座にキーボードのキーを激しく叩く。――冷めたはずのものが、またもや熱し始めていた。




768 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:37:54.63 ID:D4yX4QnI0
>>767
まじかよ……俺の妄想より、やはり米軍の方が先に進んでいるんだな……。



 書き込みをしておよそ五分。このままこの話題は流れるのかと思いきや、不意に一つのURLが含まれた書き込みが現れる。



774 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2017/08/23(木) 00:41:58.77 ID:GcqEaAms0
これだこれ
http://www.heiwaboke.com/2017/06/post_3212.html



「これ、は」
 そこには、恐るべきことが書かれていた。


・・
・・・

「ルーク、起きてるか」
「……起きてるよ。何か用?」
 オナキン・スカイウォーカーはその問いに応えず、無言でルークが寝るベッドへ近付く。
「どうしたの、兄ちゃん。なんかふいんきが恐いんだけど……」
「ルーク、俺は前々からお前のことが好きだったということを“事前”に伝えておく」
 ジーッ、とオナキンがおもむろにジーパンのチャックを下ろす。その下には下着があるはずなのだが、そこには半月形に反り返るカリバーが、その、強烈な存在感を放っていた。
 それを見たルークは、咄嗟に息を呑む。今は深夜、もしかしたらこれは夢なのかもしれない。でも、何故こんなにも現実感があるのだろう。目の前の光景は非現実じみたものだというのに。
「な、なにしてるの兄ちゃん。とうとう頭がやられちゃったの?」
「ルーク、俺は間違っていた。本当は男女の組み合わせなんてありえない、同姓こそが真に心が通じ合う仲になれるのだと、今分かったんだ」
「兄ちゃん……やめてよ、僕、男の子だよ……?」
 ルークの静止など何処吹く風、オナキンはまるで名前の如くオナ禁している餓えた手付きで、ルークの服を素手で破った! やべえ!!
「うひょおおおおおおショタっこかぁいいよおおおおおお持ちかえURYYYYYYYYYY!!111」
「やぁ、兄ちゃん、やめてよぅ」
「あはああんもううちょっと細めの体とか名前に違わぬ美形具合とかでもちょっとやっぱりしょた入ってるとことか色々ちっちゃいとことかあああん襲う」
「あっ、アッー!」

・・・
・・


 BLウィルス。感染経路は――PC。
 LCDを弄ってどうたらこうたらぶっちゃけサイボーグ009でライトを使ったこんな感じの話があったような無かったようなおわり。

       

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