要するに短い話なんだよ
『対決! ニーテル対ブラックニーテル!!』
「食らえぇええ! 必殺、ウィークリーボーイズ!」
どーん!! 僕達私達のニーテルが必殺、ウィークリーボーイズがブラックニーテルにヒットした!
一発の威力はそれほどではないが、連射が利くこの必殺技。繰り返し放たれるウィークリーボーイズに、ブラックニーテルはたじたじだ!
「ぐふう! 中々やるではないか、ニーテル! だがな、こちらとて生半可なフェイクではないことをおしえてくれるわ!!」
ずもももももとブラックニーテルの拳に闇のパワーが溜まってゆく! 拳の周囲の空間をも歪曲させているその力は、確かにただのフェイクではない!
「なっ、何をする気だブラックニーテル!」
「ふはははは!! 何と聞かれて答えるほど馬鹿ではない! ――必殺! イッパゲイション☆A☆N☆A☆ティーチャー!!」
「ぐわあああああ!」
空間歪曲ANAシステムを軸にした、“イッパゲイション☆A☆N☆A☆ティーチャー”! その威力はニーテルの必殺技をも凌駕し、またニーテルの装甲をごっそりと持っていった。
「ぐ、くそっ……なんてパワーなんだ! 全ての能力において、こっちのほうが勝っているというのに……!」
「ふはは! 我がANAシステムが完成した暁には、ニーテルなど敵ではないわ! 然りッ! ニーテルよ、お前は今跪いているッ!」
「文藝バルカンも、ヤングソードも、きぼん砲も、ニートビームも効かない。だめだ、どう考えても、勝てるわけがない……!」
ニーテルは勝てないのか! このまま、ブラックニーテルが勝ってしまうのか!
――世界が絶望したその時、奇跡は起きた!!
傷つき跪くニーテルの前に、光り輝く女性が姿を現したのだ!
「あ、貴方は……?」
「私の名はフェルシー・キルナリエ。ブラックニーテルと同じ存在」
「同じ、存在? いきなりなにを」
「説明している時間はありません。とにかく、あのブラックニーテルを操っているのは私と同じ存在――穴先生、混沌の権化」
ニーテルの前に姿を現した女性が、すーっとブラックニーテルに指を向ける。
「ブラックニーテルは、確かにパワーがあります。しかし、一つだけ、弱点があるのです」
「弱点!?」
「そう、ブラックニーテルは60秒間に360回攻撃されることにより、そのコントロールを失います。同時に、ブラックニーテルを守る装甲が全てその効力を失います。その時がチャンスです」
「――ふっ、ばれてしまっては仕方がない」
そう言うと、ブラックニーテルの頭上に人影が現れた! しかし、どう見てもフェルシーという女性とは似ていない!!
「私の名は穴先生。フェルシー・キルナリエと同一存在にしてブラックニーテルを行使する者ッ!」
「穴……先生……! お前がブラックニーテルを生み出したのか!」
「違うな。私は行使する者。ブラックニーテルを創造せし“あのお方”は、今もこの場を見守っている」
「あの……お方……! あのお方とは一体誰なんだ!!」
「答えるわけがなかろう! ……弱点をしっていい気になっているようだが、60秒間の間に360回の攻撃を、本当に当てられると思っているのか!!」
穴先生はその言葉を最後に姿を消す。同時に、ブラックニーテルが再び拳に闇のパワーを溜め始めた!
「まさか、またあの技を!」
「ふはははは! 塵も残さず消えるがいいわ!! 必殺! イッパゲイション☆A☆N☆A☆ティーチャー!!」
「くうっ! 終刊シールドが間に合わないッ!?」
ずどどどどどどおおおおおん
「――な、なんで」
「……例え分身でも、私は私。その私がニーテルを殺すなんて、ぐっ、許せない……!」
「フェルシーさあああああああん!!!」
イッパゲイション☆A☆N☆A☆ティーチャーはニーテルに届かず、代わりにフェルシーを貫いた。身を挺して、ニーテルを庇ったのだ……!
「ふはははは!! 前々から私と同じ存在など二つといらぬと思っていたが、まさか自分から消えてくれるとはな! これで私を縛るものは何も無い。まずはニーテル、お前が自由となった私の架け橋となるがいい!」
「許さないぞブラックニーテル!! お前は、お前は絶対に許さない!!!」
ニーテルは傷ついた体を起こし、再度ブラックニーテルと対峙する!
「ダメージは無くとも、360回当てればいいんだろう……なら!」
「む、何をする気だ!」
「うおおおおおお文藝バルカン!! 続いて、必殺! ウィークリーボーイズ!! ――――いっけぇぇぇぇえええ!!!」
「ぐわっがあぐああああああああああらめええええええええええええ!!!!11」
18秒。それが、360回の攻撃を当てるまでにかかった時間。
「まさか、こんな、馬鹿なあああうわああああああああ???????????????1???????????WarningWarningningnWWWWWWWwデータベースエラーが発生」
「今しかない!! 超必殺、ニューキャピタルカンパニー!!!!」
かくして、ニーテルはブラックニーテルを打ち倒した。しかし、その背後に強大な敵が潜んでいることを、ニーテルはまだ知らない。
カタギじゃないとはどういうことなのか! adultcybernet.comとは一体なんなのか! そして、“あのお方”とは誰なのか!! ……それは、また別のお話。
ゆけ! 僕達私達のニーテル!! 戦いはまだ、始まったばかりなのだから!!