記念していいんだかどうなんだかという感じで始まりました「ショムニ沢たかをの『書くラジオ』」。
第一回目を記念してわたくしこの【東武ホープセンター】という世界で一番希望のない場所からお送りしておりますけれども。
今も隣をカラカラゴロゴロとトラベルキャリーを転がした女が、男が(※1)、通る通る。聞こえていますか？ 聞こえてくださいね。
手頃なカフェを探しているのですが、コロナ禍のくせにいけませんね、池袋は。カフェに座っている連中の多いこと多いこと。落ち着いたところで、正式なオープニングを始めたいところなのですが、難しいかな。
実はいまわたくしマカロンを持っておりましてね。6個入りの。105分待ちでして、待ち合わせの。ある舞台女優さんに差し入れしようと思って買った直後に「生菓子の差し入れはまずいんじゃないか」と思い至りまして。渡さないで観に行こうかなとも思ったんですが、マカロンがダメになるのも嫌なので、舞台は明日にして今日はせっかく買ったマカロンを誰かに贈る日にしようと考えた。そこでバレンタインデー前後にマカロンを渡しても他意なく受け取ってもらえそうな人を探していたら、池袋「遮光器土偶」のかなえさんが105分待ちだそうで、いや「遮光器土偶」流石にいかんわ。頼むからHPにスリーサイズを表記してくれ。余白を与えられると想像してしまうから。
違う、違う、風俗嬢じゃねえし。「今から来れる？」って聞いたら、105分待ちだそうです。ということで、帰るに短し待ちぼうけには長しってんで、いまベッカーズを見つけてこのあたりの文章を打っています。ちょうどよく有線が流れてきました。本ちゃんのラジオのオープニングトークには少し短いですが、書き起こしだとみなさん疲れますでしょ？ この辺で1曲目いっちゃいましょう。
池袋ベッカーズの有線からの1曲。バングルスで「マニック・マンデイ」
- - -
お聞きいただきましたのはバングルス「マニック・マンデイ」でした。
「ショムニ沢たかをの『書くラジオ』」。今回から始まりましたこの番組ですが、聴くラジオならぬ「書くラジオ」。皆さんがこの文章を読んだ時間が放送時間。読むスピードで尺も自由、ポーズ・リジューム・巻き戻し、なんでもござれの(任意の数)n分間。曲の再生はあなたのライブラリ、もしくは配信・購入・YouTubeから。――「マニック・マンデイ」見つかりましたか？ これならJASRACを怖がる必要なく音源使用可能になるので、正直言って無敵です。
基本スタンスは1発録りですが、当然文章の体裁やウラドリ(ファクトチェック)など適宜文章でしかできない編集を加えてお送りします。パーソナリティ兼放送作家なのでね。今回なんか、下のほうに注釈も入れちゃった。
お送りしていくのは中学生からラジオを聴いていて、規模は小さいけど実際にラジオで話した経験もあるわたくし「ショムニ沢たかを」ですどうぞよろしく。
- - -
それではここで交通情報です。警視庁交通センターの石原さとみさん、お願いします。
はい。都内は環八通りの流れが悪くなっています。また、千葉県船橋市ニエキロの交差点は事故のため片側通行、都内まで35分となっています。それ以外は各地車の流れは順調です。
ありがとうございました。警視庁交通センターの石原さとみさんでした。
続いて電車の情報です。オラ急オラオラ線は代々木上原駅で人身事故が発生した影響で、東京メトロ千代田線との直通運転を中止しています。ダイヤが乱れていますので、お出かけの際は確認を忘れないようにしてください。
さて、この番組ではフリートークの内容からトークテーマをなんとなく決めていきたいところなんですが、あいにく生放送じゃないので送られたメッセージは次回読むことになりますね。1回目のテーマどうしましょう。お便りが全く来ない場合も考えなくちゃいけない。その場合、ひとりでもハチャメチャ話せるテーマにしなくちゃね。ひとまず、
【文芸誌で書くラジオ、あなたなら何がしたい？】
にしましょう。もちろんノンテーマのお便りや感想・意見・これをやれ、こいつを出せ、オレを出せなどアイデアなども受け付けます。
コーナーもやっていきます。番組の文章量からして1回の番組で1〜2コーナー回していく予定です。今週は、
【今週のコレをみた】
改行やゲシュペルトは適宜エコーやSEをかけているつもりですから心の耳で聞いてください。
【今週のコレをみた】です。とりあえずわたくし「ショムニ沢たかを」が読んだり観たり聴いたりしたものなどの話をします。今回はコレだ。
【名探偵コナン劇場版】
大きく出ました。劇場版全部の話です。1月後半からこの前にかけて、わたくしずっと観てました。「緋色の弾丸」の本来の公開予定時(2020/04/17)に、映画好きの友達から「1年延期になりましたから、コレでゼロから追いつけますね」と言われたのを、二つ返事で「あー観る観る」と返していたのを思い出したのが先月半ば。毎日のように仕事終わりにコナンを観まくった訳です。ではいきましょう、
【オレが選ぶ劇場版「名探偵コナン」ベスト3】
BGM:謎(小松未歩)
コナン主題歌で有名な曲といえばコレですね。小松未歩さんの「謎」流れてきました。では「謎」に合わせて……
３位 銀翼の奇術師
２位 紺碧の棺
１位 絶海の探偵
劇場版コナンのポイントは
①人が死ぬ(ミステリー)
②何かがぶっ壊れるorぶっ壊れる危機に陥る(スペクタクル)
③コナンや味方助演キャラが犯人や黒幕を戦闘でねじ伏せる(アクション)
の大きく3点です。言い切っちゃいます。そこで3位は第8作「銀翼の奇術師(マジシャン)」。怪盗キッドが最初に助演級の扱いを受けた回ですね。これは舞台設定が飛行機の中で、ハイジャックの話なんですけど、コナンの他作品って、舞台設定が米花市や地域に設定されてるものがあって、場所の感覚が広すぎて訳わかんなくなることがあるんです。推理にしても、展開にしてもついていけない。でも「銀翼〜」はほぼ密室の話なので、トリックにも納得感があります。
続いて2位は11作目「紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」。こちらも島の中でサスペンスもスペクタクルもアクションも完結します。園子と蘭がフィーチャーされた回でもあり、園子ファン(他キャラみたいに勇み足で無駄死に仕掛けたり、余計な犯人の手助けをしちゃったりしないから)のわたくしも満足という出来でした。
1位は17作目「絶海の探偵(プライベート・アイ)」。それまでほぼ脚本を古内さんというアニメ編でも担当されてた方が手がけていたのですが、今作はドラマ「相棒」などを手がける櫻井武晴さんが書いています。ちなみに櫻井さんは新作「緋色の弾丸」の脚本も担当されています。さすが「相棒」。これまでのファンのホーム感に支えられてきたであろう、チカラワザのトリックや展開が、この作品ではほぼ無理のないように精巧に作られてる。
コナンは薬で背が縮んだり、電気と磁力でツボを刺激してキック力が倍増する、ある種のSF的世界観ですが、コナンがヒーローとなる装置としての使用はいいとしても、ちょっと現実の科学理論を無視し過ぎていて閉口、という作品がここまで続いていた印象だったんです。5作目「天国へのカウントダウン」では灰原さんに自由落下の法則まで語らせていたのに……。
そこへ来ての「絶海〜」は良かった。やはり良質な脚本があれば、謎のスペクタクルを使いまくらなくても良作は生まれるのだと実感した作品です。まあ、そのあとは安室だの赤井だの世良だのが出てきて、劇場版もコナン一味の内輪ネタに傾倒していってしまうのですが。ここへ来てのそれは惜しい流れかなーと思いつつ、そろそろお時間。
コーナーの最後は私の好きなコナン主題歌を。GARNET CROWで「夏の幻」お聞きください。まだ初春だけど。
- - -
ここまでお送りしております、「ショムニ沢たかをの『書くラジオ』」。お相手はショムニ沢たかをです。
初回放送、いかがだったでしょうか。コーナー名に「今週の」とあるように、反応が来れば週一目安でやろうかと思っていますが、この試みへの皆さんの反応しだいというフシがあります。「コナン知らん」という方も、来週はまた別の何かを紹介する(もしくは別コーナーをやる)のでどうぞ聞いて、いや読んでくださいな。
ということでお付き合いいただき、ありがとうございました。ここまでのお相手はショムニ沢たかをでした。このあとは「BGNニュース」を挟んで「JRAプレゼンツ 明日の穴馬を探せ！」「全農 おいしいお米で乾杯！」
また来週？
※1 「女が、男が」は「男が、女が」より言いづらいね。最初の句に撥音がくるのがよくないんでしょうか。些細なことでしょうけど、ここにも長らく日本が男性優位だった(むろん世界もですが)名残が表れているのかななんて思います。
