第十一幕:解放と期待と、そして黒幕たちのふしだらな野望
お姉様の艶姿と、魔道具の甘い痺れ、その相乗効果にすっかり参らされた寛幻クン。存分に性感を昂らせた挙句オーガズムに導かれた美少年は、大きくしゃっくりを起したように下腹部を上下させると、初めての強制自慰を果たすことを余儀なくされました。
「んはあああぁぁ、も、も、もうダメッ…イク…イクイクイクイクイクウウウウゥゥゥ―――――—ッ……」
素足の先を床に突き立て、ああんッと喘ぎ悶えながら、白濁とした濃厚な液体をびゅびゅッと尿道口から発射させられる羽目となるのでした。
失神したように項垂れた寛幻少年は、心悸亢進を抑えきれませんが、いまだ半分エレクトしたままのペニスから滴る精液をビーカーのような入れ物に採取される間、その恥辱を堪えるしかありませんでした。
「よーく、頑張ったわね、坊や。お姉様に褒めてもらいなさいな」
マダム・カガミは寛幻の手鎖を外し、制服を返してくれながら、労います。
「仕方ないわ…よく頑張ったわね」
小夜子さんも同じ言葉を漏らします。その優し気な声音に安堵する美少年。が、そこにはあえなく精液を奪い去られてしまった敗北感と、それを彼女に見られたはずかしさがミックスします。
「さてと、坊や。私たちは今後もその貴重な精液を頻繁にもらいに来るからそのつもりで、ね。次も坊やが男の子に生まれてきたことを後悔するほど、心地よくなるスチュエーションを用意しておくからそのつもりで、ね」
と、不吉かつ、怪しげな笑みを浮かべ、マダムは囁くようにいます。そこには、これからも小夜子嬢への卑猥な拷問を予告しているにほかなりません。変態気に目覚めた美少年にはどこか心ときめく興奮があったことも事実なのです。
「坊やはお先にお帰りなさいな。安心なさい、お嬢さんは私が送迎していくわ。あなたという大切な種主を興奮させる対象を乱暴に扱ったりしないから…」
その言葉を信じた寛幻は、放心したような感覚の中、洋館を後にするのでした。
美少年が解放されて間もなくのこと、洋館の外に泊まったベントレーの中で二人の人物が会話します。
「あれでよかったのですか、御嬢? 調教としては不十分だったかと…」
「よかったわ。まだ自慰行為も未経験の子ですもの。マスターベーションの心地良さを記憶に刻み込むだけでも価値ある時間よ。前々からマークしていたけど、家柄も育ちも、顔立ちも申し分ないわね。彼の性的趣向が良く分かったことだし、今後もスペルマは確保できるめどが立ったわけだし、ね…。今後も協力してもらうわね、カガミ…」
「わたくしでできることならば、何なりと…」
マダム・カガミが遜る様に首を垂れる相手の首筋には、小さなロザリオが光り輝いているのでした―――—。