Neetel Inside ニートノベル
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不人気叩かれ文芸作家の僕がプロデビュー…
21・事件解決!!!!

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ガチャ!!

「牧野さん!」
「ダーリン!」
「先生!」

ドアが開いて連絡を受けた桜子さんとエリナと澪奈さんが飛び込んできた。

警官は
「何ですか?貴女たちは!!」と叫んだ。

桜子さんは
「牧野さんのアパートの大家、その娘の母親です。
牧野さんは楓の面倒をみて下さっているだけで、変質者とかそういう事は絶対にありませんから!」と涙ながらに訴えた。

エリナは
「あたし牧野先生の隣に住む共同創作者!
Var redo!!!これ以上ダーリンを拘束するなら国際問題に発展するからSätt ut den ansvarige!!!Du släpper mig i helvetet!!!!」とスウェーデン語まじりでわめき散らす。

澪奈さんは
「カミナリマガジン編集、田所です」と静かに言い、警官に名刺を出す。

僕にこっそりと
「大丈夫です!!殺人の現行犯でも無罪にする弁護士ドリームチームを結成しますので、先生のお名前に傷がつくような事は絶対にありません!」と耳打ちした。

殺人犯を無罪にしちゃダメでしょ……でもさすが澪奈さん、なんだか頼もしい。

さらに小声で
「先生、いざのとなれば実弾を使いますのでご安心を」と言う。

実弾…?と澪奈さんの下げている紙袋をちらりと見ると中には無造作に札束が……ばっ買収とか絶対にダメですよ!!!

警官はなおも
「キミはどうやら女性の気を惹くのはお得意のようだが、警察はそうはいかんぞ!」とスゴんだ。

その時、別の警官が入って来て
「はぁはぁ、山本部長!
本署で連続少女つきまとい犯を捕まえたそうです!
例のホムセンジョーカーと共に気を失った網田でした!」

え? 網田さん……?……アンタって人は………

「なに!? どうしてそれが分かった?」

要約すると、ホムセンジョーカー事件で気絶した網田さんは病院に運ばれ、身元を確認するために財布の中を調べると被害少女の落としたリボンが入っていたという。

目が覚めた網田さんに警察が問い詰めると白状し、彼のスマホからは大量の少女盗撮画像が見つかり逮捕されたらしい。

警官は
「しっ、失礼しました!」と立ち上がり、僕に敬礼して頭を下げた。

「誤解が解けたのなら僕はいいです。それより楓ちゃんによく謝って下さい」

「誠にすみませんでした!!!!」と警官は机に頭を打ち付ける勢いで頭を下げた。

僕は、感情が爆発して泣きじゃくっている楓ちゃんの頭をそっと撫でた。


僕達は交番を後にした。

澪奈さんは楓ちゃんに
「ありがとう、牧野先生を守ってくれて。弊社を代表してお礼申し上げます」と頭を下げて抱きしめた。

楓ちゃんは涙をぬぐいながら
「お兄ちゃんの彼女になるんだから命がけで守らなきゃ」と微笑んだ。

「じゃ、彼女さんの健闘を称えてみんなで何かごちそうでも食べましょうか。
何だっておごりますよ!!!」と例の紙袋を持ち上げた。

危なっ!扱い雑すぎ!!

そして澪奈さんはエリナに
「#イケメン格闘家ってやっぱり牧野先生だったじゃない。
エリナに聞いても違うって頑なに言うから……」と呆れたように言った。

「しょ、しょうがないでしょ!ダーリンは強いのにそれを隠したがる真のサムライなんだから」

桜子さんは
「牧野さん、本当にいいんですか? 警察からの感謝状を辞退しても」と言う。

澪奈さんは
「カミナリ大賞受賞と同時に#イケメン格闘家ついに正体を明かす!とすれば、話題爆上がりだったのに」と僕を軽くつついた。

「僕は普通に地道に生きたいだけなんです。先ずは小さいところでいいからちゃんと就職して社会的な信用を…」と言うとみんなは冗談と捉えたようで爆笑されてしまった。

       

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