Neetel Inside 文芸新都
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自信の無い君へ
期待

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「僕達も頑張るから君も頑張ろうね」
 
こういう背中を押すような、鼓舞するような言葉を聞くといつも思い出す。
 
それは高校生3年の頃、免許センター内で合否が表示される大きなモニターの前の出来事。
自信がなくて緊張する私から出た弱音であった。「落ちてもまた挑戦すれば良いもんね…」
 
「ダメだよ」

お金がもったいないだとか、時間が無駄になるとか沢山あるのだと思う。
もしかしたら受かって欲しいと思う親心だったかもしれない。
何気ない。何気ない、日常の一言。
 
親への感謝やお金の大切さがしっかりと備わっているのなら、きっとこの4文字の言葉にこれほどの衝撃を受けることもなかっただろう。
表情や声のトーン、言葉の発するタイミングかもしれない。分からない。



私は息が出来なくなった。



期待が怖い。

期待に応えられない自分に罪悪感を感じるようになったのは何故なのか?


そんな私から君へ言いたいことがある。

君は君のままでいい
期待に応えられなくても良い
試験に落ちて良い
失敗しても良い
恥をかいても良い

成長しなくて良い。
変わらなくて良い。
君は頑張らなくて良い。

私は…。

静かに目を閉じてまた開ける。

目の前の人が口を開く。

「僕達も頑張るから君も頑張ろうね」
私の口角が跳ね上がる
胸が高鳴る。
息を大きく吸って
せーので舌が踊り出す






今日はきっと眠れない。

       

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