はぁ、はぁ、はぁ
ようやく僕たちはこんな世界からおさらばできる
長かった
人が人を簡単にあやめることができてしまうこの狂った世界
それも今日で終わる
だが悲しいな、こんな世界でも不思議と充実していたような気がするよ、興奮の毎日、もちろん嫌なことも吐くような思いもたくさんした、もう二度と今回の旅を超えるような出来事は起きないだろう、しかし、それでいい、それほどにいびつだったのだ、、、、、
この世界は!
ここは独裁国家ツボッキウ絶対王政の小さな国である、独裁というと聞こえは悪いがそんなことはなく特に王が悪の限りを尽くしているとかそんなことではなく、農民中心に自給自足で暮らしていくつつましい国であったが、そんな国でさえこの世界では絶えず争いが起きている。
この世界の男性には特別な能力がある、それは陰茎が勃起するとそこに強大な魔力がたまり暴走し、触れたものに多大なる魔力が注ぎ込まれ、耐えきれなくなった物質すべてが爆散してしまう、そのおかげでこの世界の第二次性徴を迎え始めた男子全員は下半身を丸出しにして生活している、これはもし仮に下半身を布で覆っているときに勃起をしてしまうと布に大量の魔力が込められ爆散しお腹の前で散弾銃を撃たれるがごとく木っ端みじんになってしまう、なのでこの世界の男子は下半身を丸出しにしていなくてはいけないのである。
っと僕はこんな世界で生まれて15年たっている、しかし僕はまだ一回も勃起をしたことがない、というかできない、みんなは興奮すればできるだとか、初めての勃起は朝起きた時だとか言っているが僕は興奮っていうのもよくわからないし朝起きてもちんこが大きくなっているのを見たことがない、だから僕はみんなとは違って下半身を布で覆った服を着ることができる。
このことを村の病院で一回家族で相談に行ったことがあるが一定数こういった事象が見られるらしい、なので僕はあまりそのことを気にせず今も暮らしている、そして釣りの帰り道だ。
目の前から陰茎を勃起させた男が歩いてきた
「おい、かわいい嬢ちゃん、見ての通り俺は今こうゆう状態だ、どうだ?」といって五本の手を広げて言ってきた
そう、僕はたまに下半身を布で覆っているせいで女性と間違えられてしまうのだ、そしてこの世界では男性の性欲を受けとめることができるのは女性だけである、そのため極力女性は男性の性欲処理を、そして男性はその分の報酬を払うことで何とか秩序を保っている。
「ごめんなさい、僕男なんだ、僕には納めることができない」
「女のくせに嘘ついてんじゃねー、いいから早く脱げよ」
男は強引に服を脱がせてくるやめてください
「ちょっと、ひゃ、やめてください」
魚の入った入れ物を落としてしまったが男が行員に下半身を脱がせた、しかし男は相当たまっていたらしく、少年の下半身にちんこがついていること確認したのにもかかわらず押し倒してきた
「男のくせに女みたいな恰好しやがって、くそしかもかわいいじゃねーかよ、くそ!」とその勃起したちんこをこちらに近づけて馬乗りになろうとしてきたがさすがに男も我に返って自分を収め帰っていった
そこにはほぼ裸で寝そべっている少年が恐怖にしばらくそこを動けずにいた。
そして雨が降り始めて我に返り急いで家に帰る、家の近くに水たまりができていた、そこには襲われてみだらな姿になっている自分が映し出されていた、それを見て少年は初めて勃起した。