H先生の脳を鍛える大人の文芸トレーニング
トレーニング3 難易度★★★★☆
次の本文を読み、理解せよ。
後、問にこたえよ。
●本文
>>納得させるワルの知恵。<<
1 大きな条件を飲ませてしまえ
これはつまりキャッチセールスにとてもよく使われる手法であり
内容は至って簡単。どんなものなのか説明を。
まず街頭アンケートを行い人を止め、アンケートを依頼する。
最初はアンケートに答えてもらうことから事務所へ誘い込むこと
商品を買わせることに漕ぎ着ける。つまり小さな要求から飲ませることで
流れをつけ、断りにくい空気を作るのである。
2 面倒な依頼をハイと言わせろ
面倒なことは誰もが引き受けたなくないものである。
相手は当然最初断るだろう。
相手は渋る。あなたは食い下がる。
しかし強引さで相手に断る踏ん切りをつけられてしまう。
ではどうすればいいのだろうか。
押してだめなら引いてみればいい。
「ではまた後ほど伺いますのでその時までにまた~」と。
一見逆効果だが実は効果バツグンで人は時間が経過するほど
プラスに考えるものなのである。
考えさせ妥協させるのだ。
●問
3 権威のカサを巧く使う話術に踊らされるな
例えばあなたが大きなニュースを知り、友人に話す時
「おれの友人が言ってたらしいけど景気がまた落ち込むらしいね」
ではなんだか冴えない。ソースがしょぼいのだ。
「竹中平蔵も言ってたけどさ」と話した方が遥かに友人は
へえと思うのは当然だろう。
ドイツ、ソーク大学のエマニス心理研究部教授がある実験をした。
これにも結果は大きく反映している。
肩書きを使った場合と使わない場合の同じ本の評価を生徒にさせた。
結果は前者の評価が後者より2倍近くも高かったのだ。
解答は下記にて。
●解答
一概に正解不正解者に分けず。
ここに到達するまでに
「ソーク大学~」のくだりも既に『権威のカサ』を仕掛けている
範囲内と気付けた者のみ富士である。
富士でなければ大功を得ず
○出題者からのアドバイス
ここまでこの文トレを進めてきた諸兄ならば
問う部分は一行目の「権威のカサを巧く使う話術に踊らされるな」
ということまではわかったはずです。
問題提示をし、それがわかれば解答を探すことが必要です。
にも関わらず
「ソーク大学の~」
この文章でさらになるほどを深めた方々、
壷はいかがでしょうか?
98万円です。
これを手に入れれば金持ち彼女も背も高く、
ついでに良い漫画も描けるようになります。
私が小学校の頃に図工の時間で作ったものです。
つまり貴様らは一様になすび。
問いがなにかすら気付かなかった?
冗談もいい加減にしなさい。
(総評)
今回は正解と不正解を分ける問題ではなく
石より玉を選る問題でした。
難易度は高く設定。
正解した方々は同じ問題内を疑うという鋭い着眼点、
騙されない頭脳をお持ちです。