ジャルグ・バンリオン
#14
◯バリシャノン エシラの自室
灯りを消してベッドで横になっているエシラ
ニューディサイズ討伐部隊のスペリオルの戦闘映像を思い出している
エシラ
「あの動き……やはり……」
寝返りを打って目を瞑る
◯バリシャノン トレーニングジム
エシラはランニングマシーンで走っている
スウェット姿のマハーが入る
エシラ
「おはようございます」
マハー
「おはよう
朝早くから感心だな、走るのが好きなのか?」
エシラ
「嫌ですよ、でも無重量の生活で筋肉や骨が弱くなるのが怖いです」
マハー
「私もだ 艦隊勤務が長いと、毎日トレーニングをしても重力下に戻ると体力の衰えを感じてしまう
アースノイド、スペースノイドと区別したところで所詮人類は重力からは逃れられん」
マハー、隣のマシンで走り出す
ニーヴが入ってくる
エシラの顔を見てあからさまに嫌な顔をする
エシラ(マシンを止める)
「ここ使ったら? あたしはもう済んだから」
すれ違うエシラとニーヴ
ニーヴ
「……クセェ……」
エシラ
「……」
トレーニング・ルームを出るエシラ
窓から中を見るとニーヴがマハーに笑顔で語りかけながら走っている