ジャルグ・バンリオン
#18
◯クリフデン 艦橋
艦長
「このままテロ組織だけ相手にしてくれていると助かるが
連邦のパトロール部隊も被害を受けている」
マハー
「ですが、お陰でジャルグ・バンリオンの居場所は確定しました
この廃コロニーを根城にしています」
ディーア
「手持ちの戦力でやれるのか?」
マハー
「出来ます
ジャルグ・バンリオンの機動力は確かに脅威ですが、多量のデブリ中では充分に発揮出来ないでしょう
それにビーム・スマート・ガンを所持していないのは幸いです
具体的には廃コロニー周辺に機雷を敷設し囲い込みます
次にコロニー外壁の影から接敵、包囲し全方位から攻撃を仕掛ければ、チェックメイトできると思います」
クリフデン艦長
「背後からクリフデンの支援砲撃とジムⅡ戦隊を加えればいけそうですね」
ディーア
「マハー、損耗率はどの位になると考える?」
マハー
「おそらく全体の2割以下かと」
ディーア
「最悪1個小隊をすり潰す覚悟が必要か……予備部隊が無いからな、やり直しはきかんぞ
決を採ろう、反対のものは?」
エシラだけが手を上げる
ディーア
「理由は?」
エシラ
「私が作戦失敗要因になると思います、もし決行するのであれば外して下さい
ジャルグ・バンリオンはALICEが操っていたと思ってましたが、万が一を考えると自信がありません」
ディーア
「それはニュータイプの勘かね?」
エシラ
「勘というか……」
ディーア
「即答できないのであれば違うのだな」
マハー
「エシラ、今の部隊は最高の状態だ
皆一丸となっているのがいい部隊じゃない、部隊は生き物だ
未知の相手にはこちらも予測不能な雑事が含まれる方が良いのだ」
エシラ
「……ハイ」
ディーア
「では決まりだな、翌10:00より作戦を開始
作戦名はオーバーローディングとする」
◯バリシャノン MSハンガー
出撃に向けて全MSが整備されている
トイレから出るエシラ
通路の影でマハーとニーヴが向かい合って話しているのが見える
ニーヴが目に薄っすら涙を浮かべ何かマハーに語りかけている
マハーはニーヴを抱き寄せ額にキスをする
エシラは床を蹴ってフェザーへと向かう