Neetel Inside 文芸新都
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君のザーメンが飲みたい
第五巻:美少年囚われ

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第五巻:美少年囚われ

(ああ、やっぱし…真理愛さん…まだ、磔にされたまんまだ…)
マサルは生唾を飲み込んだ。
先ほど同様、真理愛は書庫の柱にYの字に拘束されたまま、艶めかしく項垂れていた。
マサルが憬れてやまない利発そうな美貌を地面に向けているため、その表情はうかがい知れない。
が、白い額をやや左斜めに傾げ、セミロングの栗色の髪が、その端正な貌を覆い隠す様子が、また堪らなく少年の劣情をそそった。
女性には被虐的な願望がある、そんな心情をおぼろげながらに感じていたマサル――――それは誤った認識かもしれぬが――――には淫靡な感情を押し殺すのに必死だった。
心臓は高鳴り、股間のわだかまりはさらに強まる。
顔が火照り、逆に緊張感からか爪先から血の気が失せた。

その一方、真理愛が一方的な被害者にも思え、彼女をこんな風に捕らえている眞鍋という男に激しい憤りと、猟奇的な恐怖心も感じる。
(あいつはどこにいったんだろう?)
真理愛は相も変わらず、拘束具で両手首を縛られ、力瘤を作るようなポーズをとらされたままだが、責め手の真鍋の姿はどこにも見えない。
「おかしいな…閉じ込めた女の人をそのままにしてどこかに行ってしまうなんて」
不審に思い視線を覗き穴の中にめぐらしたが、その奇人の姿はどこにも観止められなかった。
が、代わりのその男は、マサルの背後にいた。
「はッ…」
少年が驚く間もなく、眞鍋はマサルの首筋に腕を絡ませる。
巧みな素早さで、その頸動脈を絞められた少年はあえなく、白目を剥いて、唾液を滴らせた。
まさに瞬殺という描写が適した締め落とし方だった――――。

       

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