バックラーウサミ
バックレ①
俺の名前は宇佐美響佑(うさみ きょうすけ)
正真正銘無色透明の無職童貞、それに加えてバックレ癖のある大学2年生の20歳。
俺は今厄介な目に遭っている。
先日道端で倒れていた美少女を介抱したら「正義のヒーローとして世界を救ってください!」と言われ、ヒーロー稼業をする羽目になった。
半信半疑だったがとりあえず彼女の言うことは全部信じて、3日後に隣町で落ち合う約束をした。
…
だが俺は今パチンコ屋にいる。
約束の時間からもう1時間以上は経ったか。
行かなかった理由は特にない。
強いて言うならめんどくさかったからだ。
しかし俺がパチンコを打っていようが負けていようが、
待ち合わせ場所に行こうが行かまいが、
世界は何一つ変わらず、平穏な日常が流れている。
俺の代わりなんていくらでも居たんだろう。
相手が携帯電話の番号を聞かなかったのが悪い。
「まーた負けだよ!あーあ!みんな死ねばいいのに!」
正義のヒーローから放たれた一言は、遊技場の音にかき消されていく。