4 同日 午前9時10分
「で、その神様(笑)は今どこに?」
一応聞いてみる。
「亡くなっています。」
だろうな。
「待てよ……? セイジョウ、せいじょう、…成城!? 」
「どうかしました? 」
「どうかしたも何も、元の時代で俺を散々馬鹿にしてくれた糞野郎じゃねーか! 死にやがったのかよ! 」
「え、あの、でも、神様が住んでいた家は保管されていますが。」
「何処だ?」
「その、ちょっと遠いので車を…」
「隕石衝突で壊滅した世界でまさか車なんて言葉を聞くとは思わなかったな。じゃあ頼む。」
「はい。でも見ても解らないものばかりですよ? 」
「いい。早く頼む。」
暫くして、聞き心地の悪い妙なエンジン音が聞こえてきた。
ずいぶんと古いタイプのエンジンを使っているらしい。
「お待たせしました! 行きますよ! 」
「え、ちょ、ま、うわああぁぁぁ!」
俺は気を失った。スピードメーターは200km/hを刻んでいた。