●無題
彼 女は陰謀で した。し かし僕の中に彼女 は 存在せず、とりあえ ず僕は僕の中から彼 女を消して いま し た。その時笑 い声を発した誰か が 、手をつないで帰っていまし た。僕は限り ない蒼 の中を彷徨い、 彼女を 殴り ました。だから秋桜が鮮 やかに見えたのかもし れま せん。 仕方がない ので少 し手首を切りました 。 ぱっくり割れたそ こからは僕 を縛り つける赤 い液体が 漏れ、ま すます哀 しくなったので 今外で黒い鳥が猫 を突く音がしまし た。だか ら今は横 たわります 。けれど も街灯 がふっと光 を消し ました。街 が 静寂と闇 に 包まれて電 車は今 日走って いましたが 、また限りない蒼 の中を 彷徨います。
僕 は彼女でした 。